結局は飛行機で帰ったノーマスクの呉市議

ノーマスク

呉市議会議員が航空機内でのマスク着用を拒み、羽田行きのAIRDOの出発が1時間15分遅れた「事件」は釧路空港で起きています。2月6日午前9:50発のボーイング737のようです。谷本誠一市議と同行者は釧路署で任意の聴取を約1時間受けたということですが、彼らはどうやって帰ったのでしょうか。

谷本氏は議会で民生委員会と総合交通対策特別委員会に属しています。呉市議会では2月7日の月曜日に民生委員会が開かれており、同氏がこれに欠席したという報道はありません。当日中に広島に帰っているわけです。

おそらく別の飛行機にノーマスクで搭乗したに違いありません。当日のダイヤは次のとおりです。

10:25羽田JAL
11:50丘珠JAL
12:40関西PEACH
13:50羽田ANA
14:35千歳ANA
14:45羽田JAL
16:30丘珠JAL
17:10千歳ANA
18:30羽田AIR DO
19:00丘珠JAL
20:05羽田JAL
▲2月の日曜日ダイヤ

聴取を受けていますので10:25の羽田便には間に合いません。当日は札幌で大雪が降り始めた日です。丘珠便を選択することはまずないでしょう。また、羽田最終便では当日中に呉に到着できません。

釧路から呉へのルート

あり得ないルートからつぶしていきます。搭乗予定の飛行機は11時過ぎに出発しており、空港から釧路署まで約30分です。釧路警察署で1時間の聴取を受けたわけですから、解放されたのは12時半になります。

釧路空港と釧路署
釧路空港と釧路署(地理院タイルを加工)

以前は14:00釧路発で翌日20:40東京着のフェリーがありましたが、この航路は現存しません。1999年に廃止されています。それに、当日中に広島どころか東京にも到着できません。海路利用はあり得ません。

釧路駅から新函館北斗駅まで車で7時間です。北海道新幹線の東京行き最終は18:40発ですので、12時半に解放されたとすれば、最終に間に合いません。間に合ったところで東京着が23:04です。のぞみ1号の広島着は9:49です。民生委員会は10:00開会ですので、遅刻することになります。

釧路から新千歳空港まで車で4時間ほどかかります。当日中に広島に帰ったのなら、車を使ったとしても釧路-新千歳間に限定されます。いずれにしろ空路を利用しないと広島には帰れません。釧路-羽田、釧路-関空、釧路-新千歳-羽田(伊丹、広島)のどれかになります。

釧路から呉
釧路~呉(地理院タイルを加工)

見て見ぬ振りでいいのに

市議と同行者は騒動になることを望んでいます。狩野英孝の元カノやへずまなんとかと同じレベルですから、関わらないのが最善・最良です。

同行者のブログによれば、4日に羽田で中標津行きに乗った際、ノーマスク5人組のうち1人が保安員に「健康上の理由ですか」と聞かれて曖昧な生返事をして、結果的にスルーされたようです。今回も機内でCAが何度も「健康上の理由ですか」と尋ねています。

これにYESで答えれば、ノーマスクで搭乗できるわけです。AIRDOのボーイング737は24列×左右3席で、当日の乗客は40数名です。3人掛けに1人ずつ案内されたということです。CAが少し気を利かせて「健康上の理由」だと報告すれば、何の問題も起きなかったことになります。

中標津便だけでなく帰りの便もその形で乗機しているはずです。マスクの代わりにフェイスシールドを渡されることはないのでしょう。立法措置を講じて義務化すれば話は簡単です。

欧米ではマスク着用義務を撤廃する国が増えていますが、日本はガーゼマスクを配ることはあってもマスクの着用義務を課しているわけではありません。したがって、彼らの言い分には「正しい」部分もあります。

もちろん、「コロナは闇の組織が仕掛けた陰謀」に同意するわけではありません。「闇の組織」を持ち出した時点で説得力に欠けてしまいます。

私はもともとマスク着用に抵抗を感じていましたが、冬の間はなかなかいいものだと思っています。ただ、夏はマスクにサングラスでは具合が悪かろうとサングラスを控えています。マスクを義務化しなかった日本は、いつまでマスク着用を「お願い」するのかという問題も抱えているわけです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました