セットポジションスコア
最多ファウルは11本 | 3者凡退 | 初回のビッグイニング

3者凡退がない試合

00/09/09作成
13/12/14更新

◆当サイト開設直後でしたが、3者凡退のない試合を見ましたので、前例があるかどうか調べてみました。ついでに、ひとひねりしてみました。もう少しサンプル数が揃ったら、「タイム効果」の有無を検証したいと思っています。その際、このページは「タイム」と「残塁」に分割します。


◇3者凡退なし

次の試合は3者凡退のイニングが1度もなかった。併殺や盗塁死などの関係で3人だけで攻撃が終了したイニングはあるが、3人の打者が続けて凡退してチェンジになったイニングはない。全イニング何らかの形で走者が出ているのだ。

【A】 00/09/06(神宮)東都大学リーグ


=2

右飛
左2
投ゴ
三振
右安
捕ギ
三ゴ
遊ゴ
遊ゴ
中安
三振
右飛
左飛
死球
遊併
中安
<牽>
中飛
左安
<盗>
二安
投ギ
二ゴ
中3
二飛
四球
中飛
四球
遊併
投ゴ
三振
左安
三振
三ゴ
三振
左2
三振


=6

三振
遊失
中飛
投ゴ
中飛
右安
三ゴ
右安
三振
四球
投ギ
左飛
四球
三ゴ
一安
左2

投ゴ
左安
左安

遊併
遊ゴ
中安
三振
中飛
三ゴ
四球
四球
四球

三振
四球
右飛
三振
遊直
四球
右本
左安

一ゴ
左安
三安

遊ゴ
遊ゴ
左安
<盗>

▲<牽>は牽制死、<盗>は盗塁死です。 ▼<走>は走塁死です。

困った試合を見たものだ。前例があるかどうか調べたくなる。これは、スコアブックやスコアカードを1枚ずつめくっていかなければわからないことだ。手間のかかる作業のようだが、そんなに難しい作業ではない。

なぜなら、そんな試合は簡単には出てこないからだ。簡単に見つかるようなら私のセンスが疑われるではないか。それに、私のスコアは色分けしてある。ランナーが出ていればで記入してある。「黒だけ」あるいは「黒と緑だけ」のイニングがあれば、それが3者凡退だ。

手作業の結果、9回まで成立したゲームとしては、3試合目だった。大学野球では初めてだったが、さすがに社会人で2試合あった(いずれも金属バット時代)。3者凡退どころか、3人で攻撃が終了したイニングさえない。

【B】 96/04/21(日立)社会人日立市長杯1回戦




=7

中安
一ギ
右本
左飛
三振
左飛
中安
三ゴ
三邪
右安
投ギ
四球
三振
三振
二ゴ
左安
三ゴ
四球
中3
中安

一ゴ
三振
二飛
左安
中飛
左飛
一安
左2

三失
三振
三振
三振
中安
一ゴ
左飛
右飛
中飛
四球
左飛
右2
投ギ
左安
三振
四球
三飛


1X

=8

四球
右飛
四球
三邪
二飛
二ゴ
二飛
左本
一直
中安
捕併
四球
二ゴ
三振
一ゴ
左安
三振
左邪
投ゴ
四球
中飛
左本
左3
中安
左安

投ゴ
三振
四球
四球

投ゴ
中本
三安

<盗>
二ゴ
二飛
三ゴ
遊安
右3

左犠
捕邪
一安
投ギ
敬遠
二飛
右安

次の試合は、6回裏の田村コピーにヒットがなかったので、「両チーム毎回安打」になり損ねた。本当は「いい加減にしろ!」と思いながら見ていたのだが、今にして考えると、ちょっと惜しい気もする。どうせやるなら、徹底的にやってほしいものだ。

