◆このページには、あまり野球に詳しくない方が混乱しやすい用語やルールを掲載しました。最初の2〜4項目ぐらいは、お読みいただいたほうがいいかもしれません。全部読もうとすると途中で飽きるはずですので、適当に切り上げてください。また、このページに掲げた用語は、必ずしも厳密な定義によるものではないことをお断りします。一部の例外は話が複雑になるため、ここでは展開していません。本文中の内部リンクを無理にたどると、かえって混乱するおそれがありますので、ご注意ください。
大半の球場のスコアボードは、守備位置を示すために1〜9の算用数字を用いています。これは新聞のボックススコアでも使われていますが、漢字1文字で守備位置をあらわす新聞もあります。それぞれ次のように対応しています。
| 投手 | 1 | 投 | ピッチャー | P |
| 捕手 | 2 | 捕 | キャッチャー | C |
| 一塁手 | 3 | 一 | ファースト | 1B |
| 二塁手 | 4 | 二 | セカンド | 2B |
| 三塁手 | 5 | 三 | サード | 3B |
| 遊撃手 | 6 | 遊 | ショート | SS |
| 左翼手 | 7 | 左 | レフト | LF |
| 中堅手 | 8 | 中 | センター | CF |
| 右翼手 | 9 | 右 | ライト | RF |
| 指名打者 | D(DH) | 指 | DH | |
| 代打 | H(PH) | 打 | PH | |
| 代走 | R(PR) | 走 | PR |
算用数字の「1」はピッチャーですが、漢数字の「一」は一塁手のことです。同様に、算用数字の「3」はファーストであり、漢数字の「三」は三塁手を意味します。
高校野球の県大会や地区大会では、ファーストの選手をサードと言い間違える場内アナウンスが目立ちます。メンバー表の「3」を「三塁」と読んでしまうために起こるミスなのでしょう(たぶん)。
「6−4−3のゲッツー」という表現は、ショートゴロを処理した遊撃手(6)が、セカンドのベースカバーに入った二塁手(4)に送球して一塁走者をアウトにし、さらに一塁手(3)に転送することで打者をアウトにするという一連のプレイを意味します。当サイトでは、何の断りもなくシート番号が出てきます。
なお、当サイト内ではほとんど使いませんが、ごく一部の球場ではポジションがアルファベット(表の右端)で示されることもありましたので、混乱に一層拍車がかかるはずです。
ライトとレフトの「右」と「左」は、もっとも混乱しやすいものです。ネット裏に座ったとき、右手の側で守っているのが右翼手=ライトであり、左手の側にいるのが左翼手=レフトです。
「ショートの右」の打球とは二塁ベース寄りの打球であり、「ショートの左」とは三遊間の打球です。これもネット裏に座ったときの自分を基準にすればいいわけです。
「右方向の打球」とか「右狙いのバッティング」と言う場合の「右」は、ライト方向への打球ですから、やはり見た目のそのままです(ネット裏なら)。
これに対して、「右打席」や「左打席」は事情が異なります。ネット裏に座ったときの見た目の左右と一致しないのです。右利きの打者が入るのが三塁寄りの「右打席」、左利きの打者が構えるのが一塁寄りの「左打席」です。
同様に、「右投手」と「左投手」もネット裏から見たときの見た目と一致しません。右手で投げるのが「右投手」であり、左手で投げているのは「左投手」です。これらは選手が基準になります。
プレイが進行中である状態を「インプレイ」、タイムがかかっている状態を「ボールデッド」と言います。「インプレイ」であれば、走者は次の塁を狙うこともできますが、逆にアウトにされるおそれもあります。「ボールデッド」なら進塁もできませんが、アウトになる心配もありません。
「ボールデッド」中であっても、例外的に進塁が認められることもあります。スタンドに入ったホームランがその典型です。ほかに、ボークや死球などによって安全進塁権が与えられた走者や打者も進塁できます。安全進塁権ですから、守備側がプレイできないのは当然です。
