セットポジション九番勝負
日没コールド | シーソー | 土壇場の逆転

究極のシーソー・ゲーム

00/09/02作成
13/12/15更新


◇逆転5回の試合

この試合は私が見た中でも、とっておきのシーソー・ゲームだった。3回裏に逆転、4回表に再逆転、4回裏に再々逆転、6回表に再々々逆転、7回裏が再々々々逆転、9回表が同点、10回裏がサヨナラだ。逆転5回はほかに経験がない。

92/10/25(神宮) 日本シリーズ第6戦 12:33〜16:43
ライオンズ 010 001 0  =7 工藤−渡辺久−小田−新谷−鹿取−●潮崎
スワローズ 002 201 00 1x =8 荒木−石井−金沢−○伊東
HR 橋上=同点ソロ(3ウ、工藤)、石毛=逆転2ラン(4表、荒木)、
 池山=逆転2ラン(4ウ、渡辺久)、鈴木健=逆転3ラン(6表、金沢)、
 ハウエル=同点ソロ(7ウ、鹿取)、秦=代打サヨナラ(10ウ、潮崎)

野球に限らず、球技は得点の多寡により勝敗を決するゲームだ。野球の場合、まれに0対0で引き分けに終わる試合もあるけれども、多くの場合は点が入る。両チームが同時に得点することはない。

先制点の次の得点が先制した側なら得点差は開く。逆に、先制点の次の得点が先制された側なら、点差は縮まるか、同点になるか、もしくは逆転することになる。

完封試合は同点も逆転もありえないから、シーソー・ゲームは打撃戦でなければ出現しない。逆転5回なら、最終スコアはすくなくとも6対5だ。

日本シリーズ全試合における逆転の回数

参考までに、過去の日本シリーズの全試合について、同点、勝ち越し、逆転、サヨナラの回数を調べてみた。なお、「逆転」や「勝ち越し」については、人によって理解が異なると思われる。上の試合では、ライオンズが2回表に先制したあと、スワローズは3回裏に橋上のソロホームランで同点に追いつき、飯田のタイムリーで勝ち越した。

この3回裏の攻撃は、細かく言えば「同点」と「勝ち越し」だろうが、ここでは両者をひっくるめて「逆転」と解釈する。つまり、イニング単位で考えることにする。

また、「勝ち越し」には同点に追いついたチームが「勝ち越し」た場合(A=これを「逆転」と捉える人もいるだろう)と、追いつかれた側が突き放したケース(B)とがあるので、両者を区別した。「サヨナラ」については、同点からのサヨナラ(C)(D)と逆転サヨナラ(E)とに3区分した。

      勝ち越し                 同点からのサヨナラ         逆転サヨナラ  
実質逆転型      突き放し型      追いついた側     追いつかれた側
01000      00100      …100       …010       …110
0010=(A)◆ 0100=(B)◇ …011X=(C)◎ …101X=(D)○ …102X=(E)●

「△」:同点
「◆」:実質逆転の勝ち越し(A)
「◇」:突き放しの勝ち越し(B)
「★」:逆転
「◎」:A型のサヨナラ(C)
「○」:B型サヨナラ(D)
「●」:逆転サヨナラ(E)
「−」:同点も逆転もなく先制したチームが逃げ切った試合
「=」:0対0の引き分け

