◆このページで示している集計値の更新状況は次のとおりです。
特定の打順と特定の守備位置には強い親和力が働いているように思える。これを検証するには社会人野球がもっとも適している。プロ野球はチーム数が少なすぎるし、大学野球はDHを使ったり使わなかったりだからだ。高校の場合は、選手層の厚いいわゆる強豪校と普通の高校との間でばらついてしまうだろう。
私が91年から95年の間に見た社会人チームは延べ266チームだ(実数では104チーム)。この266チームのスタメンを対象に打順と守備位置との関係を調べてみた。
▼上段の全角数字がサンプル数、下段の半角数字はその占有率です。たとえば、1番捕手は266チーム中2チームありましたので、2/266=0.8%ということになります。なお、赤字は4%以下、青字は20%以上を示します。
| 捕手 | 一塁 | 二塁 | 三塁 | 遊撃 | 左翼 | 中堅 | 右翼 | DH | |
| 1番 | 2 0.8% |
10 3.8% |
27 10.2% |
17 6.4% |
30 11.3% |
25 9.4% |
95 35.7% |
38 14.3% |
22 8.3% |
| 2番 | 10 3.8% |
7 2.6% |
78 29.3% |
36 13.5% |
64 24.1% |
23 8.6% |
27 10.2% |
15 5.6% |
6 2.3% |
| 3番 | 2 0.8% |
31 11.7% |
40 15.0% |
14 5.3% |
18 6.8% |
31 11.7% |
57 21.4% |
43 16.2% |
30 11.3% |
| 4番 | 12 4.5% |
73 27.4% |
2 0.8% |
40 15.0% |
2 0.8% |
44 16.5% |
7 2.6% |
20 7.5% |
66 24.8% |
| 5番 | 21 7.9% |
62 23.3% |
6 2.3% |
43 16.2% |
11 4.1% |
30 11.3% |
16 6.0% |
32 12.0% |
45 16.9% |
| 6番 | 20 7.5% |
35 13.2% |
23 8.6% |
28 10.5% |
17 6.4% |
44 16.5% |
15 5.6% |
40 15.0% |
44 16.5% |
| 7番 | 22 8.3% |
29 11.0% |
20 7.5% |
39 14.6% |
26 9.8% |
31 11.7% |
22 8.3% |
41 15.4% |
36 13.5% |
| 8番 | 120 45.1% |
18 6.8% |
16 6.0% |
24 9.0% |
28 10.5% |
16 6.0% |
6 2.3% |
25 9.4% |
13 4.9% |
| 9番 | 57 21.4% |
1 0.4% |
54 20.3% |
25 9.4% |
70 26.3% |
22 8.3% |
21 7.9% |
12 4.5% |
4 1.5% |
まずは、打順の側から見てみよう。1番はセンターが多い、2番はセカンドだ。4番ファースト、8番キャッチャー、9番ショートなどを含めて、かなりなじみのある打順とポジションの組み合わせだと思われる。
さて、上の集計は昔のものだ。しかも私が見た試合を対象にしたから、短期間での同一チームの重複分が含まれている。せっかくだから、改めて集計してみよう。96年から03年まで8年分の都市対抗1回戦(一部2回戦を含む)計252チームのオーダーを対象にした。
96〜01年、03年 1回戦32チーム×7=224チーム
02年 1回戦24チーム+1回戦不戦勝チームの2回戦4チーム=28チーム
都市対抗では補強選手が入るから、連続出場しているチームでも、多少なりとも選手構成に変化がある。集計対象としては都合がいいのだ。左側のチームは1回戦の勝利チームであり、右側が負けたチームになる。
【96年都市対抗1回戦】
847523D96 日本石油 64237D859 松下電器 74839D526 河合楽器 7968354D2 JT 863495D27 三菱自動車川崎 567839D24 ニコニコドー 968D35724 日本生命 6573D9842 JR東日本東北 965387D24 三菱重工神戸 6459D7328 鷺宮製作所 8D5297436 神戸製鋼 86D793452 プリンスホテル 46D973528 新日鉄八幡 2973D4568 三菱重工横浜 5873D4926 本田技研 782593D46 大阪ガス 854392D76 NTT四国 86935D724 住友金属鹿島 675D98342 三菱重工広島 874352D96 NTT北海道 7483D9526 東芝 7639D4528 NTT東海 458397D26 NTT中国 7493D5826 日立製作所 7493D8652 朝日生命 643597D28 日本IBM野洲 58D394627 昭和コンクリート 984D37526 NTT北陸 6243D9758 新日鉄君津 34782D965 JR東海 475D36892 ヤマハ 74985D326 新王子製紙苫小牧