打者がファウルを打てば、自動的に「ボールデッド」です(ただし、ファウルフライを捕球されたときはインプレイ)。この場合、球審があらためて「プレイ」を宣告するまで「ボールデッド」の状態は続きます。
ファウルの直後に審判からボールを受け取った投手が、「プレイ」の宣告前に、走者に対して牽制球を投げることがときどきあります。この場合は、まだ「ボールデッド」の状態ですから、走者はアウトにもならず進塁もできないことになります。もちろん守備側も何もできないのです。単に投手(あるいは牽制を要求した捕手)の勘違いです。
プレイを再開できるのは球審だけに認められた権限です。球審は、ボールを持った投手がプレートについてから「プレイ」を宣告するように規則には定められています。
なお、審判は試合開始時や再開時に「プレイボール」と宣告するのではなく、実際には「プレイ」と言います。同様に「ゲームセット」は野球漫画用語?であって、実際には「ゲーム」です。当サイトでは、「プレイボール」を試合開始、「ゲームセット」を試合終了の意味で使っています。
東京ドームや神宮など、プロ野球チーム本拠地球場のスコアボードには、例外なくチーム別のヒットとエラーの累計が表示されます。たとえば、1回表が3者凡退の場合には次のような表示が一般的です。
| TN | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | H | E |
| 先攻 | 0 | 0 | 0 | ||||||||||
| 後攻 | 0 | 0 |
「R」は「Run」の頭文字で、「得点」を意味します。「H」は「ヒット」で、「E」は「エラー」です。打撃記録であるヒットが、攻撃側チームでカウントされていくのは当然のことです。
エラー(失策)は守備記録ですから、1回表に「0」なり「1」なりが入るのは、1回表の守備についた後攻チームということになります。なお、「E」はエラーによって塁に生かした打者の数だけがカウントされるわけではありません。
たとえば、一塁走者が盗塁を試みて、キャッチャーの悪送球に乗じて三塁に達したような場合には、二塁への進塁は「盗塁」によるもの、三塁への進塁は「捕手の失策」によるもの、として記録されることになります。したがって、このような場合でも、スコアボードの「E」の数は増えていくことになります。
打者の出塁に際して、スコアボードでは「H」または「E」もしくは「Fc」のランプが灯るのが一般的です。「Fc」とは「フィールダース・チョイス(野手選択、略して野選)」のことです。
たとえば一死一塁でショートゴロ、最初から一塁に送球していれば十分アウトになったはずなのに、打球を処理したショートが二塁に送球してセーフ、セカンドから一塁に転送されて一塁もセーフだったような場合、この打者はショートゴロ野選で塁に生きたことになります。
最初から一塁に送球していればアウトがとれたのに、先行走者(この場合は二塁に向かう一塁走者)とのプレイを選択した結果、どちらでもアウトがとれなかった場合に記録されるのが「野選」です。
打撃記録上は、あくまでもショートゴロであり、打数はカウントされますから打率も下がりますし、出塁率も下がります。これは、打者がショートゴロエラーで塁に生きた場合も同様です。
二死二塁でセンター前ヒット、二塁走者は三塁を回り、センターがバックホーム、本塁はセーフで、その間に打者走者が二塁に達した場合、打者走者の二塁への進塁は俗に「送球の間」と言われますが、これも「野手選択」の一形態です。つまり、野選もエラー同様、出塁だけでなく進塁に対して記録されることがあります。
ただし、失策と異なり、野選は守備記録ではありません。トータルスコアの集計対象外ですので、「1試合○野選」などという記録はありません(すくなくとも公式にはありません)。
個人打撃記録の「得点」とは、有効に本塁を踏んで得点した回数です。次のようなケースでは、実際に本塁を踏んだAとCに「得点」が記録されます。
