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お情け無用 | 海抜200mの浜風 | 今まで行った球場リスト

海抜200mの浜風

03/06/27作成
13/12/15更新

◆高校野球の03年春季大会で各球場に行きました。作成時が夏の予選直前でしたので、栃木千葉静岡福島各県の過去10年分(93年〜02年)のベスト8進出校を県内地区(ブロック)ごとに振り分けてみました。


◇3駅利用可(宮原=132球場目)

高校野球の春季大会は、甲子園に直結するわけではない。だから注目度に欠ける。その分あまり混まない。のんびり試合を見ることができる。

宮原球場はJR日光線の鶴田駅、東武宇都宮線の南宇都宮駅と江曽島駅から徒歩圏内にある。そういう意味では、比較的アクセスに恵まれている。まあ、電車の本数を考えないなら、の話だ。

内野の赤土にちょっと驚いた。いわゆるアンツーカーの赤褐色だ。それに、外野の芝のエリアが異様なほどに狭い。内外野を分ける芝生の線は投手板からおおむね95フィート半径と定められている。宮原球場のグラスラインは100フィートをはるかに超えている。

春の栃木県大会は32校で争われる。予選となる北部、中部、南部の各大会は、優勝チームを決めるわけではない。あくまでも県大会の代表決定戦であり、おおむね1勝で通過する。くじ運が悪くても2勝だ。

第2試合は葛生高校(現・青藍泰斗)と矢板東高校の対戦だった。葛生は90年夏に1度だけ甲子園を経験しているが、その後夏の決勝戦では4連敗中だ(04年で5連敗)。関東大会にもしばしば名を連ねるのに「2度目」がなかなか実現しない。対戦相手の矢板東は95年の「ウラ優勝校」だ。91年から00年までの10年間、夏の予選では1勝もしていない。

矢板東は02年の春季県大会に出ているのに、葛生は出ていない。なぜなら、栃木にも北海道同様「南北格差」があるからだ。過去10年間の夏のベスト8校を地区別に振り分けると次のようになる。北部は中部や南部とくらべて学校の数自体が少なく、私立校も2校しかない。

93〜02年の栃木県の夏ベスト8校 (◎優勝 ☆準優勝 ◇ベスト4 △ベスト8
北部(7) 中部(27) 南部(46)
93年 △烏山 △作新学院 △宇都宮学園 ◎佐野日大 ☆葛生 ◇足利工大付
◇国学院栃木 △足利工
94年 △壬生 △上三川 △宇都宮工 ◎小山 ☆足利 ◇葛生 ◇佐野日大
△小山園芸
95年 ◎宇都宮学園 ☆作新学院 ◇宇都宮南
◇宇都宮商 △宇都宮
△葛生 △栃木南 △国学院栃木
96年 △矢板中央 ◎宇都宮南 ☆宇都宮工 △宇都宮学園 ◇国学院栃木 ◇葛生 △小山西
△足利工大付
97年 ◇大田原 △作新学院 ◎佐野日大 ☆葛生 ◇栃木工
△小山西 △足利 △国学院栃木
98年 ◇矢板中央 △宇都宮工 △宇都宮北 △宇都宮商 ◎佐野日大 ☆白鴎大足利 ◇小山
△小山北桜
99年 ◇宇都宮工 △真岡 ◎栃木南 ☆小山西 ◇栃木商
△国学院栃木 △小山北桜 △佐野日大
00年 △矢板 ◎宇都宮学園 ◇真岡 △宇都宮工  ☆葛生 ◇小山西 △白鴎大足利
△小山
01年 ☆作新学院 △宇都宮北 △宇都宮工
△真岡
◎佐野日大 ◇国学院栃木 ◇小山
△葛生
02年 ◇矢板中央
△那須拓陽
☆宇都宮学園 ◎小山西 ◇国学院栃木 △葛生
△佐野日大 △足利 

北部の公立校が南部の私立校に挑む――そんな構図を私は考えていた。

03/04/26 (宮原) 高校春季栃木県大会 2回戦 13:25〜15:55
矢板東高 000 011 010  =3 ●#11
葛生高 000 200 002x =4 #1−#10−○#1

ところが、意外な接戦だった。矢板東の背番号1の選手は5番でレフトに入っていて、同点に追いつかれた9回裏一死満塁でもマウンドには上がらなかった。何か事情があったのかもしれないし、あるいは思惑が絡んだのかもしれない。3度あったスリーバントの失敗も悔やまれるところだろう。

