セットポジションガイドライン
剽窃事件の顛末 | フレーム内リンク | 芸は身を助けるか

フレーム内リンク事件

07/03/15作成
14/02/23更新

◆文中の「***」は特定を避けるために伏せたものです。降りかかる火の粉は振り払わねばなりませんが、オーバーキルになってしまうのは私の本意ではありません。


「違法行為はしないでください」

次のようなWebページがありました。

http://***/***/***/choku1_index.html

広告バナー
「セットポジション」のTOP

当該ページはフレーム構造であり、固定部分は広告バナーのみ、可動部分に当サイトのTOPが埋め込まれていました。当該ページの上位ファイルを覗いてみたら、次のような構成でした。

http://***/***/***/

<サイト名>
<メニュー>
[HOME]
 ・
 ・
 ・
 ・
[野球教室]
[野球教室]
 ・
 ・

<バナー広告>

<集合写真など>

 ★当ホームページの内容にそぐわない書き込みや違法行為はしないでください
 ★また、勝手にリンクを貼ったり画像の転載などマナーに反する行為は一切禁止とします。

<スケジュールなど>

こちらは左右分割のフレーム構造ですが、左側のメニューに「野球教室」のバナーが2つあります。上の「野球教室」には「お母さんのためのスコアラー教室」と添えられていました。クリックしてみると、別ウインドウで次のようなページが開きました。

http://***/***/***/choku1_index.html

広告バナー
「草野球のためのスコアブックのつけ方」のindexページ

同じように、フレーム構造の固定部分が広告バナーのみで、可動部分は別のサイトに直リンクしてあります。さて、2つ目の「野球教室」には「『ベースボールパラダイス』楽しく、野球雑学勉強しましょう」と添えられています。ここをクリックすると、冒頭のページが別ウインドウで湧いてきたのです。

ちなみに、「べ〜すぼ〜るパラダイス」さんは当サイトの複数のページからリンクしているサイトです。私の管理するサイトではありません。

フレーム内リンク

このようなフレーム内リンクが認められるはずもありません。もし「セットポジション」が同じようなフレーム構造なら、次のようになります。

あちら様の広告バナー
「セットポジション」のフレーム固定部分
「セットポジション」の可動部分

「セットポジション」が同じように可動部分に直リンクしていたら、別サイトに移ったときには次のようになります。

あちら様の広告バナー
「セットポジション」のフレーム固定部分
よそ様のサイト

リンク先が同じようなフレーム構造なら、次のようになります。

あちら様の広告バナー
「セットポジション」のフレーム固定部分
よそ様のサイトのフレーム固定部分
よそ様のサイトの可動部分

これが繰り返されると、可動部分はどんどん小さくなります。ユーザーは不便極まりないわけです。ユーザーの利益にならないというこの1点だけで、このようなフレーム内リンクをしてはならないのです。わざわざ別ウインドウを開いたのなら、フレーム内にリンクにする必然性はありません。

アドレスバーとタイトルバー

まして、本件では、ブラウザのタイトルバーは「『ベースボールパラダイス』楽しく、野球雑学勉強しましょう」であり、アドレスバーは「http://***/***/***/choku2_index.html」であり、実際に表示される本文はフレーム固定部分の広告バナーとフレーム可動部分の「セットポジション」です。

これでは、ユーザーはどこに接続しているのか、さっぱりわかりません。「セットポジション」の記述に誤りがあり、それを指摘しようとしたユーザーは、あちら様の管理者や「べ〜すぼ〜るパラダイス」の管理人さんに連絡するかもしれません。本来私が受けるべきフィードバックを受けれらなくなる可能性があるという点で、私の利益を損ねているわけです。

「セットポジション」では、ほとんどすべてのページから「メールのページ」にリンクしています。したがって、フィードバックがよそに流れる可能性は限りなく小さいわけですが、逆に、あちら様宛のメールを私が頂戴する可能性は少なくありません。

実際、私はかつてそのようなメールをもらったことがあります。話の中身はチンプンカンプンでしたが、そこには個人情報が含まれていました。私はそれを悪用することもできたわけです。フレーム内リンクは、そういうリスクを背負っている行為でもあるのです。

