東海道新幹線の運転見合わせ
雨に弱いと言われる東海道新幹線ですが、JR東海では次のような雨量規制値を設けています。沿線59か所に雨量計を設置しているということです。
赤枠は元PDFに施されたものです。「時雨量」とは最大1時間降水量、「連続降雨量」とは24時間降水量に匹敵するものと思われます。今日(8/31)の運休は土壌雨量指数によるものなのでしょう。
静岡地方気象台では今月、毎正時から毎正時の1時間降水量60ミリ以上を2回観測しています。
8/23 03:00 | 76.5ミリ |
8/29 18:00 | 68.0ミリ |
1940年1月1日統計開始の静岡地方気象台では今月の総降水量が観測史上1位になりました。次表は30日時点の集計値です。今日(8/31)は朝8時までに6ミリの降水量を観測しており、月降水量の観測史上1位を更新しています。
最高気温の上位が近年の数値で独占されているのは周知のとおりですが、短時間降水量にも同様の傾向があります。温暖化で空気中の水蒸気量が増加しているのですから短時間雨量が増えるのは納得です。年降水量に影響するものではないようです。
地下歩道が水没
静岡地方気象台で時間雨量68ミリが観測された29日夕、安倍川を隔てた焼津市の八楠交差点が冠水し数十台が身動きできなくなったようです。交差点に設けられた地下歩道が完全に水没しました。
ラーメン店のストビュー画像です。奥から緩やかな下りになっていることがわかります。
賢明な選択
投稿者さんは海側から県道81号の橋を渡りスタバの前を通って冠水した交差点に進み、左にあったラーメン店の駐車場に回避して難を逃れたということのようです。ちょうど帰宅時間帯です。
右折レーンを含めて5車線同士の交差点です。前方が冠水していることに気づいても後続車があると突っ込んでしまいがちですが、左車線を走っているならとりあえずロードサイド店舗に退避するのは賢明です。
4河川の合流地点
それにしても絵に描いたような危険スポットです。交差点はスタバの橋より低く、国道東の朝比奈川橋より低くなります。地図左端の交番付近は標高6mです。IC側には8mの標高点があります。交差点付近は標高5m程度のようです。
この交差点は4河川の合流点近くです。内水氾濫でなければ、短時間豪雨に耐え切れなくなったのはもっとも小さい梅田川なのでしょう。浸水箇所の容疑者はこの付近ではなかろうかと推理します。
ガードレールの土台に注目すると、手前の国道側が高く奥はほとんど路面と同じです。合流できなかった梅田川の水がこの傾斜で国道に流れ込み、交差点の冠水と地下道の水没をもたらしたのではないかと思われます。
焼津市の「洪水ハザードマップ」では、この交差点はノーマーク同然です。内水氾濫用のマップは公開されていません。
2022年7月には近江八幡市で地下道冠水による72歳女性の死亡事故が起きていますが、今回は幸いにも人的被害はなかったようです。いずれにしても厄介な台風です。
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