東北新幹線の第1北上川橋梁は橋長3868mです。国内ではアクアブリッジと明石海峡大橋に次ぐ3位の長さとされています。
河川橋日本一の第1北上川橋梁
北上川を渡る東北新幹線の橋は岩手県内に7本あります。次の地図の赤丸がそれらの橋です。

上流から下流に向かうにつれて川幅は広がります。川幅が広ければそれだけ長い橋が求められることになります。
所在 | 駅間 | 橋梁名称 | 長さ |
岩手町 | 二戸~いわて沼宮内 | 第7北上川橋梁 | 131m |
岩手町 | 二戸~いわて沼宮内 | 第6北上川橋梁 | 167m |
盛岡市 | いわて沼宮内~盛岡 | 第5北上川橋梁 | 145m |
紫波町 | 盛岡~新花巻 | 第4北上川橋梁 | 448m |
北上市 | 新花巻~北上 | 第3北上川橋梁 | 455m |
北上市 | 北上~水沢江刺 | 第2北上川橋梁 | 1,025m |
一関市 | 水沢江刺~一ノ関 | 第1北上川橋梁 | 3,870m |
第2と第1の差があまりに極端です。それに日本には川幅3キロ超の大河川はないはずです。埼玉県鴻巣市と吉見町の市町境を流れる荒川は2,537mで「川幅日本一」を称しています。これが本当なら、3キロを超える河川橋には何らかの「いわく」があるに違いないのです。

地図の赤線部分が第1北上川橋梁です。実はこの橋はほんの一部で北上川を渡っているだけで、大部分は田んぼとして作付けされている遊水地の上空を通っています。
トラス橋
盛岡から東京に向かう下りの新幹線が一ノ関トンネルを抜けると、すぐに第1北上川橋梁です。新幹線は左手のトンネルからいったん地盤面に出て、画像中央からトラス構造の橋が始まります。

三角形(トラス)の組み合わせで作られているのがトラス橋です。

ところが、北上川を渡るとこのトラス構造が消滅します。

トラスの組み合わせは堤防を渡るとなくなってしまうのです。
河川橋としては450m?
左が盛岡方面、右が仙台方面です。

トラス構造でなくなった以上、河川橋としてはここまでの約450mではないかと主張しても、それほどの異論はないのかもしれません。直下に寄って拡大してみます。

ストビューの関係でこの画像だけ左が仙台方面、右が盛岡方面になります。
荒川敗れたり
3868mの南端はここだと思われます(左が盛岡方面、右が仙台方面)。

高架橋としては連続していますので、3,868mで終わるわけではないのだという強引な主張も成立しそうです。東北新幹線は高架のまま一関の市街地を抜けます。

真柴トンネルに入るまで約9.3キロの「橋」だと言えなくもありません。

黄色の線は約3キロです。「川幅日本一」の荒川2,537m以上です。
コメント