打者A シングルヒット 走者1塁 打者B 四球 走者1・2塁(Bの代走にCが起用される) 打者D 三塁打 AとCが生還して、走者3塁
また、このケースでは、Dに打点2が記録されることになります。
投手の投球回数に「0/3」「1/3」「2/3」の端数がつくことがあります。先発投手が7回一死後に交代した場合の投球回数は「6回1/3」です。投球回数を3倍すれば、その投手が投げている間にとったアウトの数と一致します。
先発投手が7回の先頭打者に四球を与えて交代した場合、投球回数は「6回0/3」になります。6回終了時で降板した場合の投球回数は、単純に「6回」です。この場合は、6回を超えて次の7イニング目を投げていませんから「0/3」はつきません。
新聞のボックススコアの投手記録には、「打」あるいは「打者」という項目が見受けられます。これは、「(その投手が)対戦した打者数」です。
たとえば、守備側1点リードの9回裏二死満塁でリリーフ登板した投手がホームランを打たれれば、打者数は「1」です。同じ場面で登板して、三塁走者を牽制アウトに仕留めれば、打者数「0」になります。当該打者の打席が完了していないからです。
まぎらわしいのが「併殺」と「併殺打」です。前者は守備記録、後者は打撃記録であり、必ずしも一致するわけではありません。
たとえば、一死一塁でサードゴロ、サードが二塁に送球して一塁走者をアウトにして、二塁から一塁への転送球で打者走者もアウトになった場合、打者に対しては「併殺打」が記録され、守備側には「併殺」が記録されます(チームとして「併殺」1、個人としてはこのプレイに関与したサード、セカンド、ファーストに各1の「併殺」)。
これに対して、同じ一死一塁でセカンドライナー、一塁走者は飛び出してしまって塁に戻れず(リタッチを果たせず)アウトになった場合、打者には「併殺打」は記録されません。守備側には「併殺」が記録されます。
いわゆる「三振ゲッツー」の場合も同様です。一死一塁でボールカウント2−1、次の投球を打者が空振りして、一塁走者が盗塁に失敗したというケースでは、打者に「併殺打」は記録されませんが、守備側には「併殺」が記録されます。
「併殺」は守備記録ですから、1回表に「併殺」が成立していれば、そのときに守っていた後攻チームの「併殺」になります。ところが、アマチュア野球を報じる新聞のボックススコアでは、攻撃チームの側にカウントされていることがよくあります。
| 95/10/08(岩手県営) 高校秋季東北大会2回戦 2日目第1試合 | ||
| 学法石川高 | 000 625 010 =14 | 岩*−○渡* |
| 光星学院高 | 240 401 000 =11 | 洗平竜−●真*−山*−児玉 |
この試合のボックススコアは、青森の地方紙である『東奥日報』と、福島のローカル紙である『福島民報』との間で、実に10カ所におよぶ食い違いがありました。
| 両紙の相違点 | 東奥日報 | 福島民報 |
| 学法石川の併殺 | 2 | 1 |
| 光星学院の併殺 | 1 | 2 |
| 学法石川先発投手の奪三振数 | 1 | 2 |
| 学法石川2番手投手の奪三振数 | 5 | 4 |
| 学法石川2番手投手の与四死球 | 5 | 7 |
| 学法石川先発投手の失点 | 6 | 4 |
| 学法石川2番手投手の失点 | 5 | 7 |
| 光星学院先発投手の失点 | 6 | 7 |
| 光星学院2番手投手の失点 | 3 | 5 |
| 光星学院3番手投手の失点 | 4 | 1 |
この試合では、3回裏の光星学院の攻撃でいわゆる「三振ゲッツー」、5回表の学法石川の攻撃で4−6−3、7回裏の光星学院の攻撃で3−6−3のダブルプレイがありました。「併殺」は守備記録ですから、学法石川が「2」、光星学院が「1」であるべきです。
