イオンモール草津まで500ｍ、市境にあるアメダス大津

よく「京都市大津区」と言われてしまいがちな大津市は全国的には存在感の薄い県庁所在地ですが、それでも県内では他市を寄せつけない人口を抱えています。

▲滋賀県の市別人口TOP5（2024/04）

アメダス大津は市役所近辺に設置されていたようです。市役所や皇子山陸上競技場の辺りは平野部が限られており、東西は1キロに足りません。アメダス大津は1990年7月に移転しました。

直線距離6キロ近くの移転ですが、名称は「大津」のままです。京都地方気象台とアメダス信楽のちょうど中間地点です。均等配置の観点からは妥当な移転先だと言えそうです。琵琶湖唯一の流出河川である瀬田川（→宇治川→淀川）を越えて草津市との市境まで移転しました。

滋賀県唯一のイオンモールがイオンモール草津です。施設内にはスーパー銭湯も出店しています。天然温泉ということですが、残念ながら湯もみの演出はないようです。滋賀県唯一の百貨店は草津駅前の近鉄百貨店です。

TOTOもクリナップもリナックス（INAX）も滋賀ショールームが大津ではなく草津市内です。JR湖西線側の人口はあまり多くありませんので、市域を無視したときの人口の重心が草津寄りになってしまうもののようです。

移転後のアメダス大津は建物に遮られてストビューでは観測露場を確認できません。2022年8月の時点ではまだプロペラ式の風速計です。標高は移転前が89ｍ、移転後が86ｍとされています。琵琶湖の湖面標高は84ｍです。

アメダス大津の年平均気温の推移は次のとおりです。去年は16.4℃で観測史上1位でした。

今年は8月まで去年とほぼイーブンペースでしたが、10月終了時では5.1℃もの大差がつきました。年平均気温の観測史上1位を今年も更新する勢いです。

今年の熱帯夜は41日で2010年の37日を上回りました。猛暑日も44日に達しており観測史上1位です。

夏日の156日、真夏日の89日も観測史上1位です。5部門完全制覇も視野に入っています。なお、アメダス大津では11月に夏日が観測されたのが2回あります。2020年11月19日は26.6℃でした。

2021年から2023年の観測値は次のとおりです。2023年の38.5℃が最高気温のレコードになります。積雪観測が2022年11月から始まっています。

▲大津の2021年観測値（順位はすべて降順）

▲大津の2022年観測値