トリコロール(市原臨海=133球場目)

千葉県の夏の使用球場で最後に残ったのが市原だ。これまで敬遠していた理由は、単純に駅から遠いからだ。夏は臨時バスが出るらしい。真夏の炎天下に30分歩く趣味はない。球場に屋根はあると聞いていたので、夏にとっておくつもりだった。とはいえ、日陰に入るためには、そこそこ早めに行かねばならないだろう。それなら、今のうちに30分歩いたほうが賢明かもしれない。そう考えた。

JR内房線の五井駅に着くと、ホームの柱が黄・緑・赤の3色で塗り分けられている。一瞬、ドイツ国旗かと思ったが、黒がない。イタリア国旗だったかな?と考え直したが、白がない。JEF市原(現・JEF千葉)の「トリコロール・カラー」であって、別にスコアボードのSBOというわけではないようだ。まあ、当たり前だ。

駅前から伸びる吹上通りをひたすら直進する。歩道のところどころに、市の木=イチョウ、市の花=コスモス、市の鳥=ウグイスのプレートが埋め込まれている。養老川に架かる五井大橋から市原臨海球場の照明塔が見える。手前の四角い照明は陸上競技場、奥に見える逆三角形のような照明が野球場だ。イチョウの葉をデザインしたものらしい。

球場に着いたら、ホームベースとバックスタンドの中間地点にも、イチョウのマークがあしらわれていた。ちなみに、東京都の木もイチョウであり、都のマークもイチョウだが、都営駒沢球場にはそんなしゃれたものはない。

千葉県大会は48校参加でおこなわれている。秋のベスト8は、予選免除でシードされる。ほかに第1から第8までの各地区から5校ずつ出られるようだ。栃木同様、各地区の決勝をおこなうわけではない。過去10年間の夏のベスト8は次のとおりだ。郡部の第7だけでなく、県都の第1ブロックが苦戦を強いられている。奈良・山口パターンということになるのだろうか。

93〜02年の千葉県の夏ベスト8校 (◎優勝 ☆準優勝 ◇ベスト4 △ベスト8)
第1(4) 第2(16) 第3(11) 第4(5) 第5(18) 第6(16) 第7(1) 第8(9)
93年 △船橋芝山
◎市船橋
△千葉商大付
△専大松戸
◇中央学院
△千葉英和
☆成田
◇東京学館
94年 ◇市船橋 ◇東海大浦安
△専大松戸
△印旛 ☆成田
△東京学館
△市銚子
◎志学館
95年 △若松 △千葉日大一
△船橋芝山
△千葉英和 ◎銚子商
◇成田
☆拓大紅陵
◇暁星国際
96年 ◎市船橋
△千葉日大一
△専大松戸
△市川
☆二松沼南
◇八千代松蔭
△東京学館 ◇木更津中央
97年 検見川 ◎市船橋
△県船橋
☆流経大柏
△西武台千葉
△八千代松蔭
△中央学院
◇横芝敬愛
98年 ◎市船橋 ◇東海大浦安 △市柏
△柏陵
◎八千代松蔭
△中央学院
◇成田
△銚子商
99年 ◇市船橋 △専大松戸
△千葉商大付
◎柏陵 △千葉英和 ☆市銚子
◇成田
△安房
00年 ◇市船橋
△県船橋
△学館総合
◎東海大浦安 ◇八千代松蔭
△千葉敬愛
△千葉黎明 ☆木更津中央
01年 ◎習志野
◇市船橋
△学館総合
△八千代松蔭 ◇市銚子 ☆東海大望洋
☆拓大紅陵
△木更津中央
02年 △敬愛学園 △東海大浦安 ☆中央学院
◇千葉英和
◇佐倉
△八千代
△成田 ◎拓大紅陵

2種類の人工芝(市原)

市原は人工芝球場だ。外野の芝に見覚えがある。瑞穂球場の内野の芝と同じだ。一見しただけでは、天然芝のように見える。第1試合は8:53に始まった。千葉は3試合日が多い。そのせいもあるだろうが、経験上、他都県より早めにフライング・スタートする。