【50】△◇、−、★★●、△◇、△◆△◆、★△◎
【51】−、−、−、−、−
【52】△◇、−、−、△◇、△◇、△◆
【53】△○、△◆★、△◇△、−、−、−、★★
【54】△◇、−、−、−、△◇、★、−
【55】△◇、−、−、△◇、−、−、−
【56】−、★、★、−、★△、−
【57】△◆、●、△◆、=、△◇★★
【58】−、−、−、△◆、△◎、−、−
【59】−、★、★△◇、−
【60】−、△◇、△◇、−
【61】−、−、★★、★★●、−、△◇
【62】★△◎、−、★、△、★△○、△◇、△◇
【63】−、△◇、△◇、△◆、−、−、△◇
【64】−、−、△◇、△◆△○、−、−、−
【65】−、−、★★、−、△◎
【66】−、−、△◇、−、△◇●、−
【67】−、−、−、★、△◆、−
【68】★△◇、−、△◇★、△◇、△◇★、△◆△◇
【69】△◇、△◇★★、△◎、★、★★△◆、−
【70】−、−、△◇、★★★、★
【71】△◇、★★△◇△◇、●、−、−
【72】★△◇、△◇、★、−、★
【73】★、△◆△◇、−、−、★
【74】★△◇●、★、−、★△◇、−、△◇△◇
【75】★△、−、△◇、★△◆△、★、★
【76】★△◇、−、−、△◇△◆、−、△◆、△◆★
【77】★△○、△◇、△◇★、−、★
【78】△◇△◆★、★、−、★、−、−、−
【79】−、−、★、★、−、★、△◇
【80】★△◆△◆、★、★△◇、−、△◇、−、★★
【81】△◇△○、★、★、△◇、−、−
【82】−、−、★△◇、△◇、△◆、△◇
【83】−、−、★★●、△◇★、△◎、△◆★△◎、★
【84】△◇★、★、−、△◇、△◆、★、△◇△◆
【85】−、★、−、△◇、−、−
【86】△、★、★、△◇、△○、−、−、△◆
【87】★、−、−、−、−、−
【88】−、△◇、△◆、−、★★△◇△◎
【89】★△◆、△◆、−、−、★、★、★
【90】−、−、−、★
【91】−、★★、−、−、−、△◇、★
【92】★△○、−、−、−、△◇、★★★★★△○、△◆
【93】−、★★、−、−、−、−、−
【94】−、−△◇、★△◎、△◆、−
【95】△◇、△◆、△◇★△◎、△◆、★
【96】★△◇、−、△◇、−、★
【97】−、△○、△◇、★、−
【98】−、−、−、△◇、−、−
【99】−、−、−、−、★
【00】△◆、★、△◇、△◇、−、★★
【01】−、△◆、−、△◆、−
【02】−、−、△◆、△◇
【03】★★△◇△○、−、△◎、△◆△◎、★★、−、−
【04】−、★★★、★★、−、−、△◆★、−
【05】△◇、−、△◇、−
【06】△◇、△◆★、★、−、△◆
【07】−、−,−、△◇、−

↑主に日本スポーツ出版社『日本シリーズ50年 激動のドラマ』のテーブルスコアをもとに作成しました。【 】内は年です。

★と●が「逆転」だ。先に掲げた92年第6戦を除くと、1970年第4戦と04年第2戦の逆転3回が最高になる。51年の日本シリーズは5試合とも先制したチームが同点にされることなく、また逆転もされずに逃げ切っている。

◇もつれにもつれて

ところで、92年のシリーズは雨で1日順延されていたので、第6戦は日曜日だった。私は第7戦のチケットも持っていた。3勝2敗のライオンズが勝てばシリーズは終わるから、まあ「ハッピーエンド」だ。

ただし、この第6戦がスワローズに転んだら、翌日は会社を休まなければならない(そういう義務はない?)。私の心は揺れ続けた。得点経過は次のとおりだ。

2表 L1−0S 一死満塁から工藤公康のショートゴロ併殺崩れで三走・デストラーデが生還(先制)
                        …「やっぱり今日で終わりか」と思った
3ウ L1−2S 先頭の橋上秀樹が同点ソロ、一死二塁で飯田哲也が勝ち越しの右中間三塁打(逆転)
                        …「ちょっと困ったことになったぞ」と思った
4表 L3−2S 無死一塁から石毛宏典が右中間に逆転2ラン(再逆転) 
                        …「これなら落ち着くところに落ち着くな」と思った
4ウ L3−4S 一死二塁から池山隆寛がレフトに逆転2ラン(再々逆転)
                        …「おいおい、明日はどうすればいいんだ」と思った
6表 L6−4S 一死二・三塁から鈴木健がレフトに代打逆転3ラン(再々々逆転)
                        …「さすがにライオンズは強いわい」と思った
6ウ L6−5S 二死満塁から代打・杉浦享が押し出しの四球
7ウ L6−7S 一死無走者でハウエルが同点ソロ、二死二塁でパリデスが勝ち越しタイムリー(再々々々逆転)
                        …「腹をくくって休むしかないだろう」と思った
表 L7−7S 一死一塁から秋山幸二が右中間へ同点タイムリー
                        …「もう、どうにでもなれ」と思った
10裏 L7−8S 一死無走者で秦真司がライトに決着のサヨナラ弾
                        …そして、私は会社に電話を入れた

「二塁打は二塁打だとちゃんと書けよ」と思った人は偉い。だが、9回の秋山はシングルヒットだった。右中間を抜けそうな打球にライトの秦が回り込んだ。秋山は一塁止まりだったが、一塁走者の大塚光二は古田のタッチをかわして一気に生還した。

延長にもつれたこの試合の安打数は、スワローズの14本に対してライオンズは6本に過ぎなかった。両チームともホームランで5点ずつ取った。スワローズの残りの3点は、タイムリーで2点、押し出しで1点だ。一方のライオンズは、残りの2点がゲッツー崩れと大塚の好走塁(あるいは伊原コーチの好判断)だった。