おそらく『福島民報』の担当記者は、光星学院の攻撃中にダブルプレイが2度成立し、学法石川の攻撃中に1度成立したので、光星学院が「2」、学法石川を「1」としたのでしょう。この誤りは、93年から94年頃の『毎日新聞』の都内版(主に社会人野球)でよく見かけました。他紙でも珍しいわけではありません。
なお、三振ゲッツーは「併殺」ではないと断言するプロ野球解説者もいます。たしかに「併殺打」ではありませんが、守備記録上は「併殺」です。すくなくとも日本のプロ野球の公式記録では「併殺」としてカウントされています。
投手の失点も、よく誤解されているようです。上の試合で、光星学院の先発投手・洗平竜也(→東北福祉大→ドラゴンズ)は4回に6点を失い、5回先頭打者に四球を与えて降板しました。四球の走者は2番手投手が投げている間に生還しました。走者を出したのは洗平の責任ですから、洗平の失点は「7」になるはずです。
ところが、『東奥日報』では洗平の失点が「6」になっています。同紙の担当記者は、「失点」とは誰が出した走者であるかを問わず、得点が入ったときに投げていた投手に記録されるという解釈をしていたものと思われます。
『公認野球規則』の10・16(g)【原注】には7つの例が付されていますが、その冒頭では次のように示されています。
08年版 『公認野球規則』
10・16(g)【原注】
○1 投手甲、四球のAを塁に残して退き、投手乙が救援、Bがゴロを打ってアウトになり、Aを二塁に進める、Cはフライアウト、Dが単打して、Aが得点――投手甲の失点。
▲「○1」は原文では円内数字(丸数字)です。機種依存文字ですので、このように処理しています。なお、10.16は07年まで10.18でした。
したがって、洗平の失点が「7」であることにつき、異論の余地はありません。併殺打で打点がついていたり、押し出し四球で打点がついていなかったり、重盗失敗のときに盗塁が記録されていたり、この程度の誤りはアマチュア野球のボックススコアではよくあることです。
主催新聞社と後援新聞社のボックススコアが違うこともありますし、ときには同じ新聞の東京版と大阪版で違っていることさえあります(すべて実話)。彼らは、たまたま野球の取材に来ているだけのことで、別に野球の(記録の)スペシャリストではありません。
◆『公認野球規則』の10・16は、自責点の項目です。索引にも「失点」はありません。つまり、「失点」を調べようとしたときに、「自責点」の項目を8ページ読み進まなければ、上の「解説」には出会えないように構成されています。これでは、誤解がはびこるのも無理からぬことです。
◆何かの拍子にこのページに迷い込んでこられた新聞社の方にお断りしておきます。私は「新聞が間違っているのはけしからん」と言っているのではありません。そのような幻想は持っていません。どうぞ委縮することなくボックススコアを載せてください。たとえ何カ所か間違っていても、こうしてチェックできるのはありがたいことです。
先頃、サーチエンジンで「サヨナラ犠打」を検索してみたら、25件ヒットしました(02/06/22「Yahoo! Japan」による検索結果)。全部拝見したわけではありませんが、どうやら大半は「サヨナラ犠牲フライ」のことを「サヨナラ犠打」とおっしゃっているようです。
当サイトにおける「犠打」とは犠牲バントのみを示しており、犠牲フライは「犠飛」としています。両者を包括する場合には「犠打飛」を用いています。
ただし、とくにアマチュア野球の場合、「犠打」と「犠飛」を区別しないのが一般的です。したがって、犠牲フライのことを「犠打」と表現しても、必ずしも間違いだとは言い切れないのかもしれません。実際、手元の辞書で「犠打」をひいてみると、次のように記載されています。
講談社『日本語大辞典』(=89年第1刷)
野球で、打者が犠牲になって、走者の進塁や得点を助けた打撃。犠牲フライと犠牲バントがあり、いずれも打数には含まれない。
この国語辞典の定義にしたがうのなら、犠牲フライを「犠打」と言いあらわしても、間違いではないことになります。狭義の「犠打」は犠牲バントのみのことであり、広義の「犠打」は犠牲バントのほかに犠牲フライを含むわけです。