この球場の特徴は、イスが連結されていないことだ。連結イスでは、同じ列にドスンと座られると、隣に置いた缶コーヒーが被害を受けて倒れることがある。また、連結イスの左端に座っているとき、右端の背もたれを蹴られると、響いてくる。市原球場のイスは単独で支えられているので、そういう心配がない。

第1試合は、県千葉と4月から校名変更したばかりの木更津総合(木更津中央と清和女子短大付が統合)の対戦だった。県千葉の横断幕は「一球懸命 葛城健児」だ。どうやら「葛城」とは学校所在地の地名(千葉市中央区葛城)のようだ。02年秋の県大会でも見ていたので、気になっていたのだ。

第2試合では拓大紅陵が順当にコールド勝ちした。迎えた第3試合は、一宮商と東京学館浦安の対戦だ。この試合、実は第7ブロックの一宮商がシード校なのだ。

03/04/27 (市原) 高校春季千葉県大会 2回戦 13:21〜15:36
一宮商高 000 000 002  =2 ●#10
東京学館浦安高 200 000 001x =3 #10−○#1

延長目前の9回裏二死無走者から、学館浦安は内野安打の走者が出た。次打者の初球、内角高目のボール球がバックネットに抜けた。立てたままのバットに触れたのかどうか微妙なところだった。球審はファウルのジャッジをしていない。捕手はボールを追わない。一塁走者も走らない。ファウルか見逃しか? どっちだ?

しばらくしてから、一塁走者は二塁に向かった。審判のジャッジがない以上、走者はインプレイを前提にして走ればよい。ファウルなら戻されるだけの話だ。走っておいて損することはない。ファウルなら絶対にアウトにはならないのだ。最初から走っていれば、三塁をとれたかもしれない。

直後の2球目、打球はセカンドの後方に上がった。背走するセカンドが外野に入ったところで転倒した。ライトに譲ろうとしたのか、あるいは人工芝の切れ目にスパイクを引っかけたのか。二塁走者はサヨナラのホームを駆け抜けていた。

犬を洗わないで…(愛鷹=134球場目)

静岡行きの高速バスは6:20に東京駅八重洲口を出発した。座席指定ではないので、出発を待つ列に並んでいる間に、同乗者を観察する。時間が時間だけに親子連れはいない。2人連れと3人組がいた。

2人連れの妙齢のご婦人方は前部座席に座った。キャピキャピ3人組は後部座席だ。それなら真ん中を選ぶに限る。あとは耳栓の出番だ。早朝からテンションの高い人種がいるのだ。「わあ、国会議事堂ぉ」――そんなに珍しいかい?

沼津インターで降りた。タクシーは1台だけ待っていた。私より先に降りたおじさんがダッシュする。インターからタクシー利用を考えているなら、前部座席に座ることをおすすめする。私自身、飛行機を使うときは前部座席の通路側を指定している。さっさと出るに限るからだ。

試合開始までたっぷり時間がある。しゃかりきになって先を急ぐ旅でもない。電話帳も見当たらないので、のんびり山道を歩くことにした。高速の下をいったん山側にくぐって、再度海側にくぐる。今度は高速の上の陸橋を山側に渡る。地形上、仕方がないのだろうが、疲労を誘う山道だ。

途中まで車道とは段差のついた歩道があった。この1カ月ぐらい誰も歩いた者はいないのかもしれない。雑草は生い茂り、あちこちに小枝が散らかっている。2人並んで歩けるはずの広さの歩道だが、1人でもこころもとない。30分ぐらいで愛鷹(あしたか)球場に着いた。要所要所に看板が出ていた。第1試合は10:00開始予定。まだ9:00前だ。

真っ先にすべきことは、帰りのバスの時刻表を確認することだ。バス停は運動公園の入口にあった。その横にトイレがある。ついでに用を済ます。手洗い場には「ここで犬を洗わないで下さい」という張り紙があった。「アヒルやワニを水浴びさせるのはいいんだな」と、1人で突っ込んでみた私は一休さんの血を引いているのかもしれない。

間が持たないので、しばらく運動公園内をウロウロしてみた。ようやく開門の時間になって中に入る。噂に聞いていたとおり、西武球場のような掘り下げ式だ。つまり、外周通路からスタンドの最前列に向かおうとすると、ひたすら階段を降りなければならない。

浜風(愛鷹)