この試合がどちらに転ぶか見極めることは難しかったけれども、第7戦の行方はほのかに見えていた。私は「究極のシーソー・ゲーム」というタイトルをつけてしまった。もちろん、できることなら逆転6回のゲームを見たい。そして、いつの日かこのページのタイトルを書き換えたいものだと思っている。

▲NPBでは「逆転6回」の試合があります。04年9月のスト明けのカードでした。ちなみに、この試合の勝ち投手は、9回表から登板して3本塁打を浴びた門倉です。

04/09/23(横浜) セントラルリーグYB対G27回戦
ジャイアンツ 000 003 034  =10 久保−前田−中村−岡島−●木佐貫
ベイスターズ 001 003 034x =11 マレン−川村−木塚−山田−○門倉

「肩書き」つきのホームラン

先に述べたように、このゲームで出たホームランは例外なく「肩書き」がついた。「同点」が2本、「逆転」が3本、「サヨナラ」が1本だ。

「肩書き」と言っても、「追撃」とか「中押し」とか「ダメ押し」とか、「満塁」や「代打」も「肩書き」の一種だという考え方もあるだろうが、ここでは「先制」「同点」「勝ち越し」「逆転」「サヨナラ」のみを「肩書き」と考える。

私は1試合に6本以上のホームランが出た試合を02年末までに42試合見ている(プロと社会人に限られており、大学や高校では見ていない)。「肩書き」の有無と種類を調べてみた。

↓ 「■」は先制、「▲」は同点、「◆」は勝ち越し(広義)、「★」は逆転(狭義)、「●」はサヨナラです。

6本塁打以上の試合における「肩書き」の有無(02年までの観戦試合)
No. 年月日 種(球場) 勝ちチーム スコア 負けチーム ホームラン
[01]
[02]
[03]
[04]
[05]
[06]
[07]
[08]
[09]
[10]
91/06/19
91/09/23
92/07/26
92/08/05
92/08/14
92/10/25
93/06/19
93/07/24
93/08/08
94/03/09
C(神宮)
P(西武)
C(横浜)
C(神宮)
P(西武)
J(神宮)
N(西武)
N(東京ド)
N(広島)
N(川崎)
スワローズ
ライオンズ
カープ
タイガース
ライオンズ
スワローズ
JR東日本
新日鉄広畑
スワローズ
日本通運
8対7
5対5
13対2
9対5
8対4
8対7
18対17
9対4
9対7
16対8
カープ
バファローズ
ベイスターズ
スワローズ
バファローズ
ライオンズ
プリンスホテル
河合楽器
カープ
松下電器
■▲◆−−▲●
■−−−−▲▲
■−−−−−
■★−−−−−
■−−−−−−
▲★★★▲●
−−−−−−★
−−−−−−
■◆−−−−−
■−−−★−−
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
94/03/12
94/03/16
94/06/01
94/06/11
94/06/12
94/07/24
95/04/09
95/05/20
95/06/17
95/07/23
N(西武)
N(神宮)
N(府中)
P(西武)
P(西武)
N(東京ド)
N(浜松)
N(日生)
N(天台)
N(東京ド)
NTT信越
プリンスホテル
シダックス
ライオンズ
ライオンズ
ヤオハンジャパン
プリンスホテル
いすゞ自動車
本田技研
JR東日本東北
16対15
11対6
16対0
17対4
9対6
9対7
8対4
11対1
7対5
10対9
日立製作所
日本石油
全府中野球倶楽部
ホークス
ホークス
いすゞ自動車
中山製鋼
JR九州
新日鉄君津
住友金属
−−−−−◆−
■★−−−▲◆−−
■−−−−−
▲★−−−−
−−−−−−
◆−−−−−
■−−−−−
★−−−−−
■−−−−−
■▲▲▲▲◆
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[27]
[28]
[29]
[30]
95/07/29
96/03/05
96/03/07
96/08/01
96/08/04
96/08/05
96/08/05
97/03/12
97/03/14
97/04/02
N(東京ド)
N(川崎)
N(西武)
E(砂川)
N(札幌)
N(札幌)
N(札幌)
N(横浜)
N(神宮)
N(相模原)
西濃運輸
NTT東京
三菱自動車京都
ジャイアンツ
NTT東京
三菱自動車川崎
ヴィガしらおい
三菱自動車川崎
日本生命
東芝
8対7
13対11
8対7
9対7
12対9
23対7
16対10
23対17
11対8
10対7
小西酒造
三菱重工横浜
東芝府中
ベイスターズ
新王子製紙苫小牧
NTT関西
北陸銀行
日本石油
三菱自動車川崎
いすゞ自動車
■−−★−−
■−−−−−−−
★★−−▲▲
−−◆−−−
−−−−−−▲
◆−−−−−
◆−−◆−−−
■−−−−−−−▲
■−▲◆−−▲◆
−−−−−−
[31]
[32]
[33]
[34]
[35]
[36]
[37]
[38]
[39]
[40]
97/04/12
97/04/16
97/06/02
97/07/23
97/07/26
98/03/07
99/03/11
00/08/01
01/03/15
01/03/17
N(草薙)
C(神宮)
N(広島)
N(東京ド)
N(東京ド)
N(川崎)
N(神宮)
N(東京ド)
N(神宮)
N(神宮)
ヨークベニマル
スワローズ
三菱重工三原
NTT北海道
日本通運
三菱自動車川崎
プリンスホテル
三菱自動車川崎
松下電器
JR東日本
12対10
14対8
16対9
16対11
11対10
11対5
13対12
20対6
10対3
7対6
ヤオハンジャパン
ベイスターズ
JR西日本
川鉄水島
三菱重工長崎
西濃運輸
新日鉄広畑
住友金属鹿島
東芝
大阪ガス
−−−−−−
◆−−−−−−
■−−▲◆−
■−−▲◆−−−−−−
★−−−−−◆●
▲−−−−−
■−−★−▲−−●
◆▲◆−−−−
■−−−−−
■−▲◆−▲
[41]
[42]
01/07/23
01/07/29
N(東京ド)
N(東京ド)
日産自動車九州
河合楽器
12対5
10対9
三菱ふそう川崎
昭和コンクリート
■−−−−−
▲◆−−−−−−−

