愛知12区は裏金&壺の青山周平氏vs直諫の会・重徳和彦氏

家康生誕の地は岡崎城

岡崎市役所の近くに「自民党愛知県第十二選挙区支部」があります。青山周平・前文部科学副大臣の資金管理団体「周平懇話会」の事務所所在地もここです。

青山周平事務所

裏に回ると公明党のポスターもしっかり掲示されています。いろいろ気を使うことが多いようです。

公明党ポスターも

このストビューを右回転させると、立憲民主党の代表選出馬が取り沙汰されている重徳和彦氏のポスターがあります。重徳氏は総務省退官後、大村秀章知事が初当選した2011年愛県知事選に立候補して大差で敗れています。

ただ、重徳氏擁立を決めたのは自民党愛知県連で、あとから割り込んだのが大村氏でした。大村氏は公明党と河村たかし市長の減税日本の推薦で出馬します。このため、大村氏は自民党を除名されています。

重徳氏は2012年総選挙で「日本維新の会公認、みんなの党推薦」で立候補します。この選挙で小選挙当選したのは青山氏です。重徳氏は比例復活でした。2014年は維新と民主の候補者調整が行われ、重徳氏が小選挙区を制して青山氏が比例復活です。

2017年総選挙では重徳氏は無所属出馬で青山氏を退けています。比例復活できなかった青山氏ですが2019年に繰り上げ当選しました。同年10月、重徳氏は超党派の「直諫の会(ちょっかんのかい)」を設立、前回2021年総選挙前に立憲民主党に合流します。

共産党が候補擁立を見送った2021年総選挙は重徳氏が制して青山氏は比例復活です。2人は当選4回の同期です。青山氏は1977年生まれ、重徳氏が1970年生まれになります。「直諫の会」の所属メンバーは18名ですので推薦人20人を揃えられる見込みはありそうです。

岡崎家庭教会

愛知12区は岡崎市と西尾市です。岡崎市繁華街に旧・統一教会(統一協会)の岡崎家庭教会があります。

岡崎
岡崎(地理院タイルを加工)

2023年1月撮影のストビューでも5階建てビルの玄関前には自叙伝ポスターが健在です。隣の赤門は萬珍軒本店です。街の中華屋ではなくテーブルが回るタイプの中華料理店だと思われます。

岡崎家庭教会

青山氏は自民党点検では関連団体への支出で氏名公表されています。たしかに2019年に世界平和女性連合の会費が支払われています。

女性連合の会費
「周平懇話会」収支報告書(令和1年分)

共同通信のアンケではパー券購入や関連団体会合への出席を認めています。

共同通信アンケート
共同通信>全国会議員712人アンケート 旧統一教会と政治の関係

(1)自民党が求めた点検は収支報告書記載のものです。4万円なら報告書の公開対象ではありません。
(3)自民党の氏名公表対象は「関連団体会合に本人出席して挨拶or講演」です。「意見交換」なら挨拶でも講演でもないと解釈することは可能です。

このほか、青山氏は2022年6月の「日本・世界平和議員連合懇談会」総会に出席しており、同年5月に岡崎市民会館で開催された愛知県平和大使協議会東愛知総支部主催の「アジアと日本の平和を守る東愛知安保大会」(当時の禰宜田市長が共同議長)で国政報告しています。

さすがに国政報告は挨拶に該当しそうです。青山氏は追加申告して9/30付で再度の氏名公表されています。

青山氏の不記載額は5年で230万

青山氏は5年間で230万の政治資金収支報告書不記載がありました。2022年5月の4万円分のパーティー券購入とは裏金が捻出された清和研のパー券です。収支報告書は1月31日付で訂正されており、訂正パターンは支出総額不変で清和研からの寄付の追加記載です。

青山氏個人の政治資金パーティーは2020年から2022年の3年間で2度開催されています。いずれも見事に1000万未満です。副大臣を辞任した昨年12月の政治資金パーティーは取りやめています。

2021/10/01岡崎市奄美丘会館9,460,000
2022/12/03岡崎ニューグランドホテル9,960,000
▲青山氏の政治資金パーティー

資金管理団体「周平懇話会」の収支報告は次のとおりです。

周平懇話会2020年2021年2022年
収入総額14,066,35224,957,70733,248,723
(前年からの繰越額)11,646,30211,117,66621,213,587
(当年収入額)2,420,05013,840,04112,035,136
支出総額2,948,6863,744,1205,773,670
(人件費)000
(人件費率)0.0%0.0%0.0%
翌年への繰越額11,117,66621,213,58727,475,053
「周平懇話会」収支報告書(令和4年分)ほか

選挙区支部の収支報告は次のとおりです。

愛知県12区支部2020年2021年2022年
収入総額19,254,58737,139,93323,517,198
(前年からの繰越額)867,673677,1896,765,133
(当年収入額)18,386,91436,462,74416,752,065
支出総額18,577,39830,374,80018,746,771
(人件費)6,976,5608,793,9348,124,451
(人件費率)37.6%29.0%43.3%
翌年への繰越額677,1896,765,1334,770,427
「自由民主党愛知県第十二選挙区支部」収支報告書(令和4年分)ほか

2団体の3年間の支出総額は約8000万円です。1年当たりで2670万とずいぶんリーズナブルです。ありがちな資金管理団体から支部(あるいはその逆)の資金移動は見当たりませんでしたが、ずいぶん古い借入が残っているようです。

父親の後援会からの借入
「自由民主党愛知県第十二選挙区支部」収支報告書(令和4年分)

岡崎や西尾を中心に幼稚園など9園を運営する学校法人青山学園の理事長は青山林平氏です。創立者の青山秋男氏は岡崎市議3期、愛知県議6期を務めた青山周平氏の父親です。

重徳氏の政治資金パーティー

重徳氏が開いた政治資金パーティーは2020年から2022年の間に1回です。

2022/11/23岡崎ニューグランドホテル13,860,000427
▲重徳氏の政治資金パーティー

重徳氏は総務省時代から道州制推進論者ということです。資金管理団体の名称は「三河道州制研究会」です。

三河道州制研究会2020年2021年2022年
収入総額31,451,90920,124,75633,552,258
(前年からの繰越額)20,385,39211,658,70015,485,191
(当年収入額)11,066,5178,466,05618,067,067
支出総額19,793,2094,639,56514,146,333
(人件費)11,618,557218,3190
(人件費率)58.7%4.7%0.0%
翌年への繰越額11,658,70015,485,19119,405,925
「三河道州制研究会」収支報告書(令和4年分)ほか

2020年に1000万以上あった人件費が選挙の年にゼロに等しくなるのはどういう理由なのか気になります。政党支部の収支報告書は次のとおりです。

立憲愛知12支部2020年2021年2022年
収入総額9,942,00038,885,93628,183,613
(前年からの繰越額)06,767,8936,212,155
(当年収入額)9,942,00032,118,04321,971,458
支出総額3,174,10732,673,78119,767,790
(人件費)1,132,76613,664,1629,260,528
(人件費率)35.7%41.8%46.8%
翌年への繰越額6,767,8936,212,1558,415,823
「立憲民主党愛知県第12区総支部」収支報告書(令和4年分)ほか

この間、支部から資金管理団体に800万の資金移動があります。両団体の支出総額から800万を引くと約8600万、1年当たり2870万となります。

なお、昨年暮れにセクハラ報道がありましたが、続報は見当たりません。「事実無根」で終息のようです。

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