ネット裏の最上段に座った。風を正面に受ける。海からの風だ。球場から海まで地図上の直線距離なら6km程度だ。すると、これも一種の「浜風」だろう。愛鷹球場からもう少し登ったところに「少年自然の家」がある。標高200mの等高線がその辺りを通っている。愛鷹山の標高は1187m、その背後の越前岳が1504mだ。

レフトスタンドの後方に見えるのは伊豆半島。バックスクリーンを越えてライト側まで突き出している。先端は、南伊豆の石廊崎ではなく、西伊豆の恋人岬でもなく、同じ沼津市内の大瀬崎ではないかと思われる。ライト側後方には海が見える。駿河湾だ。この景色を楽しむには、天気のいい日に行かねばならぬ。富士北麓球場と同じだ。ただし、天気がよすぎると日陰はない。屋根がないからだ。

ふと、1万3000人収容のこの施設が満員になったことがあるのだろうかと心配になった。まあ、その分、芝は痛んでいない。開放感のある球場だし、岡崎市民、富士北麓に次いで、3番目にランクしておこう。

静岡県大会は16校参加だ。予選に当たる地区大会は、東部・中部・西部の3地区に分かれる。栃木や千葉と異なり、各地区大会では優勝校を決める。地区大会の順位は県大会の組み合わせに反映されている。1位校同士が県大会1回戦で当たることはない。

過去10年間の夏のベスト8は次のとおりだ。依然として東部はやや劣るが、ひと昔前にくらべれば、均一化してきたと言ってもいいだろう。

93〜02年の静岡県の夏ベスト8校 (◎優勝 ☆準優勝 ◇ベスト4 △ベスト8)
西部(35) 中部(30) 東部(15)
93年 ◎掛川西 ◇浜松工 △掛川工
△常葉菊川
☆静岡商 △静岡西 ◇桐陽 △沼津学園
94年 ◎浜松工 ◇掛川西 △常葉菊川 ☆静岡 ◇島田 △静清工
△静岡市立
△富士宮農
95年 ☆興誠 △掛川西 △浜松商 ◇東海大工 △清水市商 ◎韮山 ◇沼津学園
△富士宮西
96年 ◎常葉菊川 ☆掛川西 ◇興誠
△小笠 △浜松商
◇静岡学園 △静岡市商 △東海大工
97年 ◎浜松工 ☆興誠 △掛川西
△浜松西 △常葉菊川
◇静岡 △静岡商 ◇沼津学園
98年 ◎掛川西 ☆浜松工 ◇浜松商
◇興誠 △袋井商
△静岡 △静岡学園 △沼津城北
99年 ◇掛川西 ◎静岡 ☆常葉橘 △大井川
△静清工 △焼津中央
◇吉原工 △沼津学園
00年 ◎浜松商 ☆常葉菊川 ◇掛川西
△浜名
◇島田商 △常葉橘 △御殿場西 △日大三島
01年 △興誠 △磐田東 ◎静岡市立 ☆東海大翔洋 ◇静岡商
◇静岡 △島田商
△富士宮東
02年 ◎興誠 ☆浜松商 ◇常葉菊川 △東海大翔洋 ◇静岡 △常葉橘 ◇富士宮西 △加藤学園

試合終了後のサスペンス(愛鷹)

第1試合は、地元の加藤学園とかつては甲子園の常連だった静岡商の対戦だ。愛鷹は比較的新しい球場なのにスコアボードが電光ではない。しかもチーム名のところに区切りがある。「静商」ではなく、「静」「商」となっている。

攻撃中の得点を黄色で表示するのは島田球場でも見られた。アメリカ式なのかもしれないが、日本では珍しいのではないだろうか。勝った加藤学園を率いるのは大須賀健監督。社会人野球のシダックスが都市対抗に初出場したときの監督だ。

第2試合の飛龍高校は、4月に沼津学園から校名変更したばかりだ。加藤学園とはほとんど隣合わせの場所にある。第2試合は、9回表に浜松江ノ島が犠牲フライで勝ち越して、そのまま逃げ切った。

03/04/29 (県営愛鷹)高校春季静岡県大会 1回戦
浜松江ノ島高 150 000 001 =7 ●#1
飛龍高 300 000 300 =6 ○#1

第2試合終了が15:00ちょうどだった。試合終了とともに、私は出口に急いだ。悠長に構えていられない事情があるのだ。控えておいたバスの時刻表では、15:05の次が15:50だからだ。総合運動公園の敷地は広い。球場からバス停までどうあがいても3分はかかる。待っていたバスに飛び乗ったのは15:04。発車が15:06、乗車は8名だった。