固定部分がサイトメニューなら、まだ救いがありますが、固定部分が広告バナーのみでは、よそのサイトに寄生して一儲けを企む不埒な輩ということにしかなりません。フリーソフトを複製して有償配布するようなものです。

もちろん、法的にも問題があります。このようなフレーム内リンクは、著作権法第20条に定める同一性保持権を侵害する行為であるという解釈が一般的です。くだんのサイト様は「違法行為はしないでください」と言いながら、ご自分は堂々と違法行為をなさっていたわけです。

また、フレーム内リンクは同一性保持権の問題だけではなく、(結果的に)引用の要件を満たさない全文転載となるため同法23条に定める公衆送信権をも侵害するとの見解もあります(ちょっと無理があるかもしれません)。

投稿

問題のサイトのTOPページには「転載などマナーに反する行為は一切禁止とします」と掲げられていました。転載はマナーの問題ではなくルールの問題です。わかっていないことがわかりましたから、相手にすると疲れるだけだろうという判断を下しました。

このサイトは、無料ホームページサービスを利用したものでした。そこで、私は大元のサポート掲示板「*** サポート専用BBS」に次のような投稿をして、反応を待ちました。私はよそ様のサイトづくりを指南する立場にはありません。どうせ大元にも削除権限はあるのですから、どちらにボールを投げようが結論は同じです。

[***] 違法ページの通告(03/09 16:29)

ご担当者殿

http://***/***/***/choku2_index.html

↑このような形で、私が作成・管理しているWebサイトを利用することは著作権法第20条に定める同一性保持権の侵害となります。平たく言えば、セリフ付き「おふくろさん」と同じことです。

【1】御社は当該行為を奨励されているのでしょうか?
【2】当該Webページ作成者に対してどう対処されるのでしょうか?

これはリンクの問題ではありません。フレーム上部は御社の広告であり、問題のサイトも御社が提供するものです。つまり、御社も共同正犯としての当事者です。原著作権者の立場で上記2点についての回答を求める次第です。

なお、本件に関しては、今後の展開を含めて、拙サイト上で公表します。実名とするか固有名詞を避けるかは、御社の対応次第です。拙サイトには次のようなページもありますので、ご一読いただいたうえで36時間以内に返信をお願いします。

http://set333.net/gaido05hyousetu.html

当該ページのソースは次のとおりです(証拠保全済み)。
<html><head><title>『ベースボールパラダイス』楽しく、野球雑学勉強しましょう</title></head>
<frameset BORDER=0 rows="100,*" frameborder=0>
<frame SRC=../../***/senden.cgi?***=*** NAME=left SCROLLING=AUTO>
<frame SRC=http://set333.net/top.html NAME=right SCROLLING=AUTO>
<noframes><body></body></noframes></frameset></html>

▲URLは自動変換されるシステムになっていました。

この投稿で、私は「このような形で、私が作成・管理しているWebサイトを利用することは著作権法第20条に定める同一性保持権の侵害となります」と断定的に記述していますが、フレーム内リンクが同法20条違反になるという司法判断はまだありません(ないはずです)。

有名なトータルニュース社事件も「和解」で終わっており、確定「判決」が下されたわけではありません。ただ、著作権侵害の差止請求権(112条)は無過失責任ですから、無料ホームページサービスのサービス提供元に対しても、差止請求することができます。通告後も放置し続けると、過失が認められるでしょうから、その場合には損害賠償責任も負うことになります。

【1】は手足を縛るための予備的な問いです。まさか一般公開された掲示板上で「奨励している」とは言えないはずです。【1】を否定すると(否定するしかないのですが…)、【2】の答えは制限されます。私としては、いきなり「王手」のつもりでした。何もわかっていない素人さんを相手にするより、(少しは)わかっているはずのサーバ管理者のほうが話は確実です。

返信なし

「剽窃」事件のとき、私は朝イチでメールを入れました。このメールは違う部署に届いたはずですが、当日の昼前に返信がありました。この経験を踏まえて、今回は「36時間以内」の回答期限を設定しました。その期限は11日午前4:29です。当日は日曜日でしたが、期限を過ぎても、掲示板にもメールでも返信はありませんでした。

