全国歴代5位、日降水量790ミリのアメダス内海（うちのみ）

瀬戸内海式気候の特徴の1つは雨が少ないことですが、台風となると話は別のようです。1976年台風17号は屋久島の南西海上から長崎に上陸するまで4日を要したノロノロ台風だったようです。

小豆島のアメダス内海は1976年1月1日から雨量観測を始めています。同年9月11日の日降水量790ミリは当時の全国歴代2位でした。それから50年近く経ちますが、アメダス内海で日降水量が300ミリに達したことさえありません。

なにしろ1976年9月の月降水量1369ミリは、1978年の年降水量697ミリの約2倍です。今年9月の台風10号も同じようなコースをスローに進んで東海道新幹線が連日ストップしましたが、1976年台風17号では主に土砂災害により死者・行方不明者171名の人的被害が生じています。

当時のアメダス内海は標高52ｍの内海ダム付近にあったようです。

アメダス内海は2005年12月に移転しています。移転後の標高は20ｍです。風速計の柱が緑に塗色されているのはオリーブ公園内にあるからだと思われます。メルヘンチックな観光スポット空間に無粋なものを建ててはならぬということかもしれません。

近くにはギリシャ風車があり、魔女の宅急便チャレンジ用の「魔法のほうき」が無料貸出されています。重力に逆らう魔女の宅急便チャレンジは、麻原彰晃の空中浮遊写真のように髪の毛が逆立ってしまいがちです。

アメダス内海の年平均気温は次のように推移しています。2016年と2023年が17.0℃です。

今年は記録更新に向けて快調なペースです。

今年の熱帯夜は56日、猛暑日は16日で過去最多となりました。

真夏日と夏日は次のような推移です。今年の真夏日は10月2日で81日目、夏日は10月14日に143日目でした。真夏日は新記録達成で、夏日もあと2回でタイ記録です。去年は11月の夏日が2回ありました。

アメダス内海の最高気温は2000年8月21日の38.4℃で38℃台はこの1度きりです。最低気温は1981年2月26日のマイナス6.6℃です。21世紀では2004年1月22日にマイナス4.7℃を観測しています。

アメダス内海の2021年から2023年の観測値は次のとおりです。湿度観測は2021年から始まっています。

▲アメダス内海の2021年観測値（順位はすべて降順）

▲アメダス内海の2022年観測値