39℃台が8回あるアメダス寄居は2009年移転

寄居駅の所在地は埼玉県大里郡寄居町（よりい-まち）です。町村にある駅で鉄道3社が乗り入れているのは全国唯一ということです。開業順に秩父鉄道→東上線→八高線です。東武東上線の終着駅でもあります。

大里郡は2005年に大里町と妻沼町が熊谷市に合併、2006年に岡部町と川本町と花園町が深谷市に合併、2007年には江南町が熊谷市に編入され、唯一残っているのが寄居町です。

関越自動車道の寄居PAは、下りは寄居町ですが上りは深谷市です。合併が成立しなかったため、寄居PA付近は今でも準飛び地状態です。

アメダス寄居は2009年2月に移転しています。移転前は荒川沿いの浄水場付近で標高105ｍでした。

移転後の運動公園は標高128ｍです。2023年7月撮影のストビューですが、風速計はまだプロペラ式です。

長瀞の手前ですので周辺環境のアスファルト率は低く、ここで40℃が出ても何の異議なく受け入れるしかないという立地です。

年平均気温は次のように推移しています。移転で標高は高くなりましたが、気温はむしろ上がっているようにも見えます。2018年にフェイズが変わったと考えるなら、移転前後であまり大差はないと評価することもできそうです。

寄居でも去年は年平均気温を大きく更新しました。今年のペースはそれ以上です。今年は主に関東以西の太平洋側で年平均気温の新記録が続出するかもしれません。

寄居における夏日の最多は144日、真夏日は89日です。去年大きく更新したばかりです。

熱帯夜と猛暑日も去年の数値がレコードです。これらのグラフと見ると、標高差23ｍの移転はむしろ気温を引き上げたのではないかと思えてきます。

アメダス寄居では39℃台が8回観測されおり、すでに40℃適齢期です。39℃台は移転前1回、移転後7回です。

2021年から2023年の観測値は次のとおりです。年平均気温は全国300位台後半ですが、年最高気温ではTOP10に入ることもあります。一方、冬はかなり冷え込みますので年較差は関東屈指のレベルです。

▲寄居の2021年観測値（順位はすべて降順）

▲寄居の2022年観測値