返信がないのは意外でしたが、想定外というわけでもありませんでした。期限は過ぎたのですから、私は次のアクションに移りました。「セットポジション」のTOPページに次のような文章を掲げました。

Webページ“『ベースボールパラダイス』楽しく、野球雑学勉強しましょう”をご覧の皆様へ
(アドレスをご確認ください → http://***/**/**/choku2_index.html)
●あいにく、当サイトは“セットポジション”と申します。“べ〜すぼ〜るパラダイス”さんは管理者を異にする別サイトです。
●冒頭のページは違法ページです。フレーム構造の可動部分を他者が作成・管理しているサイトに(無断で)直リンクすることは、著作権法第20条に定める同一性保持権を侵害するものです。今回の場合、固定部分が広告バナーのみであることから、(結果的には)営利目的となるきわめて悪質な行為です。
●冒頭の無料HPを提供している“*** サポート専用BBS”において、(1)同社がこのような行為を奨励しているのか否か、(2)上記Webページ作成者に対してどのような処置をとるのか、をお尋ねしましたが、回答期限を経過した07/03/11 13:30現在、何の返信もいただいておりません。
●“べ〜すぼ〜るパラダイス”さんをご覧になるなら、http://www.k-freed.com/baseball/ を、“セットポジション”をご覧になるなら、http://set333.net/top.html をアドレス欄にコピペしてください。不細工な広告なしで閲覧できます。

これで冒頭のページを閲覧すると、「このページは違法ページです」と言われているわけです。いやでも削除せざるを得ません。「違法行為はしないでください」と言いつつ、「お前がやってるだろう」と言われているわけですから、面目は丸つぶれです。削除以外の選択肢はないはずです。

サポート掲示板には次のような投稿を加えました。前回の投稿が無視されることは99%あり得ない話です。ご覧になっていないのでしょう。ブログで「実況中継」が始まってしまいましたから、あとはダメージが蓄積していくだけのことです。無視は商用サイトにとって自殺行為です。

[***-1] 追加(03/11 13:36)

回答期限を経過しましたので、実名で掲載します。期限内に回答をいただけないのは、もっとも不誠実な対応であると考えます。引き続き回答を求めますが、1点追加します。

【3】本掲示板には「書き込みは管理人にメールでリアルタイムに通知されます」と記載されています。平日の午後の投稿ですが、リアルタイムの通知があったのかなかったのかお答えください。都合3点、48時間以内に返答をお願いします。

御社には無視する自由もありますし、この投稿自体を削除する自由もあります。私には、そのすべてを自分のサイト内で公表する自由があります。

土日が休みなら、金曜日に処理してから帰るのが「サポート」というものだろうと私は理解しています。そのために、わざわざ5時前に投稿したのです。「明日できることを今日やるな」はプライベートでは通用するでしょうし、社内でも通用するのかもしれませんが、社外には通用しません。まあ、どうせ私はここのユーザーではありませんけど…。

結末

最初の投稿から67時間後の月曜日正午過ぎに返信がありました。

[***-2] 無題   ***サポート担当(03/12 12:03)

<略>該当HP管理者にはその旨をお伝えし削除してもらいます。
連絡取れない場合や拒否された場合はこちらで強制的に削除しますので暫くお待ちください。<略>

問題のページは当日中に削除されましたので、TOPページは元に戻しました。同時に、JavaScriptを埋め込んで、フレームリンクされてもフレームを解除するようにしました(頁末リンク【2】参照)。

また、「リンクポリシー」のページには、次のとおり添えました。

フレーム内リンク(アドレスバーに「http://set333.net…」が表示されないリンク)は、著作権法に抵触すると解されていますので、ご注意ください。

もともとこれに類することを書いていましたが、07年1月に「リンクポリシー」のページを整理した際に削除していました。法的にNGなら、ポリシーの問題ではありません。元の記述も「ご注意ください」であって、「お断りします」ではありませんでした。たとえば「禁無断転載」と書かなくても、無断転載は法的にNGです。ルールとしてNGであれば、わざわざお断りするまでもないわけです。

それに、以前はともかく最近ではフレーム内リンクを見かけることはほとんどありません。十分浸透していると思って削除したばかりでした。ただ、現実にこういうことが起こった以上、再度余計な労力を使いたくありませんから、復活させた次第です。このページにリンクしましたので、一段と強力なものになったはずです。

