新崎人生の母校・徳島東工に追われた徳島地方気象台

徳島地方気象台は1891年（明治24年）3月の開設です。所在地は「徳島町会所町2丁目255番地」だったそうです。当時の地図では今の城東高校（当時は高等女学校）の北側区画に税務署があります。おおむねその付近であったろうと思われます。

1929年（昭和4年）4月に「徳島市大工島町字天文台18番地」に移転、1963年（昭和38年）6月に現在地の「大和町2丁目3-36」に再移転しています。1929年当時の大工島町とは今の大和町です。

1937年発行の地形図には現在地の100ｍほど南に「T」に似たマークがあります。2度目の移転は敷地内移転ではないとしても、ほとんどそのレベルだったと考えてよさそうです。

ただし、現在地の気象台標高は1.6ｍですが、1937年の地形図では近くに「11.9」の数字が見えます。「大工島」という地名からすればもともとは本当の島だったはずです。当時は小高い丘だったようです。

その跡地は今ではアスファルト駐車場ですが、2016年夏の航空写真では更地です。2009年に統合された徳島東工業高校の敷地だったようです。学校建設のため、北の区画に移転したものと思われます。徳島東工は新崎人生、アレクサンダー大塚、拳王などの母校です。

屋上設置の風速計はプロペラ式です。まあ、凍結するようなことはあまり考えにくい地域です。地上からの高さは18ｍだそうです。

徳島地方気象台では8月の月平均気温が初めて30℃を超えたばかりです。四国では3地点目になります。

この結果、徳島の月平均気温累積値は8月末時点で過去最高となり、年平均気温の過去最高へ向けて快調なペースです。

年平均気温は次のように推移しています。

最初の移転は市街地中心部から周囲に建物があまりない海に近い場所への移転です。2度目の移転では標高が低くなりました。2017年頃には元の敷地がアスファルト化されました。この駐車場には体育館建設の方針が示されているようです。

熱帯夜と猛暑日は9月3日時点ですでに観測史上1位を更新中です。去年は5日だった猛暑日は8月だけで18日でした。

夏日や真夏日はまだわかりませんので、去年までのグラフになります。

2021年から2023年の観測値は次のとおりです。平均気温は全国100位前後ですが、最高気温がそこまで行くことはありません。今年の最高気温も37℃台でした。

▲徳島の2021年観測値（順位はすべて降順）

▲徳島の2022年観測値