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東都が六大学を超えるとき | 六大学より東都? | 恐るべし、亜細亜

東京六大学より東都?

01/02/18作成
13/12/19更新

◆このページで示している集計値の更新状況は次のとおりです。


東京六大学と東都1部について、ゲームの中身を比較してみた。集計対象は95年春から99年秋までの10シーズンだ。まずは、「決勝点が何回に入ったか」から始めよう。

決勝点が入ったイニングの比較
1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回 11回 12回 13回 14回 15回 引分  合計 
東京六大学 50 37 44 38 36 32 38 25 31 10 358
東都1部 34 41 42 32 46 29 34 39 30 13 12 367

これだけではわかりにくいから、序盤の3回までに決勝点が入った試合の割合を算出してみよう。

東京六大学が(50+37+44)÷358×100=36.6%
東都1部が(34+41+42)÷367×100=31.9%

逆に、終盤の7回以降に決勝点が入った試合(引き分けを含む)の割合も算出してみた。

東京六大学が(38+25+31+6+10+3+1+7)÷358×100=33.8%
東都1部が(34+39+30+13+8+1+2+3+1+12)÷367×100=39.0%

つまり、東京六大学は東都1部にくらべて序盤で試合が決まる試合の割合が高く、東都1部は東京六大学より終盤までもつれる試合が多いということになる。まあ、別に意外な結果ではないし、実感どおりだ。

▲「決勝点」の考え方には2通りあります。(A)最後の勝ち越し点…下の試合では2回表の2点、(B)負けチームの総得点を1点上回る得点…下の試合では3回表の2点目。ここでは、(A)の考え方で集計してあります。

東京六大学リーグ97年春季第4週2回戦
早稲田大 000 100 =5
法政大 012 000 000 =3

イニング終了時の得点差

次に、各イニングの裏の攻撃終了時点で、何点差がついていたかを集計した。

イニング終了時の得点差の比較
東京六大学(358試合) 得点差 東都1部(367試合)
1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
207 136 103 80  76  57  43  39  28 同点 203 135 101  85  67  63  58  39  41
84 118 108 110 91 83 86 84 94 1点差 90 114 106 99 96 97 87 89 95
36 53 57 58 62 69 68 60 55 2点差 43 53 63 79 73 66 72 72 69
19 26 36 42 50 57 53 49 47 3点差 22 34 46 47 46 51 51 61 51
21 26 27 26 27 31 33 4点差 20 30 29 34 27 28 31 37
18 16 14 14 20 28 27 5点差 12 11 23 26 24 21 21
10 13 13 15 18 15 17 6点差 11 17 19 21 16
13 25 37 43 52 57 7以上 17 20 28 33 37

▲数字はすべて試合数です。たとえば東京六大学の「1回」の列で「同点」の行は「207」ですから、1回裏終了時に同点だった試合が358試合中207試合あったことを示します。縦計はすべて358または367になるはずです。

これも生のデータだけではわかりにくいので、少しいじってみよう。各イニングの裏の攻撃終了時に4点以上の差がついていた試合の割合を算出してみた。

イニング終了時における4点差以上の試合の比率
1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
東京六大学 3.4% 7.0% 15.1% 19.0% 22.1% 25.7% 30.2% 35.2% 37.4%
東都1部 2.5% 8.4% 13.9% 15.5% 23.2% 24.5% 27.0% 28.9% 30.2%

2回と5回を除いて、東京六大学のほうが東都1部より4点差以上の割合が高い。競り合った試合を見たければ、東京六大学より東都という結論になる。ついでに、平均値も出しておこう。

イニング終了時の平均得点差
 1回   2回   3回   4回   5回   6回   7回   8回   9回 
東京六大学 0.8 1.2 1.7 2.0 2.3 2.8 3.1 3.4 3.6
東都1部 0.8 1.3 1.7 1.9 2.3 2.5 2.7 2.9 2.9

5回まで両者はほぼイーブンなのに、6回以降は回を重ねるごとに差が拡大するばかりだ。結局は、入れ替え戦の有無が戦力の(不)均衡を左右しているのだろう。「愛知六大学」の挫折は、ゲームの質を保つという意味で歓迎すべきことだと私は理解している。

◇逆転試合の比較

逆転試合は、東京六大学が358試合中122試合で34.1%、東都1部は367試合中127試合で34.6%だった。大差はない。ちなみに、東京六大学には集計対象の10シーズンに逆転5回の試合が2試合ある(東都1部では4回が最高)。

東京六大学リーグ97年春季第1週1回戦
東京大 200 000 =6 林−佐々部−岡−●遠藤−布施
早稲田大 02011 40X =9 本家−近藤−○村上

もう1試合も同じカードだ。先攻・後攻も同じなら、先手をとったのも同じ東大だ。

東京六大学リーグ98年春季第1週3回戦
東京大 100 000 =6 ●遠藤−氏家−布施
早稲田大 221 13X =12 村上−○鎌田

私が見た逆転5回の試合は、5回目の逆転のあとに同点とサヨナラがある。同じ逆転5回でもこちらの2試合は内容的に少し劣るわけだ。まあ、ひと安心といったところだ。

さて、東京六大学では5点差からの逆転が最高だったが、東都には6点差からの逆転と7点差からの逆転があった。専大は5回表終了時で6点リードしていたが、最終的にはひっくり返された。