私は前記掲示板の投稿において、削除を要求したわけでありません。ご本人を相手にすると「これこれこういう理由でNGだから削除せよ」と言わなければなりません。このページに相当するボリュームが必要になります。サーバ管理者なら「こんな事実がある」と言うだけで話が進展します。

降りかかってきた火の粉を振り払うのは当然の権利です。火の粉が降りかかってきたからといって、いちいち噛んで含めるように説明して理解を求めたうえで削除してもらうという手順を踏むのは負担になります。今回は(結果的には)火の粉に炎の「のし」をつけてお返しすることになったわけですが、最初からこれを望んでいたわけではありません。

<a>タグによるフレーム内リンクだけならスルーできたかもしれませんし、せいぜい赤の他人を装って指摘するだけで済んだでしょう。そのほうがスマートです。(1)別ウインドウのフレーム内リンクで、(2)フレーム固定部分が広告のみ、(3)サイト名も違う、とあっては、仏様でも逆鱗に触れたはずです。


◆少年野球のチームサイトでしたが、おそらくは初めてサイトを立ち上げて、覚えたてのテクニックを駆使した結果がそうなっただけなのでしょう。なお、無料ホームページサービスの会社さんは「リアルタイム送信されるが、24時間対応ではない」とおっしゃっていました。土日完全週休2日なら、金曜日の夕方はメールチェックしてから帰るのがビジネスマンの常識ではないかと愚考する次第です。

◆フレームリンクで有名?なのが「キッズgoo」です。07年当時、福島県の某小学校サイトが傑作な対応をしていました。この小学校サイトには「フレーム内リンクなど、本校ホームページの独立性が不明確になるような方法でのリンクはご遠慮ください」と記されていました。リンク集の「キッズgoo ぼくとわたしの7つのルール」をクリックすると、なんとフレームリンクで開くのです。他のリンク先は普通に開きます。「目には目を」ということなのでしょうが、みんながこれをやるとどうなるかは自明の理です。

外部リンクです。
WEB 110電脳法律Q&A第1章著作権 2.無断リンク・好まざるリンク
 フレーム内リンクは、著作権法20条1項に抵触するようです。(F未通知、02/12/23設定、07/03/15「リンクポリシー」から移記)
【2】■牛飼いとアイコンの部屋HTML Memoリンクの話
 このページの「フレーム内リンク対策 1」を実行しました。同じページには「こういうリンクはやってはいけない」も掲載されていますが、今回はありがちな<a>タグによるリンクではなく、<frame>タグのSRC属性による直リンクでした。(07/03/15設定)
法律のひろば|弁護士 莊(しょう)美奈子【著作権】ホームページにリンクを貼ることは著作権侵害にあたるのでしょうか?
 フレームリンクは著作権人格権の侵害となるとの見解です。このページには「ただし、リンクを貼るだけの場合であっても、官公庁等のホームページのリンクを貼る場合以外は、一応相手方の承諾を得ることがネットマナーといえるでしょう」とも記載されていますが、私のこのリンクについて承諾を求めておりませんので、念のため。(14/01/24設定)
IT・システム判例メモ動画サイトへのリンクと著作権侵害 大阪地判平25.6.20(平23ワ15245号)
 ロケットニュース24がニコニコ動画を埋込み式で自サイトに掲載していた事案です。動画の埋め込みも一種のフレームリンクと言えなくはありませんが、多くの場合、大元がYouTubeなりニコ動なりであることは、閲覧者が容易に判別できるはずです。この事案ではロケットニュースは原著作権者から指摘があった時点で、すみやかに動画を削除しています。このため、故意または過失があったとは認められず、著作権法違反に問われることもありませんでした。(14/01/24設定)

◆事実誤認、変換ミス、リンク切れ等にお気づきの際は、お手数ですが「4代目んだ」(フレームリンク)または「メールのページ」からご一報いただけると幸いです。

★07/03/14校正チェック済(漢26%、ひ50%、カ18%、A04%)、ケなし、プなし、順OK
★07/03/15HTML文法チェック済(エラーなし)、14/02/16(エラーなし)



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