【97年都市対抗1回戦】
96573D824 日本生命 57D938264 王子製紙苫小牧 8543D7629 NTT北陸 97D563428 昭和コンクリート 68D579324 シダックス D98376425 小西酒造 5897D4632 三菱重工神戸 946D73528 TDK 7689D3524 日立製作所 7468D2395 三菱重工名古屋 345D72698 西濃運輸 729D38546 NTT東北 648D57392 NKK 79583D426 JT 749D32685 日産自動車 8463D9752 四国銀行 8675D9324 住友金属鹿島 9473D2658 ヤオハンジャパン 85D437962 東芝 84927D356 松下電器 52943D867 川鉄千葉 6583D9724 三菱自動車京都 763D49528 三菱自動車川崎 865D97342 中山製鋼 657D39248 日本通運 9273D8546 王子製紙春日井 948D63752 プリンスホテル 6D9738524 新日鉄八幡 845D76329 三菱重工長崎 87536D942 NTT東京 87D562394 NTT北海道 64835D297 川鉄水島
【98年都市対抗1回戦】
5643829D7 西濃運輸 56832D497 JR北海道 8549327D6 NTT北陸 749D63285 昭和コンクリート 684D57392 いすゞ自動車 946D38527 四国銀行 489D25367 日産自動車九州 87953D264 NTT東北 6598D3427 日産自動車 6483D5729 三菱自動車水島 7683D5924 NTT東京 634D59782 本田技研熊本 743D98562 JR東日本東北 4683D7925 小西酒造 5483D9726 東芝 84593D726 河合楽器 6975D2438 大阪ガス 84639D527 NTT関東 83574D629 日本生命 867359D24 住友金属鹿島 76D539842 NKK 795D38426 JT 38D579624 シダックス 96572D438 新日鉄広畑 846D93527 東芝府中 78695D342 新日鉄名古屋 4938D5726 日立製作所 469D37528 三菱自動車岡崎 65D349872 日本新薬 86D354729 NTT北海道 5479D2368 川鉄千葉 5369D2784 NTT関西
【99年都市対抗1回戦】
542978D36 松下電器 82637D459 川鉄千葉 8763D5924 NTT東日本 74638D952 三菱重工神戸 94835D276 三菱自動車水島 896D37524 TDK 75D389624 王子製紙春日井 548D39726 本田技研 4893D7526 日立製作所 67D398524 JR東日本東北 63598D724 日本新薬 4689D7325 NTT北陸 839D65724 NTT九州 275693D84 昭和コンクリート 84397D562 東芝 764D38529 王子製紙苫小牧 67983D425 日産自動車 894D35726 日本生命 476D95328 東芝府中 945837D62 JT 92453D867 JR四国 69487D532 小西酒造 578D42396 ヤマハ 84637D925 日本通運 68935D742 三菱重工広島 689D37452 河合楽器 784D95326 三菱重工長崎 6759D3248 大阪ガス 59683D724 三菱重工名古屋 87934D562 JR東日本 76D398524 日石三菱 98D372654 NTT北海道
【00年都市対抗1回戦】
7483D2596 三菱重工長崎 D86359724 四国銀行 8493D7625 本田技研鈴鹿 8653D9724 TDK 84D329756 三菱自動車川崎 48D579326 王子製紙苫小牧 63754D892 富士重工業 8739D4562 神戸製鋼 4D9328657 三菱自動車岡崎 843D92576 北銀クラブ 89753D624 シダックス 947832D65 松下電器 973658D24 住友金属鹿島 945D38762 川鉄水島 96D375824 日石三菱 3478D5269 三菱重工神戸 68D937524 三菱自動車京都 85397D426 鷺宮製作所 685937D24 大阪ガス 879543D26 川鉄水島 6493D8725 日産自動車 96D378452 サンワード貿易 658D34297 ヤマハ 7683D2594 JR九州 95D872634 西濃運輸 745893D62 JT 978D36524 東京ガス 78935D426 日本生命 463D78592 トヨタ自動車 4953D7628 沖縄電力 5743D8629 新日鉄君津 64358729D 三菱重工広島