愛鷹球場と沼津駅を結ぶバスは、土日休日のみ運行だ。行きは、9:00発で9:23球場着があるから、10:00開始の試合にはちょうどいいだろう。開門を待たずに済む。運動公園から沼津駅まで乗ると380円で、沼津駅北口で降りると350円だ。もちろん、私は北口で降りた。

▲当日の時刻表はそうだったというだけの話です。将来のことまで保証するものではありませんので、念のため。

鈍行(いわきグリーンスタジアム=137球場目)

5:10上野発の各駅停車は、定刻どおりに出発した。これに乗らない限り、9:00開始予定のいわきグリーンスタジアムの第1試合には間に合わない。「スーパーひたち」や高速バスでは出遅れてしまうのだ。湯本駅着はやはり定刻どおりの8:34だった。

すぐにタクシーに乗り込んだ。歩けない距離だとは思わないが、山道だ。それに時間が切迫している。愛鷹のときのようにのんびり山登りを楽しむ余裕はない。約10分、1240円だった。あいにくの曇り空だ。タクシーの中では審判と間違われた。

球場に着いてグラウンドを見渡すと、何か違和感がある。ネクストバッターズサークルの位置が、ホームベースからかなり離れているのだ。本来は一塁側次打者席の円の中心から三塁側次打者席の円の中心まで74フィートのはずだが、100フィート前後あるように思われる。

シートノック時、1分経過するごとにSBOのランプが1個ずつ灯った。1分経過で1ストライク、2分経過で2ストライク、3分で2−1だ。実は、このパターンは愛鷹でも見かけた。02年秋の島田もそうだった。福島では打順のランプを使うこともあるそうだ。関東では見かけたことがない(気づいていないだけかもしれない)。

福島県大会は30校参加。6地区に分かれる予選は、静岡同様決勝までおこなう。過去10年間の夏のベスト8は次のとおりだ。日大東北と学法石川を除外すれば、6地区がほぼ平均化している。まあ、会津からの甲子園出場が過去1回しかないけれど…。

93〜02年の福島県の夏ベスト8校 (◎優勝 ☆準優勝 ◇ベスト4 △ベスト8)
県北(13) 県中(19) 県南(22) 会津(7) いわき(11) 相双(8)
93年 ◇福島北 △日大東北 ◎学法石川 ☆東白川農商
△清陵情報
△会津工 △磐城 ◇双葉
94年 ☆福島商
◇福島東
◇日大東北 △安積 △学法石川 △東白川農商
△白河
◎双葉
95年 ◇福島商
◇聖光学院
△福島東
☆郡山 △帝京安積 △会津工 ◎磐城 △双葉
96年 △福島商 ◎日大東北 ◇郡山商
△郡山
◇須賀川 △学法石川
△清陵情報
☆勿来工
97年 △福島商
△福島東
◎日大東北 △田村 ☆学法石川 ◇清陵情報 ◇平工 △小高工
98年 ◇二本松工 ◎日大東北 △田村
△安積
☆学法石川 △須賀川 ◇会津工 △平工
99年 ◇福島商 ☆日大東北 △郡山北工 ◎学法石川 ◇光南
△須賀川
△喜多方商 △小高工
00年 ◎福島商 △安積 ☆光南 ◇学法石川 ◇会津工
△会津
△平工 △小高工
01年 ◎聖光学院 ☆日大東北 △光南 △学法石川
△岩瀬農
◇磐城
◇勿来
△双葉
02年 ◎日大東北 △安積 ☆学法石川 ◇会津 △勿来 △平工
△東日大昌平
◇小高工

春の福島県大会は、この6地区の持ち回りで開催されている。栃木の決勝は清原、千葉はマリン、静岡は草薙で固定されているけれども、こういうシステムもいいものだ。ちなみに、今回の会場となったいわき市の面積は、香川県の面積の約3分の2、神奈川県の約半分だ。

第3試合がもつれた。9回裏の二死二・三塁、2番手投手の打順で、背番号10の代打が起用された。レフト前の逆転サヨナラ2点タイムリーだった。この両校の監督は高校時代のチームメイトであるらしい。

