水害被災地おんぶ視察で長靴業界を潤わせた務台俊介代議士

住宅地と農地が混在する地区にあるのが安曇野家庭教会です。Googleマップで検索してもヒットしません。

外形的にはごく普通の民家です。風がなく垂れ下がっているだけですが、玄関脇には教団旗が掲げられています。他宗派にくらべて建物が質素なのはやはり海外送金に追われているからなのでしょう。

カーブミラー裏の立て看板には次のように記載されています。

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安曇野家庭教会

結婚相談所に免許とか登録とかは必要ありません。解散命令が出たとしても、この分野は有力な入口の1つとして残るものと思われます。

信濃川水系の薄川（すすきがわ）はTVドラマ「白線流し」のロケ舞台ですが、この風習そのものは長野にはなく北アルプスを隔てた岐阜県立斐太（ひだ）高校ということです。

松本家庭教会は薄川の左岸です。対岸からの画像では4階建てに見えますが、土手が高くなっている関係でもう1層あります。裏の道路でGLをとっているでしょうから川に面した玄関は2階部分です。最古2012年5月のストビューですでに教団施設です。

薄川は松本城の外堀的な位置関係です。松本駅から車なら10分以内、歩いても30分で着きます。最新2024年6月のストビューでは直径2ｍほどありそうなヒゲアザラシマークが存在を誇示しています。

2023年6月以前のストビューではこのマークはありません。今でこそ「松本家庭教会」の表札が出ていますが、2023年6月以前のストビューでは「信州文化フォーラム」が掲げられていました。

これまでもさまざま名義で活動してきた実績があります。解散命令が出された場合、どんな名前で活動していくのか警戒は必要です。

松本、安曇野、大町など長野県北西部は長野2区です。2008年に総務省を退官した務台俊介氏は2009年衆院選に自民公認・公明推薦で初出馬、ダブルスコアで敗れます。2012年と2014年は得票率40％未満ながら小選挙区を制しました。

2017年と2021年は比例重複立候補によるゾンビ復活です。✕○○△△で当選4回ですが、○○と△△の間には深い溝があります。務台氏が一躍有名になったのは2016年9月1日でした。当時、当選2回で復興政務官だった務台氏は岩手県岩泉町の台風被災地を訪れます。

総務省（自治省）では消防庁防災課長を務めたこともある務台氏が、よりによって防災の日にやらかしてしまったのでした。9人が亡くなった高齢者グループホーム付近の視察で、冠水箇所を同行職員におんぶされて渡ったシーンが全国放映されてしまいました。

半年後の2017年3月8日、都内のホテルで「むたい俊介君を励ます会」が開催されます。

この席上で「その後、各省で政府が持つ長靴がえらい整備されたと聞いている。たぶん、長靴業界はこれでだいぶ儲かったのではないか」と発言します。この発言が報じられた9日中に政務官の辞表を提出、3.11を控えた翌10日付で正式に政務官を辞任しています。

務台氏は旧・統一教会（統一協会）との自民党点検では、関連団体会合での挨拶と講演で氏名公表されています。前者は2016年8月「安曇野市堀金ピースロード」、後者は2021年12月「アジアと日本の平和と安全を守る長野県中南信フォーラム」のようです。

務台氏は麻生派所属ですが、有隣会（谷垣G）にも入っていました。昨年11月27日付で資金管理団体「地域政策研究会」の2022年収支報告書を訂正しています。

志公会に対する1回180万円の会費は量的制限150万をオーバーします。180万は「会費」ではなく「寄付」だったとして訂正したものです。

売上用の口座に入金すべきところを会費用の口座に入れてしまったために起きた事務的ミスということです。そうなのでしょう。麻生派側の収支報告書も同日付で訂正されました。

パーティー収入が180万減額されて寄付に付け替えられたわけですが、ここからわかることは、パーティー収入とは適当に申告してもチェックされない性質のものだということです。2億3510万の収入を簡単に2億3330万に訂正できてしまうのです。

裏口座で管理すればいくらでも裏金を作れる環境にあります。3億の収入を2億と過少記載したところで誰にもわからない仕組みです。昨年来発覚した安倍派や二階派や岸田派とは異なる手口で裏金が作られているケースがあるに違いないと考えるのが自然です。

務台氏は政治資金パーティーを年1回ペースで開いています。

▲務台氏の政治資金パーティー

2020年から2022年までの3年間の資金管理団体と選挙区支部の人件費総額は約5300万ですので、私設秘書は3～4人のようです。両団体の3年間の支出総額は約1億7000万、資金管理団体から支部への資金移動が3年間で3850万あります。これを除いた支出内訳は次のとおりです。

資金管理団体の収支報告です。

▲「地域政策研究会」収支報告書（令和4年分）ほか

選挙区支部は次のとおりです。