犠牲バントと犠牲フライは、打数に算入されませんので打率を下げる要素にはなりません。ただ、両者は出塁率計算の際に扱いが異なります。犠牲バントは出塁率を下げませんが、犠牲フライのときは出塁率が下がります。
また、得点が記録されることが「犠牲フライ」の必要条件です。一死一・二塁で打者が深いライトフライを打ち、タッチアップした二塁走者は三塁へ、一塁走者は二塁へ、それぞれ進塁しても、記録上の「犠牲フライ」にはなりません。この場合は、普通の外野フライですので、「打数」がカウントされて、打率を下げることになります。
なお、ソフトボールでは犠牲バントと犠牲フライを一括して「犠牲打」として記録しているようですので、ご注意ください。
無死または一死で走者が一塁にいるときは、第3ストライクの宣告がそのまま打者の三振アウトになります。したがって、このケースでは俗に言う「振り逃げ」はできません。「振り逃げ」の可否を状況別にまとめると、次のようになります。
1塁 1・2塁 1・3塁 満塁 | なし 2塁 3塁 2・3塁
無死 ← (振り逃げはできない) → | ← (振り逃げ可能) →
1死 ← (振り逃げはできない) → | ← (振り逃げ可能) →
2死 ← ← ← ← ← ← (振り逃げ可能) → → → → → →
▲これは原則です。特殊な例外がありますので、ご注意ください。二死で打者が空振りして(バントを含む)投球に触れた場合、触れた時点でボールデッド(打者アウト)となり、走者の進塁は認められません。→「4人目のあと1人…」
「振り逃げ」の要件はもう1つあります。捕手が投球を正規に捕球できなかったときです。後ろにそらしたり、前にこぼしたりした場合はもちろん「正規の捕球」ではありません。また、投球がワンバウンドの場合も「正規の捕球」とは認められません。
ワンバウンドの投球を打者が空振りして、それが第3ストライクに当たる場合、捕手が打者にタッチしている光景をよく見かけるはずです。ワンバウンドを捕えても「正規の捕球」ではないため、打者はまだアウトになっていないからです。
なお、「振り逃げ」に際しては、必ずしも打者が空振りする必要はありません。プロ野球解説者のなかでさえ、振らないと「振り逃げ」はできないと思い込んでいらっしゃる方がおられますが、そのようなルールは存在しません(すくなくとも公的には)。
二死走者なし、ボールカウント2−0のケースで、打者はハーフスイング、捕手が投球を後逸した場合、スイングが認められれば、打者は「振り逃げ」ができます。ノースイングの判定なら、第3ストライクではないわけですから「振り逃げ」はできません。つまり、打者が振ったか振らないかが、「振り逃げ」できるかどうかを左右する局面もたしかにあります。
かの解説者氏は、そのようなケースで振っていないと言われて打席に戻された幼児体験でもあるのでしょう。ルールに無知であっても、選手としては大成できるわけです。むろん、解説者もしくは指導者として適格かどうかは別の問題です。
二死満塁フルカウントで、ワンバウンド投球を打者が空振りして、まだアウトになっていないにもかかわらず、打者がすごすごとベンチに戻ろうとした場合、捕手は打者を追いかけてタッチに行く必要はありません。一塁に送球しても構いませんが、より安全な方法があります。
ボールを持ったまま、ホームベースを踏めばいいのです。これで、三塁走者がアウトになります。もし審判がアウトを認めてくれなくても、「顔を洗って出直して来い」などと言ってはいけません。「内野ゴロの場合と同じですよね」と穏やかに、かつ毅然と主張しましょう。
第3アウトの成立より早く走者が本塁に触れても、その得点が認められないことがあります。第3アウトと得点との関係は次のとおりです。
第3アウトが一塁に達する前の打者のアウト………得点は認められない 第3アウトが一塁に達したあとの打者のアウト……得点が認められる 第3アウトがフォースアウト…………………………得点は認められない 第3アウトがフォースアウトでないとき……………得点が認められる