03/05/17 (いわきグリーン) 高校春季福島県大会 1回戦
白河実高 200 000 000  =2 ●#1
磐城高 000 100 002x =3 #1−○#12

天地の正気(いわき南部スタジアム=138球場目)

いわき南部スタジアムは、新設されたばかりの球場だ。駅から歩くと、55分かかるそうだ(実際に歩いた人の話)。外野も土(白い砂)だが、両翼100mで中堅も122mある。グラウンドのサイズだけならグリーンスタジアムと同じだ。まあ、スタンドのサイズは派手に異なるけれども…。照明はある。屋根はない。

第1試合の4回裏一死一塁、バックネット近くに上がったキャッチャーファウルフライで、一塁走者が二塁を奪った。なかなか嬉しいプレイを見せてくれる。1回戦で学石に勝った富岡高校(双葉郡富岡町)だ。

神奈川(横浜市金沢区)や群馬(富岡市)にも県立富岡高校がある。だから、大学野球のパンフで出身校が「富岡高」になっていると、見当がつかない。ナゾが残ることが多い。ただし、神奈川の富岡高校は統合対象になっているようだ。

第2試合の安積高校には悩まされた。「頑張れ 安積健児」の横断幕のほかに「天地の区栄」という横断幕があったのだ。「天地の区栄」って何? 私には「区栄」と見えた2文字は、達筆の旧字体であり、「正気」が正解らしい。「正気」は「せいき」と読むようだ。それでも意味がとれない。

「天地の正気」の出所は、安積高校凱歌の冒頭のフレーズ「天地の正気人の華も/春は安積の岡の辺に」のようだ。もともとは、南宋の忠臣・文天祥が、対立する元のフビライに囚われ、獄中で書いた『正気の歌』であるらしい。こちらの冒頭の文句は「天地に正気有り」だ。(頁末リンク参照

「七州の覇 安積高校」の幟もある。「ななしゅう」と読んだら、「しちしゅう」だと、たしなめられた。「七州」とは、東北6県プラス新潟のことらしい。そういえば、新潟は中部電力ではなく、東北電力の管内だ。安積高校校歌の3番には「七州の覇と謳はれし/栄誉(はえ)ある歴史偲ぶ時」の歌詞がある。

横断幕チェックを始めて1年。「必勝○○高校」や「燃えろ!○○健児」に、いささかうんざりしていたけれども、これほど解読にてこずったのは初めてのことだ。

03/05/18 (いわき南部) 高校春季福島県大会 2回戦
二本松工高 000 000 000 =0 ●#1
安積高 000 010 01X =2 ○#1

二本松工は3人、安積は6人の走者が出た。犠打は走者の数に等しかった。両チーム合計49打数は、9イニングの試合としては、実に12年ぶりの最少タイ記録だった。

パンフ等の比較

同じ県内でも地区あるいは球場、回戦によっても違うものと思われるが、微妙な相違点がある。

アナウンス等の比較
都県 チケット パンフ スタメン時のアナウンス 校歌
東京 ¥700- ¥500- 1番センター小泉くん、センター小泉くん、背番号8 なし
栃木 ¥600- ¥200- 1番センター小泉くん、背番号8 あり(スタメン発表時、勝利校)
千葉 ¥600- ¥200- 1番センター小泉純一郎くん、センター小泉くん、背番号8、横須賀中学 あり(2回、勝利校)
静岡 ¥600- ¥200- 1番センター小泉くん、センター小泉くん なし
福島 ¥500- ¥200- 1番センター小泉くん、背番号8 あり(ノック中、勝利校)

福島では、イニング終了時に「○○高校、この回の得点はありません」のアナウンスが入る。山梨や新潟でも聞いた。北海道でもあるらしいが、関東では聞いたことがない。また、福島では内野席が満員になっていないのに外野席を開放していた。