【01年都市対抗1回戦】
8267394D5 昭和コンクリート 694D38572 いすゞ自動車 9485D3267 サンワード貿易 46793D582 神戸製鋼 9487D5326 三菱重工長崎 46D735298 NTT信越硬式野球クラブ 68935D427 河合楽器 8693D2574 朝日生命 6495D8372 川鉄千葉 658D42397 ヤマハ 54382D796 松下電器 48935D276 三菱自動車水島 4983D7526 新日鉄君津 74D396825 三菱重工神戸 7983D5462 日産自動車 84359D726 JR東日本東北 862D79345 日産自動車九州 6473D9528 三菱ふそう川崎 498D72536 三菱自動車岡崎 967453D82 住友金属鹿島 4573D8692 日本新薬 647D53928 NKK 8769D3452 大阪ガス 7635D9482 JR東日本 7695D3428 JT 759D34862 JR四国 8493D7526 日本生命 5487D3269 室蘭シャークス 3859D6274 東京ガス 7D9835246 西濃運輸 D74263958 日本通運 8345D9672 トヨタ自動車
【02年都市対抗1回戦・2回戦】
43859D726 NTT西日本 948735D26 三菱重工長崎 D49376825 富士重工業 D49835276 ホンダ鈴鹿 489356D72 日立製作所 256D93748 ヤマハ 754D39826 新日鉄君津 94D375826 一光 697D53824 NKK 7689D3254 鷺宮製作所 89D435726 日本通運 74D392586 日本新薬 9863D4752 いすゞ自動車 78593D246 大阪ガス 7895D3426 JT 6493D7528 四国銀行 6482D7395 サンワード貿易 648397D52 日産自動車 6D7948532 王子製紙 693285D74 伏木海陸運送 9843D6527 協和発酵 84D597326 JR東日本東北 845D23796 NTT東日本 76D349582 三菱重工神戸 683D79524 松下電器 (2回戦) 9463D7852 ホンダ熊本 (2回戦) (2回戦) 6473D9528 トヨタ自動車 (2回戦) 5493D8627 川鉄千葉
【03年都市対抗1回戦】
63579D824 NTT西日本 94837D526 三菱重工長崎 967D42538 シダックス 48573D926 トヨタ自動車 9658473D2 住友金属鹿島 463D52987 四国銀行 843D95726 富士重工業 679D85324 JFE西日本 984D65327 かずさマジック 7458369D2 西濃運輸 7465D3982 大阪ガス 398D57642 NTT西日本中国野球ク 8D5937462 三菱重工名古屋 8D5937462 日本生命 784359D26 NTT東日本 64397D852 東邦ガス 74893D265 日産自動車九州 84D973526 新日鉄広畑 5438D7326 三菱自動車岡崎 74589D236 松下電器 48935D726 日本通運 48935D726 七十七銀行 973D58264 新日本石油 647D39528 TDK 8593D7426 日本新薬 68D397254 NTT信越硬式野球ク 8637D2594 JR東日本 487653D32 昭和コンクリート 5793D2486 三菱ふそう川崎 84937D526 サンワード貿易
▲『グランドスラム』7、9、11、13、15、17、19、21号をもとにリストアップしました。同誌を鵜呑みにすると、00年の三菱重工神戸はスタメン・サードが2人いてファーストが不在になりますが、『毎日新聞』の縮刷版では1番・大川がファーストですので、そのように集計してあります。これ以外はダブルチェックしていませんし、私に集計ミスがあるかもしれません。
▲同様に、01年の東京ガスはスタメン・ファーストが2人いてサードが不在になります。縮刷版を調べるのも面倒ですから、自分でつけたスコアを信頼することにしました。
▲02年ヤマハもスタメン・ファーストが2人いてサードは不在になります。『毎日新聞』の縮刷版では、2番美甘がサードでしたので、そのように処理しました。
▲03年分を追加しながら、「これは珍しい!」と思ったのが四国銀行です。外野手の3人が7番から9番に並んでいます。
上に掲げた都市対抗の分も先と同じようにまとめてみたら、次のようになった。大筋では変わらない。まあ、サッカーファンなら、逆立ちしてもこんな集計はできないだろう。そこを極めるのが野球ファンの特権なのだ。
| 捕手 | 一塁 | 二塁 | 三塁 | 遊撃 | 左翼 | 中堅 | 右翼 | DH | |
