30.7℃を巡る終盤の攻防
8月27日時点で、広島など7地点の日平均気温8月積算値と8月平均気温は次のような数値でした。
8/27 | 広島 | 熊本 | 高松 | 福岡 | 鹿児島 | 佐賀 | 名古屋 |
積算 | 839.3 | 839.0 | 837.0 | 836.0 | 834.0 | 833.5 | 833.1 |
平均 | 31.09 | 31.07 | 31.00 | 30.96 | 30.89 | 30.87 | 30.86 |
これまでの月平均気温最大値は石垣島などで過去5回観測されている30.7℃です。新記録またはタイ記録はきわめて濃厚という見通しでしたが、たった2日で様変わりしてしまいました。
8/29 | 広島 | 熊本 | 高松 | 福岡 | 鹿児島 | 佐賀 | 名古屋 |
積算 | 895.5 | 892.0 | 892.0 | 890.0 | 888.5 | 887.4 | 884.3 |
平均 | 30.88 砦 | 30.76 困難 | 30.76 困難 | 30.69 無理 | 30.64 脱落 | 30.60 脱落 | 30.49 脱落 |
鹿児島以下の3地点はすでに30.7℃を切っています。もちろんノロノロ台風の影響です。
広島の場合、今日(8/30)の予報は最高気温29℃で最低気温27℃です。台風が遠ざかる明日は吹き返しのフェーンで最高気温35℃の最低気温29℃と持ち直します。残り2日の平均気温を28℃と仮定した場合の8月平均気温は次のようになります。
28℃想定 | 広島 | 熊本 | 高松 | 福岡 | 鹿児島 | 佐賀 | 名古屋 |
積算 | 951.5 | 948.0 | 948.0 | 946.0 | 944.5 | 943.4 | 940.3 |
平均 | 30.69 | 30.58 | 30.58 | 30.52 | 30.47 | 30.43 | 30.33 |
広島は小数点2位切り上げであっても辛うじてタイ記録になりそうですが、ほかの6地点はもはや届きそうにありません。
猛暑日地点ゼロは6月30日以来
昨日(8/29)の猛暑日はありませんでした。6月30日以来です。連続猛暑日は59日で途絶えたことになります。去年は7月15日から9月5日の53日連続でした。
7/01 | 1 | 7/16 | 4 | 7/31 | 176 | 8/15 | 243 |
7/02 | 3 | 7/17 | 17 | 8/01 | 208 | 8/16 | 174 |
7/03 | 44 | 7/18 | 46 | 8/02 | 243 | 8/17 | 212 |
7/04 | 64 | 7/19 | 111 | 8/03 | 292 | 8/18 | 199 |
7/05 | 162 | 7/20 | 140 | 8/04 | 301 | 8/19 | 44 |
7/06 | 132 | 7/21 | 221 | 8/05 | 223 | 8/20 | 75 |
7/07 | 244 | 7/22 | 288 | 8/06 | 168 | 8/21 | 165 |
7/08 | 155 | 7/23 | 257 | 8/07 | 171 | 8/22 | 209 |
7/09 | 66 | 7/24 | 102 | 8/08 | 209 | 8/23 | 260 |
7/10 | 10 | 7/25 | 164 | 8/09 | 236 | 8/24 | 203 |
7/11 | 1 | 7/26 | 163 | 8/10 | 175 | 8/25 | 67 |
7/12 | 2 | 7/27 | 229 | 8/11 | 219 | 8/26 | 120 |
7/13 | 4 | 7/28 | 235 | 8/12 | 209 | 8/27 | 117 |
7/14 | 3 | 7/29 | 255 | 8/13 | 246 | 8/28 | 13 |
7/15 | 6 | 7/30 | 204 | 8/14 | 216 | 8/29 | 0 |
去年もっとも遅かった猛暑日は9月28日です。史上もっとも遅い猛暑日は2013年10月9日の糸魚川です。
台風の進路予報と強度予報
今回の台風10号について発生当初は志摩半島上陸のコースが示されました。2回目が紀伊水道で、どんどん西寄りになり、結果的には九州西岸を北上しました。
昔は3日先の予報しか出さなかったはずですが、進路予報を5日先に変更したのが2009年、強度予報を5日先に伸ばしたのは2019年のようです。
【外部リンク】
■気象庁>台風進路予報の予報期間の延長について(2009/03/19)
■気象庁>台風強度予報の5日先までへの延長について(2019/02/20)
週間予報も昔は本当に1週間先まででした。いつしか10日予報になり、2週間予報になっています。需要があって応えているのだろうと理解していますので、5日先はそれほど精度が高いわけではなかろうというつもりで私は受け止めています。
去年の冬、4日先の予想最高気温を86地点で検証してみたことがあります。もっとも極端なケースとしては、3℃予想だった四日市の最高気温はマイナス1.6℃で真冬日になりました。
数日先の予報はそれだけ確度の低い情報として受け止める必要がありそうです。今回の場合、最初に志摩半島上陸コースを示すなら迷走の可能性に言及してほしかったと思わなくもありません。
熱帯低気圧になった元台風が迷走の果てに太平洋で勢力を復活させるのが最悪のパターンです。事後の解析で復活台風認定されるケースはよくありますが、リアルタイムで復活するのかという興味が残ります。もちろん、あまり歓迎されることではありません…。
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