この5都府県は春季都県大会でパンフ(選手名簿、プログラム、メンバー表)を作っている。だから、見に行ったのだ。記載内容を比較してみよう。

春季大会パンフの比較
都県 選手名簿
(氏名、背番号以外)
1校当たりの
スペース
その他の記載事項
東京 学年、出身中学、身長、体重、
投打
B5版 1/2 歴代優勝校・準優勝校一覧、大会特別規定等、
秋のブロック予選結果、第1回から夏の上位4校(東西)
栃木 位置、学年、出身中学 B5版 1/4 大会特別規定、申し合わせ事項、歴代優勝校
千葉 位置、学年、出身中学 B5版 1/4 地区予選結果、大会規定、戦後の春秋優勝校と甲子園出場校
静岡 位置、学年、身長、体重、
投打、出身中学、チーム紹介
B5版丸ごと 地区予選結果、前年の県大会戦績、過去の準決勝・決勝のスコア
福島 位置、学年 B5版 1/6 地区予選結果、過去の県大会戦績、主要記録、球場別本塁打

東京のパンフに秋のブロック予選の結果が載っているのは、前年秋のブロック大会が秋の都大会だけでなく、春の都大会の予選を兼ねているからだ。つまり、東京では春におこなわれる予選がない。ということは、東京では公式戦を年に2試合しかやらないチームもあるわけだ。

栃木のパンフには、地区予選の結果がない。予選をやって県大会を開催する以上、県高野連会長の「ごあいさつ」とか、県教委教育長の「祝辞」とか、朝日新聞宇都宮支局長の「…大会に寄せて」に各1ページ費やすぐらいなら、予選の結果だけでも載せてほしいものだ。

千葉のパンフは必要最小限の項目をコンパクトにまとめている。過不足なしだ。静岡のパンフで驚嘆?するのは次の「得点記録表」だ。これが15試合分ある。

 月 日   球場 [  ]回戦  試合時間  / 
学校名 10 11 12

16チーム参加のトーナメントで3位決定戦があるから全部で16試合のはずだ。だが、1回戦8試合は4球場、2回戦4試合も2球場で同日開催されるので、最大でも8試合しか見られないはずだ。新聞を見て書き込めという意味なら、もう1試合分必要になる。要するに、ただの穴埋めなのだろう。穴埋めなら1ページだけでよいと思うが、余計なお世話だろうか。

福島のパンフは、過去の春季大会の全戦績が載っている。そのうえ、1試合の個人奪三振「22」とか、個人連続四死球出塁「6」とかが載っている。ただ、「球場別本塁打」については、どの球場で何本という記載にとどまっている。何試合で何本なのかわからないと、あまり意味がない。出身中学もほしいところだろう。

神奈川や埼玉や大阪あたりは、春の府県大会ではパンフを作らない(そうだ)。多少不備があったとしても、ないよりははるかにましだ。その点については、誰にも異論はないだろう。


◆福島でお世話になった皆さん、その節はありがとうございました。「七州」については、旧制二高の校歌にも「天(そら)は東北山高く/水清き郷(さと)七州の」というフレーズがあるそうです。

◆「天地の正気」は、私が知らなかっただけで、多くの校歌・部歌等で用いられているようです。ネットで検索した範囲でも、日川高校校歌、阿南工業高専校歌、旧制一高野球部部歌、一関一高逍遥歌、長野工業高校剣道部部歌、旅順工大ラグビー部部歌、東北大合気道部部歌などが見つかりました。「愛国行進曲」が有名なんでしょうが…。

◆誤解のないように申し上げますが、私は「校歌」には別に関心はありません。このページ作成後、まるで私が校歌マニアであるかのようなメールをいただきましたが、私は、ただ横断幕の「天地の正気」や幟の「七州」やが何を意味するのか知りたかっただけです。それだけのことですので、私を「仲間」だと思わないでください。

外部リンクです。
花木蘭漢詩の部屋正気の歌
 五言六十句からなる『正気の歌』の読み下し文全文が掲げられています。野球を見に行って、最後は漢詩のWebページにたどりついた、という次第でした。(03/06/26許諾済)
Moon Light CafeBook Review田中芳樹『海嘯(かいしょう)』
 『正気の歌』の作者・文天祥を主人公にした小説があるようです。07/01/23現在、TOPページはアクセス不能です。このように下位ページだけ残って、TOPページにアクセスできないということもあり得るわけです。「リンクは必ずTOPページに」は寝言でしかありません。(03/06/25通知済)

◆このページの最終更新は、デッドリンク削除によるものです。ついでに、ナビゲーションリンクを変更しました。スコア等の誤り、変換ミス、リンク切れなどにお気づきの際は、お手数ですが「メールのページ」からご一報いただけると幸いです。このページに対応するブログ「んだ」のエントリーは(今のところ)ありません。

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