第3アウトが一塁に達する前の打者のアウトである場合、打者がアウトになるプレイ中の得点は認められません。次のようなケースです。
二死三塁で打者が外野フライを打ち上げて、三塁走者が本塁に触れたあとで、野手がそのフライを捕球した場合。
二死三塁で三遊間へのゴロ。ショートが一塁送球、三塁走者が本塁に触れてから、打者が一塁でアウトになった場合。
二死満塁でスタンドインのホームラン。4人ともホームを踏んだものの、打者が一塁ベースを踏み忘れて、アピールアウトになった場合。(3走者の得点も認められません)
第3アウトが打者走者のアウトであっても、一塁を回ったあとのアウトなら、それ以前の得点が認められます。
二死二塁で左中間のヒット。二塁走者が本塁に達したあとで、一・二塁間に挟まれた打者走者がタッチアウトになった場合。
第3アウトが走者のフォースアウトなら得点は認められません。ここで言う「フォースアウト」(封殺)とは、進塁義務のある走者がその進塁義務を果たさ(せ)ずにアウトになった場合のことです。
二死一・三塁で外野フライ。アウトカウントを勘違いした一塁走者は捕球されると思って一塁に戻ったところ、外野手が落球。三塁走者が本塁に触れ、打者走者が一塁に達したあとで、一塁走者が二塁に封殺された場合。
同点の9回裏二死満塁。センター前ヒットで三塁走者生還、打者走者も一塁に達したものの、サヨナラと思い込んだ一塁走者が二塁ベースを踏まずに歓喜の輪の中に急ぎ、これを見ていたセンターがボールを持ったまま二塁ベースに触れて、一塁走者を封殺した場合。
第3アウトがフォースアウトでないときは、それ以前の得点が認められます。下の事例は必ずしも走者へのタッチを必要としないため、見かけ上「フォースアウト」と誤解されがちですが、フライ捕球による打者アウトの時点で一塁走者の進塁義務は消滅していますので、「フォースアウト」ではありません。
一死一・三塁でライトへの飛球。ライトが捕球して二死。三塁走者がタッチアップして本塁に達したあとで、飛び出していた一塁走者がアウトになった場合。
防御率の計算方法についてのお尋ねをいただきました。防御率とは、ピッチャーが1試合完投したら、平均で何点とられているかを示す数値です。算出に際して用いるのは投球回数と自責点です。自責点とは、ピッチャーの責任で失った点のことです。
エラーやパスボールが絡んだときは自責点にはならないというのが大原則です。自責点を細かく説明すると、このページの2倍ほどの分量が必要になりますので、1つだけ触れておきます。
08年版 『公認野球規則』
10・16 <略>
(e)投手の守備上の失策は、自責点を決定する場合、他の野手の失策と同様に扱って、自責点の要素からは除かれる。
▲10.16は07年まで10.18でした。
投手の「暴投」は自責点の要素に含まれますが、投手の「失策」は自責点の要素から除外されます。極端に言えば、投手は自責点をコントロールすることが可能なのです(∵走者三塁のとき牽制悪送球で失点しても、当該投手の自責点にはなりません)。
さて、防御率について『公認野球規則』は次のように定義しています。
08年版 『公認野球規則』
10・21 各率は次の計算による。
(e) 投手の防御率を出すには、その投手の自責点の合計に9を掛け、それを投球回数(端数を含む)で割る。
【原注】 例――投球回9回1/3、自責点3の場合、防御率は、3×9÷9 1/3=2.89
【注】<略>防御率は小数点3位まで求めて四捨五入する。
▲10.21は07年まで10.22でした。
複数のWebサイトにおいては、端数処理に関して、1/3は「0.3」で、2/3は「0.6」または「0.7」で、計算するように記述されています。その計算方法に従って例の場合を計算すると、3×9÷9.3=2.90になります。近似値の計算には有効かもしれませんが、厳密には誤りと言うべきでしょう。