【C】 96/05/10(北九州) 社会人九州大会2回戦





=14

一ゴ
一邪
右安
四球
左本
二ゴ
三振
左本
左安

左飛
四球
右飛
中安
二飛
二ゴ
二ゴ
二ゴ
投ゴ
左2
死球
中安
右安

<走>
四球
左安
三ギ
右安
左安

一ゴ
中飛
捕ゴ
中安
捕邪
右飛
左安
左2

四球
一直
<走>
右2
左本
右2
中安
右安

遊ゴ
左本
三振
二ゴ
三飛
遊ゴ
左安
捕邪
三振




=11

投ゴ
遊失
四球

中安
中安
左安

四球
三振
遊飛
一ゴ
中安
中安

二邪
右3
三ゴ
左飛
中安
中飛
左2
左安
中安

左飛
投ゴ
右2
二ゴ
左安
中安

左飛
中安
右安

投ゴ
一ゴ
遊ゴ
三失
捕ギ
三ゴ
遊ゴ
右安
左安
右安

死球
左犠
三振
一ゴ
三振
二ゴ
遊安
三邪
左2
四球
二飛
右飛
一ゴ

◇延長11回表まで3者凡退なし

「3者凡退なし」がもっとも長く続いたのは、次の試合だ。

【D】 97/11/02(平塚) 高校秋季関東大会1回戦




=3

遊ゴ
四球
死球

右安
<走>
<走>
投ゴ
三失
三振
三振
四球
三振
遊ゴ
三ゴ
中飛
二失
右安
三振
遊ゴ
四球
<盗>
右2
四球
中3
二飛
一ゴ
二ゴ
遊失
三併
三ゴ
中飛
四球
四球

三振
二ゴ
左安
<走>
四球
三振
一安
投ギ
遊ゴ
中飛
三失
右飛
三振
遊ゴ
四球
投ギ
左安
中安

左飛
三振



=2

二ゴ
四球
三振
三振
捕ゴ
一ゴ
遊安
二飛
左安
捕邪
遊ゴ
中安
中安

中飛
中2
捕ギ
二飛
二ゴ
三振
投ゴ
四球
三振
中安
四球
三振
<盗>
四球
三ゴ
中安
捕ギ
二失
左犠
右安
遊ゴ
四球
投ギ
三振
一ゴ
右飛
中飛
左安
投ゴ
一邪
遊安
四球
捕邪
右安
二飛
右飛
遊ゴ
三振

残念ながら、最後の延長11回裏で途切れてしまった。

私が96年から00年までに見た大学野球で、延長にもコールドにも引き分けにもならなかった145試合を対象にして、3者凡退が1チームあたり何回あったか調べてみた。次のような分布になる。

3者凡退の回数分布
勝ちチーム 負けチーム
[[[[ [[[[[ [[[[[ 0回 ]] 16 5.5%
[[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ 1回 ]]]]] ]]]]] ]]]]] ] 51 17.6%
[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ 2回 ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] 79 27.2%
[[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ [[[[[ 3回 ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]] 62 21.4%
[[[[ [[[[[ [[[[[ 4回 ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]] 42 14.5%
[[[ [[[[[ 5回 ]]]]] ]]]]] ]]]]] ]]]] 27 9.3%
6回 ]]]]] ]]]] 3.1%
7回 ]]]] 1.4%

290チーム中、3者凡退がなかったチームは、16チームにすぎない。5.5%の2乗は0.3%だから、「3者凡退がない試合」は、1000試合に3試合ぐらいしか見られないわけだ。

その後の「3者凡退なし」

03年春の神奈川大学リーグで「3者凡退なし」を見た。

【E】 03/04/20(横浜) 神奈川大学リーグ



=6

左邪
三振
左安
右飛
四球
投ギ
二ゴ
四球
四球

二安
二ゴ
三飛
遊失
一直
<走>
三振
死球
一邪
中2
三ゴ
中2
四球
三振
左飛
四球
右安
<走>
四球
四球

三振
三振
二ゴ
右飛
右飛
左安
一飛
四球
二併
一ゴ
遊失
四球

三邪
右2
敬遠
中安
三振
左飛




=6

四球
投ギ
右飛
四球
右安
三振
左2
三振
中飛
右飛
中飛
中安
三併
左安
三ギ
三振
二ゴ
四球
捕ギ
二失
四球

右安
右安

三振
三失
三振
左安
投ゴ
四球
三振
<盗>
三振
投邪
四球
右飛
二安
捕ギ
三振
右安
三振
右飛
左安
三ギ
三振

3試合予定されていたが、第2試合以降は雨のため中止になった。雨は試合開始時点で降っていた。だから、四死球や失策が多いのは、いくぶん同情の余地がある。

2点差になった9回表1死2・3塁で、横浜商大は神奈川大の6番打者を敬遠した。終盤で逆転のランナーを出すことになる満塁策は、珍しいのではないだろうか。結果的には敬遠策が裏目に出た。