[20]の試合も6本のホームラン全部が「肩書き」つきだ。ただし、「同点」が4本で、「逆転」はゼロだから、内容的には少しものたりない。

95/07/23 (東京ドーム) 都市対抗1回戦 14:43〜18:42
JR東日本東北 200 010 051 1 =10 長谷川−千葉−石村−○佐竹
住友金属 210 031 110 0 =9 石井−田中−寺坂−金城−●山路
HR 丹野淳=先制2ラン(1表、JR2対0住金)、松本=同点2ラン(1ウ、JR2対2住金)、
 鈴木=同点ソロ(5表、JR3対3住金)、鈴木=同点3ラン(8表、JR8対8住金)、
 小坂=同点ソロ(9表、JR9対9住金)、遠山=勝ち越しソロ(10表、JR10対9住金)

なお、[37]は逆転4回のゲームだった。次のページの試合も逆転4回だ。ほかにもあるかのどうか、いずれ機会をみて調べたい。

延長で3度追いつく

『都市対抗60年史』をめくっていたら、こんな試合があるのを見つけた。

30/08/06(神宮) 都市対抗1回戦
全神戸 011 002 000 000 121 01 =9
鹿児島鉄道局 200 000 011 000 121 00 =8

これはなかなかのものだ。なにしろ、後攻の鹿鉄は9回裏にも同点に追いついているからだ。追い詰められた絶体絶命の場面を4度しのいでいる。当時の新聞は次のように伝えている。

1930年8月7日付『大阪毎日新聞』朝刊

本社主催第4回全日本都市対抗野球大会第2日(6日)第2戦初陣の鹿児島は果然ダークホース振を発揮し、古参の神戸にぐつと食い下がり、敵の2点リード取り返して9回には完全に勝つべかりしを走者早まつて掌中の宝を逸し延長戦に入り両軍必死の好守にフアン全く魅了され、13回神戸1点を先取して幸運の鍵をつかんだかと思ひきや、鹿児島また1点を返して延長また延長、14回神戸にめぐまれた2点は誰しも薩南健児の涙を予想したのに二死後奇跡的に出た単打と本塁打でまたも同点となり、接戦17回結局9対8で勝は神戸軍に帰したが、満場陶酔勝つも負くるも互に悔いなき快試合であつた

▲旧字体は新字体に改めています。

鹿鉄の9回は8番・森永のスクイズ、13回は9番・山口健のスクイズ、14回は二死から6番・中村のホームラン、15回は3番・相良のタイムリーで4度追いついている。ただし、それでも勝てなかった。

こっちのほうがすごいというメールをもらった。

49/07/30 高校選手権北海道予選準決勝
旭川高 020 000 000 002 020 23 =11
函館工高 000 000 011 002 =10

後攻の函館工は、9回裏に同点に追いついただけでなく、延長でも12回、14回、16回と2点差を3度追いつき、17回も2点返したが1点及ばなかった。これを調べているうちに、こんな試合も見つけた。まあ、「逆転の報徳」には負けるけれど…。