●投球回数に端数がないとき
自責点×9 防御率= ――――― 投球回数
●投球回数に端数があるとき
自責点×9×3 防御率= ――――――― 投球回数×3
●例の場合
3×9×3 ―――――=2.89 27+1
例の場合、分母が「9と1/3」です。投球回数を3倍すればアウトの数になります。分母を3倍するなら、分子も3倍すればいいわけです。単純にそれだけの話で、三角関数や微積分を用いるわけではありません。あくまでも義務教育のレベルです。
当サイトでは、9イニング当たりの奪三振の数や、9イニング当たりの与四球の数を求めていることがあります。これらは、『公認野球規則』に掲げてある防御率の計算方法の自責点を奪三振や与四球に置き換えて求めたものです。「0.3」や「0.6」または「0.7」などの簡略?計算はしておりません。
当サイトでは、個人投手成績や登板間隔、登板順等を示す表のなかで、「完了」という言葉を使っています。一般的にはなじみの薄い記録用語ですが、「交代完了」とも言います。なんとなくイメージしてもらえるでしょう。先発投手以外で試合の最後に投げた投手に記録されるものです。「完了」に対して、「当初」あるいは「試合当初」という記録用語もあります。こちらは先発して完投しなかった投手に記録されます。
ライオンズ・三井浩二の03年投手記録は次のとおりです。
登板 完投 完了 当初
41 1 6 14
先発して完投した試合が1試合あります。先発して完投しなかった試合が14試合あります。ということは、先発で15試合起用されたことになります。「完了」が6試合あることから、残りの20試合(41−15−6=20)は中継ぎでの登板だったという具合に読むことができるわけです。
◆当サイトはかなり厳しい「来訪者要件」を掲げています。非野球ファンの方をあらかじめ排除する意図はありません。むしろ歓迎しますので、ご自由にどうぞ。ただし、元来はマニアの世界ですので、おすすめできるページとできないページを案内しておきます。
■スコアのページ:「球場観戦7つ道具」や「いやな予感がする」をおすすめします。
■ルールのページ:あまりおすすめできません。私を信じられない方だけ、禁断の扉を開いてください。
■観戦試合のページ:眺めるだけになります。「観戦試合一覧」と「レコード・ノート」です。
■野球場のページ:入りやすいはずです。おすすめは「私の好きな球場」や「富士に棲む魔物」です。「今まで行った球場リスト」もあります。
■殿堂のページ:あまりおすすめできません。あえて探せば「大須賀」と「農山」です。
■熱闘九番勝負:「異星人への自慢」と「4人目のあと1人…」がおすすめです。
■女子軟式と女子ソフトのページ:なかなか辛いでしょう。とりあえず「女子軟式選手権」でしょうか。
■高校野球のページ:俗に甲子園大会と呼ばれるのは、夏が選手権大会で、春はセンバツ大会です。さまざまな集計を試みています。読み物系は用意しておりません。
■高校予想のページ:01年以降のセンバツと選手権の予想とその結果です。
■大学野球のページ:「大人になるということ」ぐらいでしょうか。
■社会人野球のページ:「賽は投げられた」や「この試合は私だけのために」をおすすめします。
■プロ野球のページ:読み物系としては「オリーブの首飾り」、記録では「日本シリーズの投手起用」。
■ガイドライン:「強者でもなく、賢者でもなく」や「外来語のカタカナ表記等について」の半分ぐらいは、普遍的なものでしょう。
■管理人から:当サイトの基本方針が「自分のための…」で、「芸は身を助けるか」はシスアド試験の受験記です。
◆事実誤認、変換ミス、リンク切れ等にお気づきの際は、お手数ですが「3代目んだ」(併殺と失点)または「メールのページ」からご一報いただけると幸いです。または
★07/04/15校正チェック済、ケなし、順OK
★08/04/23HTML文法チェック済(エラーなし)
検索|リンクポリシー|ルール|次へ:投球姿勢を検索された方へ|作成順:01年センバツ予想