東都大学リーグ1部96年秋季第2週1回戦
専修大 100 230 010 =7 黒田−●岩渕
東洋大 000 020 303 =8 倉−佐藤−田中充−○福原

逆に、7点差をひっくり返したこともある。

東都大学リーグ1部98年春季第3週2回戦
専修大 000 104 414 =14 吉武−松岡−上間−○宇久
亜細亜大 070 000 203 =12 瀬尾−松井−佐藤−●中須賀−吉川

▲以上、週ベ増刊『大学野球』および『東都スポーツ』のテーブルをもとに集計・転記しました(東都の勝利投手・敗戦投手は縮刷版で調べました)。多少の集計ミスが生じている可能性はありますが、結論に影響を与えるほどのことはないはずです。

東大の29勝

東京六大学にあって、東都にないもの。それは東大である。91年秋から01年春までの20シーズンで、東大が負けなかった試合をリストアップしてみた。

▼「各イニング終了時の得点差」のうち、字は東大のビハインドを示します。

年季   週・回戦 先/後 スコア 相手 各イニング終了時の得点差
91秋 第7週1回戦(先)6○1  立 111 123 555
92秋 第7週1回戦(先)8○7  立 21 132 101
93春 第5週2回戦(後)2▲2  法 001 100 000
93春 第7週2回戦(先)5○1  立 000 002 234
93春 第7週3回戦(後)0▲0  立 000 000 000 000
93秋 第1週2回戦(後)4○2  法 222 331 122
93秋 第7週3回戦(先)3○2  法 00 222 111
94春 第1週2回戦(後)1○0  早 111 111 111
94春 第4週2回戦(先)5○4  慶 135 533 211
94春 第7週2回戦(先)5○4  立 122 231 111
94春 第7週3回戦(後)4○0  立 000 113 344
94秋 第2週1回戦(先)9○0  早 000 005 559
94秋 第4週2回戦(後)8○6  慶 411 121 122
94秋 第7週2回戦(後)5○0  立 111 144 455
94秋 第7週3回戦(先)12○1 立 399 988 81111
95春 第7週2回戦(先)9○2  立 111 556 667
95春 第7週3回戦(後)3○2   000 001 111
95秋 第4週2回戦(先)3○1  法 002 322 222
95秋 第7週2回戦(先)3▲3  立 000 011 000 000
96秋 第2週2回戦(後)3○2  早 011 221 111
96秋 第5週1回戦(後)5○4  立 20 222 211
96秋 第5週2回戦(先)6○3  立 222 122 203
97春 第7週1回戦(後)3○2   011 111 111
97春 第7週2回戦(先)9○2  立 115 554 667
97秋 第4週2回戦(後)3▲3  早 02 100 000
97秋 第7週2回戦(後)4○3  立 021 000 221
97秋 第7週3回戦(先)4○3  立 02 100 111
98春 第1週1回戦(先)8○2  早 001 111 436
98春 第7週1回戦(後)4▲4  立 003 00 000
98秋 第4週1回戦(先)3○1  早 000 222 222
98秋 第4週3回戦(先)3○1   000 001 100 2
99春 第1週2回戦(後)7○6   013 113 221
99春 第5週1回戦(後)4○1  明 011 111 133
00春 第7週2回戦(先)2○1  明 222 221 111

対戦相手別では、慶応と明治に各2勝、法政に4勝1分、早稲田に6勝1分、立教に15勝3分だ。29勝のうち、1回戦が8勝(1分)で、2回戦が15勝(3分)、3回戦が6勝(1分)だから、さすがに相手校のエースが登板する1回戦では辛いものがあるようだ。

「先行→逃げ切り」のパターンが多く、終盤の「うっちゃり」(6回終了時でリードされていたのを最終的にひっくり返した試合)は29勝のうち4試合しかない。先攻・後攻別では、先攻で17勝(1分)、後攻で12勝(4分)だ。

東京六大学では、1回戦の先攻・後攻はジャンケンで決まるそうだが、東大絡みの1回戦の先攻・後攻をカード別に見ると、次のようになる。

カード 先攻:後攻 92〜94年 95〜97年 98〜00年 01〜03年 04〜06春
対法大 21: 8 後先先先後後 先先先先先先 先後先後後先 先先先先後先 後先先先先
対慶大 19:10 先先先後先先 先先後先先後 後先後先後先 先先先後先先 後先後先後
対早大 19:10 先後後先先先 先後後先先後 先先先後先後 後先先先先先 先先後後先
対立大 14:15 後先後後後先 後後後後先後 後後先先先後 後後先先先先 先先後先先
対明大 17:12 先後後後先後 先先後先後先 先先後先先先 後後先後後先 先先後先先
期間計 90:55 

確率的には、2回に1回は東大が自ら先攻・後攻を選んでいるはずだ。対立教戦だけ後攻が多いのはなぜなのか、興味深いところではある。後攻が多いから立教には勝てるのか、それとも比較的戦いやすい相手だから後攻を選ぶのか。私は後者だと睨んでいる。→「後攻は有利なのか?」


◆このページの最終更新は、ナビゲーションリンクの訂正によるものです。

「東京六大学の対戦カード順」のページで、東都1部リーグつき優勝チームの前季順位を集計しています。

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