49/07/23 高校選手権東九州予選 準決勝
別府一高 100 001 003 000  =5
大宮高 000 000 005 001x =6

さて、名勝負として語られることの多い高校野球の2試合は、いずれも延長で2度追いついたものだ。

1998年 高校選手権 準々決勝 (延長17回)
横浜高 000 220 010 010 000 12 =9
PL学園高 030 100 100 00 000 0 =7
1979年 高校選手権 3回戦 (延長18回)
星稜高 000 100 000 001 000 100  =3
箕島高 000 100 000 00 000 01x =4

日本のプロ野球では、延長で2度追いついたのが最高で、3度はないそうだ。まあ、プロの現行規定では長い延長戦に恵まれないから仕方がないだろう。

蛇足

ところで、92年当時の日本シリーズはデーゲームだった。スワローズが神宮球場を使うため、東京六大学はナイターで開催された(翌年は東都がナイター開催)。もちろん私は大学も見た。

92年第1戦と第2戦の土日は東京六大学の第6週だった。基本的には前季の4強が激突する(→「東京六大学の対戦カード順」)。何を迷うことがあるだろうか。ほかにナイターはないのだ。

というわけで、第1戦の17日と第2戦の18日は3試合ずつこなした。日本シリーズが終わって外に出ると、チケット売場には六大学の行列ができていた。どうせなら、中で売ってくれればわざわざ外に出なくても済むのに…。

25日の第6戦は4時間10分かかった。ちょっと疲れていた。六大学の第1試合は立教と東大だ。前日は立教の川村丈夫(日本石油を経てYB)が完投負けだった。きっと今日も出てくるだろうとは思ったけれども、渋谷のサウナで2時間ほど休憩してから、再び神宮に戻った。

第2試合の法明戦を見るためだ。球場に着いて、腹ごしらえがまだだったことに気がついた。食券を買おうとしたら、見覚えのあるオヤジとすれ違った。きつねうどんをすすっていたその人は関根潤三氏だった。

この日の法明戦が終わったのは23:09だ(日本シリーズは12:33プレイボール)。まさか関根氏が母校の試合を最後まで見ていたとは思えない。法明戦の終盤、さすがに寒くなって、観客がぞろぞろ帰り始めた。私は2階席の前から3列目で見ていた。「こんな時間まで残っているのはだけだよ」という学生同士の会話が聞こえてきた。

「ほら、そこに」と1人が続けた。位置関係からして、それは彼らと少し離れた右側でスコアをつけていた私のことなのだろう(前の2列にはもう誰もいなかったし、彼らの左側の人は帰り支度をしていた)。

サウナで休んでいた私をと呼んでくれるな、そう見られているのなら今度はきっとになるから…ひそかに誓った。ひょっとすると彼らは関根氏や私の後輩だったのかもしれない。私が見た8試合の観衆は次のように発表されていた。

YY/MM/DD 曜    デーゲーム          ナイトゲーム         
92/10/17 土 34,767人(日本シリーズ) 15,000人(早明) 15,000人(慶法)
92/10/18 日 35,876人(日本シリーズ) 12,000人(法慶) 12,000人(明早)
92/10/25 日 35,391人(日本シリーズ)      ?人(立東)  8,000人(法明)

まあ、プロ野球と東京六大学ではファン層が異なるだろうが、私の「仲間」が100人ぐらいはいても不思議ではない。


◆日本シリーズに関して、その投手起用を一覧にしたページもあります。→「日本シリーズの投手起用」
◆東京六大学と東都1部リーグで決勝点が何回に入ったか、イニング終了時の得点差は何点だったかなどを集計したページがあります。95年春から99年秋にかけての10シーズン分です。→「東京六大学より東都?」
◆当サイトでは、軟式野球の延長45回社会人野球の延長29回大学野球の延長23回などもコレクションしています。

外部リンクです。
高校野球マイナー情報局
 02年センバツや選手権大会など高校野球の192試合分をサンプルにして、同点・逆転など試合展開の態様をまとめた「局面ころころ試合展開いろいろ」というページがあります。(F未通知、02/07/26設定)

◆変換ミス、数値の誤り、リンク切れなどにお気づきの際は、お手数ですが「3代目んだ(究極のシーソー・ゲーム)」または「メールのページ」からご一報いただけると幸いです。

★07/03/06校正チェック済、ケなし、順OK
★08/01/12HTML文法チェック済(エラーなし)



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