広島市西区の陥没した5差路交差点、60年前は川だった

交差点の陥没

9月26日午前9時前、広島市西区観音本町と福島町の5差路交差点で、道路の隆起と陥没が起きています。市営住宅などが傾き、浸水も発生したことで住民が避難する事態に発展しました。

広島市西区観音本町。福島町
広島市西区観音本町・福島町(地理院タイルを加工)

一般の観光客が天満川を超えることはあまりないはずです。事故現場は広島観音高校の近くで、国道2号線の北側になります。国道2号線の北側なら埋立地ではないはずですが、5差路が気になります。

陥没した交差点

信号機付きの交差点で、市営住宅の西区画は福山通運広島支店です。L字型の建物(下のストビューの正面)は道路側から出入りする構造になっていませんので、トラックドライバー用の仮眠所的な施設なのかもしれません。

陥没した交差点

商業地ではなく住宅地です。地下30mで下水道工事が施工されていたということです。

福島川の埋立地だった

残念ながら、国道2号線の北側なら埋立地ではないだろうという私の推理は外れていました。地理院地図で「1961年~1969年」として公開されている空中写真によれば、この交差点は当時の福島川に架かる西大橋の東詰です。

1960年代・埋め立て前
1960年代(地理院タイルを加工)

つまり、市営住宅と福山通運さんは福島川を埋め立てたところに建っているのです。やはり5差路交差点には理由があるもののようです。「1974年~1978年」とされる空中写真では今の姿になっています。

1970年代・埋め立て後
1970年代(地理院タイルを加工)

まだ報道されていないと思われますが、今回の陥没はかつて川だったことと関係がありそうです。何がどうなってこうなったのかはわかりませんけど…。

広島天満宮の裏にある細道

さて、広島市には天満川があり、天満橋があり、天満町電停があります。八丁堀交差点にあった天満屋のことを、私は天満町で創業したから天満屋の屋号なのだろうと30年ほど前まで勝手に思い込んでいました。

広島天満宮
広島天満宮(地理院タイルを加工)

岡山が本店の天満屋さんの由来は次のとおりです(天満屋)。

その昔、遠祖が大阪の灰問屋で修行していたころ、近くの天満宮を厚く信仰し、そのお蔭で池田家の御用達を命ぜされるようになったことにちなんで「天満屋」と屋号を付けたと伝えられています。

広島の天満町は広島天満宮があるからそう名付けられたはずです。裏の細道はこんなところでした。

そんな細道

通せんぼするのは容易でしょうが、帰りが怖いとは思えません。

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