| 1番 | 3 1.2% |
7 2.8% |
26 10.3% |
21 8.3% |
52 20.6% |
46 18.3% |
56 22.2% |
36 14.3% |
5 2.0% |
| 2番 | 7 2.8% |
9 3.6% |
83 32.9% |
22 8.7% |
43 17.1% |
26 10.3% |
34 13.5% |
22 8.7% |
6 2.4% |
| 3番 | 4 1.6% |
24 9.5% |
22 8.7% |
31 12.3% |
25 9.9% |
29 11.5% |
40 15.9% |
46 18.3% |
31 12.3% |
| 4番 | 5 2.0% |
89 35.3% |
5 2.0% |
28 11.1% |
3 1.2% |
14 5.6% |
22 8.7% |
28 11.1% |
58 23.0% |
| 5番 | 9 3.6% |
53 21.0% |
12 4.8% |
29 11.5% |
8 3.2% |
30 11.9% |
8 3.2% |
33 13.1% |
70 27.8% |
| 6番 | 27 10.7% |
29 11.5% |
10 4.0% |
29 11.5% |
10 4.0% |
37 14.7% |
26 10.3% |
34 13.5% |
50 19.8% |
| 7番 | 22 8.7% |
30 11.9% |
28 11.1% |
51 20.2% |
22 8.7% |
36 14.3% |
20 7.9% |
18 7.1% |
25 9.9% |
| 8番 | 119 47.2% |
11 4.4% |
18 7.1% |
23 9.1% |
25 9.9% |
13 5.2% |
13 5.2% |
24 9.5% |
6 2.4% |
| 9番 | 56 22.2% |
0 0.0% |
48 19.0% |
18 7.1% |
64 25.4% |
21 8.3% |
33 13.1% |
11 4.4% |
1 0.4% |
今度は、ポジションの側から見てみよう。キャッチャーは3分の2を超える175チームが8番または9番に据えている。キャッチャーが上位を打つチームというのは人材に欠けるチームなのかもしれない。キャッチャーが1番または2番に入っていたチームは10チームあり、4勝6敗とやや分が悪い。
ファーストは4番と5番で50%を超える。打撃専門のDHと同等に中軸に集中している。本来なら中軸を任せたいファーストや指名打者を8番や9番に据えなければならないチームは、やはり苦しいのではないかと思うときもあるけれども、このクラスではあまり関係はないらしい。
ファーストまたは指名打者が8番か9番を打っていたチームは18チームあり、12勝6敗と大きく勝ち越している。逆に、層が厚いということなのかもしれない。
一方、二遊間で中軸を打つ選手は少ない。守備優先のポジションだろうから当然のことだ。サードは内野の中ではもっとも打順がばらついている。ファースト型のサードとセカンド型のサードがいるような気がする。ばらついたのはその反映ではないかと思われる。
攻守両面で文字どおりチームの中心的存在になるセンターは、1番から3番に半数以上の130チームが集中している。足が要求されるから1番でありセンターなのだ。9番が比較的多いのも1番につなげる意味合いがあるのだろう。
レフトとライトは、ほぼまんべんなく全打順に分布しているが、細かく見ると、私のイメージとはいささか異なる。4番ではライトのほうが多いし、1番ではレフトのほうが多い。まあ、補強選手が入るから、厚みができるのかもしれない。これは今後の課題としよう。
◆当サイト内には、隣接テーマとして「コンバートの不可逆性」のページがあります。プロ野球ですが…。
◆「ショートというポジション」のページでは、セリーグ51年分のポジション別打率を示しました。興味のある方はどうぞ。こういうデータはありそうでなかなか見つからないものです。検索しづらいのですが、たぶんほかにはないでしょう。
◆高校野球について、「下級生向きのポジション」というページもあります。下級生が入っていることの多いポジションは、どこでしょう?
◆大学野球では、「キャッチャーが退くとき」のページがあります。また、試合の途中で交代することの多いポジションはどこかという集計は「26イニング目の日没コールド」の中で示しました。
◆「女子軟式に関するいくつかのデータ」のページでは、プロ、社会人、大学、高校、リトルシニア、女子軟式の試合における外野フライのポジション別割合を示してあります。
◆事実誤認、変換ミス、リンク切れ等にお気づきの際は、お手数ですが「メールのページ」からご一報いただけると幸いです。なお、このページに対応するブログ「んだ」のエントリーは(今のところ)ありません。
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