伊丹や宝塚の兵庫6区、大串正樹・前デジタル担当副大臣

小池知事や杉田水脈氏の兵庫6区

兵庫県の衆院選挙区は現6区の川西市の一部が新5区に移る微調整が決定済みです。6区は伊丹と宝塚、それに川西市の一部という点では変わりません。

兵庫6区
兵庫県>衆議院議員総選挙小選挙区図

小池百合子氏は参議院から鞍替えして臨んだ1993年総選挙の当選直後に「私は基本的にやはり生まれ育ったこの地でないと戦う気がしなかった」と発言しています。中選挙区としては最後の衆院選で、小池氏は定数5の旧兵庫2区で2位でした。

中選挙の旧兵庫2区は小選挙区移行で分割されます。伊丹・宝塚・川西が兵庫6区、西宮・芦屋が兵庫7区、尼崎が兵庫8区…などです。小池氏は新進党から2期目の当選を果たしますが、選挙区は7区ではなく6区でした。7区は土井たか子氏です。

2000年総選挙の小池氏は保守党で当選、2003年は自民党から比例単独で4期目の当選、2005年の郵政選挙では刺客の金看板を背負って東京10区に回ります。

時を経て2012年総選挙では杉田水脈氏が維新から出て比例復活しますが、この選挙で初当選したのが大串正樹・前デジタル担当副大臣です。大串氏の衆院選歴は○○○△で、前回の小選挙区では維新の市村浩一郎氏に2000票差で敗れています。

大串正樹事務所

パー券は買ってもらったけれど氏名非公表

1966年生まれの大串氏は、2022年9月の旧・統一教会(統一協会)との関係をめぐる自民党点検では氏名公表されていません。ところが、点検前に公表された共同通信のアンケートでは次のような回答です。

共同通信のアンケート
共同通信>全国会議員712人アンケート 旧統一教会と政治の関係

自民党の点検には「旧統一教会及び関連団体からの寄付やパーティー収入」の項目がありました。裏金事件によりパー券購入者の公開基準は20万から5万に引き下げられましたが、大串氏は6万円分ですので当時の公開基準には達していません。

つまり、茂木幹事長が氏名公表対象としたのは公開基準以上の4名のみで、大串氏のように基準未満の25名は非公表になっているわけです。大串氏が認めている祝電も公開対象ではありません。そのうえ、推薦確認書にも署名していたということですが、これはそもそも質問項目にありません。

宝塚には旧・統一教会(統一協会)の研修センターがありますが、伊丹を含めて選挙区内に教会施設はありません。隣接する西宮には西宮家庭教会のほかに阪神家庭教会があります。

阪神家庭教会
阪神家庭教会(地理院タイルを加工)

阪神家庭教会

兵庫県の地域区分としては尼崎・西宮・芦屋の3市が「阪神南」、伊丹・宝塚・川西・三田の4市と猪名川町が「阪神北」です。この場合の「阪神」とは地域名であり、阪神電鉄のことではありません。

阪神電鉄の高架沿いに阪神家庭教会はあります。Googleマップで「阪神家庭教会」を検索してもヒットしませんが、教団サイトに記載された所在地は「西宮市津門西口町8-11 丹波屋ビル3F」です。ストビューでは教会名看板類の掲出を確認できません。

2017年1月以降のストビューでは1階には「PARCS」の看板が掲げられています。実際、株式会社パークスさんの法人登記が確認できます。車関係の業者のようです。

3階建てビルの郵便ポストは4つ用意されています。右手が階段室です。

阪神家庭教会

西宮駅側のバルコニーは3階に仕切りがあります。

ということは、3階2室で2階と1階が各1室で階段室前に集合ポストが設けられたものと思われます。ただ、教会施設としてはあまりに狭すぎます。2階と3階の2フロアを借りているのではないかと推測されます。

政策創造研究会

大串氏が2020年から2022年まので3年間に開催した政治資金パーティーは1回だけのようです。

2022/5/22伊丹シティホテル12,420,000350
▲大串氏の政治資金パーティー

大串氏の資金管理団体「政策創造研究会」の収支報告です。

政策創造研究会2020年2021年2022年
収入総額41,032,66644,264,88246,588,352
(前年からの繰越額)39,272,66632,008,66632,208,352
(当年収入額)1,760,00012,256,21414,380,000
支出総額9,024,00012,056,53010,723,249
(人件費)000
(人件費率)0.0%0.0%0.0%
翌年への繰越額32,008,66632,208,35235,865,103
「政策創造研究会」収支報告書(令和4年分)など

選挙区支部の収支報告は次のとおりです。パーティー収入は人件費に使われたことになります。

兵庫6区支部2020年2021年2022年
収入総額24,057,59345,398,65531,828,436
(前年からの繰越額)1,650,5535,103,8558,736,436
(当年収入額)22,407,04040,294,80023,092,000
支出総額18,953,73836,662,21931,458,120
(人件費)4,103,9875,853,43715,247,068
(人件費率)21.7%16.0%48.5%
翌年への繰越額5,103,8558,736,436370,316
「自由民主党兵庫県第六選挙区支部」収支報告書(令和4年分)ほか

2団体合わせて3年間の支出総額は約1億1900万ですが、資金管理団体から選挙区支部に3年間で2700万移動しています。これを差し引くと3年で約9200万、年平均では3000万強です。

さいとう元彦後援会に対する寄付100万も計上されています。

斎藤知事への寄付
「自由民主党兵庫県第六選挙区支部」収支報告書(令和3年分)
シルバー人材センター利用
「自由民主党兵庫県第六選挙区支部」収支報告書(令和3年分)

選挙の年のポスティング代がシルバー人材センターに支払われています。地元の雇用に貢献しているのかもしれません。

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