監督がマウンドに行く回数

さて、冒頭で紹介した【A】の試合で、日大の監督は同点に追いつかれた直後の4回裏無死二塁で8番打者を迎えたときと、1点リードしていた6回裏一死一・二塁で1番打者を迎えたときに、マウンドに行った。どうやら東都にも高校野球の「守備側のタイム」のような制限があるのではないかと思われる。

以後、日大の監督は姑息な手段を用いていた。キャッチャーをベンチ前まで呼び寄せておいて、ピッチャーが1球投げたあとにキャッチャーがマウンドに行って監督の指示を伝えるのだ。このパターンがその後3回見られた。

もし、高校野球のような制限がないのだとしたら、こんなまわりくどい方法をとる必要はない。直接マウンドに行って指示すればいいだけの話だ。この手法自体は「合法」だ(「違反行為」ではない、の意)。

07年版 『公認野球規則』

【8・06原注】
 監督(またはコーチ)が、捕手または内野手のところへ行き、その野手がそのままマウンドに行ったり、投手が、守備位置にいるその野手のところへ行ったときは、監督(またはコーチ)がマウンドに行ったものと同様に扱われる。ただし、1球が投じられた後、またはプレイが行なわれた後は、この限りではない
 監督(またはコーチ)が、捕手または内野手のところへ行き、その野手が投手と相談するためにマウンドに行って、本規則の適用を逃れようとしたり、本規則を出し抜こうとするいかなる企ても、すべてマウンドに行った回数に数えられる。
 <略>

だが、こんな方法が横行するのなら、制限を定めた「立法の精神」がねじ曲げられることになる。監督またはコーチがマウンドに行く回数を制限されるのは、おそらくは試合のスピードアップが目的だろう。

制限を設けたために、かえって時間のかかることをやるのなら本末転倒ではないか。制限は撤廃するか、さもなくば「抜け道」を封じるべきだ。例外的に1度だけやるなら、私も流すことができる。

「奥の手」として使う分には、とやかく言うつもりはない。1試合に3回はちょっと(かなり?)やりすぎだろう。スピードアップは、ルールの問題ではなく意識の問題なのだ。

9点差の9回

ところで、私が監督またはコーチがマウンドに行く回数をチェックするようになったのは、ちょうど高校野球でタイムの制限が設けられた97年からだ。97年春の東京六大学リーグで、早稲田大の監督が7度マウンドに向かったのが今のところ最多記録だ。

97/04/26(神宮) 東京六大学リーグ春季第3週初日第2試合 15:13〜18:33
法政大 010 245 010 =13 矢野−尾崎−○伊達
早稲田大 110 000 020 =4 ●藤井−村上−近藤−益子−小沼−本家

▼スコアは、早大側から見たものです。

早大監督がマウンドに行ったときの状況
スコア アウト走者 投手 直前の状況
〔ア〕
〔イ〕
〔ウ〕
〔エ〕
〔オ〕
〔カ〕
〔キ〕
2表
4表
5表
5表
6表
6表
9表
1対1
2対1
2対3
2対5
2対8
2対11
4対13
1死1・2塁
1死1・2塁
無死3塁
無死1・2塁
無死3塁
2死2・3塁
1死1・3塁
藤井
藤井
村上
近藤
益子
小沼
本家
ヒットと盗塁のあと、8番打者を敬遠気味に歩かせる
死球で逆転の走者を許す
先頭打者に三塁打
内野エラーとテキサスヒットでピンチを招く
四球と三塁打で8点目を失う
連打を浴びて11点目を失う
センターの落球で得点圏に走者を背負う

このように、早大の監督はマウンドに送った6人の投手のもとに、それぞれすくなくとも1度は通った。イニング途中の投手交代が3度あるから、1試合で都合10度マウンドに行ったことになる。私の見ていた限りでは、ベンチとマウンドとの間の定期券は持っていなかったように思われる。

気の毒なのは監督がマウンドに行った直後の打者によく打たれたことだ。〔ア〕では、ピッチャーの矢野英司の2球目に重盗を決められて、矢野には同点タイムリーを浴びた。〔イ〕〔ウ〕も次打者はヒットで、〔オ〕のときは初球にワイルドピッチで12点目をとられた。

緊張感のない長い試合に、こっちはいいかげんウンザリしているのに、9点差の9回にもマウンドに行った。これが本当の「ダメ押し」だとつくづく思った。よほど伝えたいことがあったに違いない。

交代できないケース

『公認野球規則』8・06には次のような規定もある。

8・06 プロフェッショナルリーグは、監督またはコーチが投手のもとへ行くことに関して、次の規則を適用しなければならない。
 (a) 本条は、監督またはコーチが、1イニングに同一投手のもとへ行ける回数を制限する規則である。
 (b) 別ページに引用済み
 (c) 監督またはコーチは、そのときの打者が打撃を続けている限り、再びその投手のもとへ行くことはできない。
 (d) <略>
【8・06原注】 上記引用済み
【注1】 <略>
【注2】 監督(またはコーチ)が投手のもとへ行った後、ファウルラインを越えて引き上げたら、その投手は、そのときの打者がアウトになるか、走者になるか、または攻守交代になるまで投球した後でなければ退くことはできない。ただし、その打者に代打者が出た場合は、この限りではない。
【注3】【注4】 <略>
【注5】 アマチュア野球では、本条については、各連盟の規定を適用する。

これに関連して、次のような事態が起こっているらしい。

たとえば、1点差の9回裏、先発投手Aが打者Bに三塁打を浴びた。次打者Cにはストレートの四球を与え、続く打者Dを迎える場面で、E監督がマウンドに行く。E監督は続投の意欲を見せるA投手を激励し、シフトを確認したうえでベンチに下がる。

打者Dへの初球がワイルドピッチとなって、三塁走者Bが生還、一塁走者Cは二塁に進んだ。たまりかねたE監督は再びマウンドに行き、投手交代を告げて、審判もいったんはこれを受け入れた。

救援投手Fが投球練習を始めたところで、審判が慌てて投手Aにマウンドに戻るように命じる。D監督はなぜ交代できないのかと詰め寄るが、審判は受けつけない。そして、打者Dの打撃が完了したとき、改めて投手Aが退く。

私はこのような場面に遭遇したことはないけれども、これまで目撃情報は4件ある。最近では、アマ全日本の監督経験のある著名な監督と、高校野球全国大会の決勝で球審を務めたことのある著名な審判とのコンビで、これがあったそうだ。

この場合、実は審判もミスしているのだ。【注2】の規定により投手交代はできないのに、受け入れてしまっている。救援投手が打者に対して1球でも投げれば、正規の投手として扱われることになっているが、だいたい審判は投球練習中に気づいてしまうものらしい。

気づいてしまうと、【注2】の規則違反状態を是正するのが職業倫理だろうから、投手Aをマウンドに戻すことになる。8・06(b)には、「1イニングに同一投手のもとへ2度目に行けば、その投手は自動的に試合から退かなければならない」との規定があるので、打者Eの打席が完了したのち、投手Aは強制的に交代させられることになるわけだ。

こういうナゾめいた事態が起こっているとき、たとえ審判の場内説明があったところで理解できるはずはない。簡潔に説明するのは困難きわまりない話だからだ。監督がいつマウンドに行ったかチェックしている私は、得意げに解説しているに違いないと思うのだが、あいにくまだそのチャンスには恵まれていない。

なお、目撃情報4件のなかには、東京六大学と社会人の試合が含まれている。【注5】に関しては、そのように扱われているものと思われる。


◆監督名は伏せてあります。わざわざ調べるのは、悪趣味な行為かもしれません。

◆事実誤認、リンク切れ、変換ミスなどにお気づきの際は、お手数ですが「3代目んだ」(タイムの回数)または「メールのページ」からご一報いただけると幸いです。

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