バカッター
ひと昔前は散々バカッター呼ばわりされていたのが旧Twitterです。いつしかそう呼ばれることは少なくなり、やがて買収により名称をXに変えました。
旧ツイッターでもっとも有名なデマの1つが2016年熊本地震の際の「動物園からライオンが逃げ出した」旨の投稿です。

熊本地震では震度6強以上を観測した地震が4回ありました。最初の地震から26分後にインスタから拾った画像とともに投稿されています。
- 2016/04/14 21;26 最大震度7(M6.5、深さ11キロ、熊本地方)
- 2016/04/14 21:52 Twitterにライオンが放たれたとの投稿
- 2016/04/15 00:03 最大震度6強(M6.4、深さ7キロ、熊本地方)
- 2016/04/16 01:25 最大震度7(M7.3、深さ12キロ、熊本地方)
- 2016/04/16 03:55 最大震度6強(M5.8、深さ11キロ、阿蘇地方)
- 2016/07/20 神奈川県在住の20歳男性が偽計業務妨害の疑いで逮捕
- 2017/03/22 検察が起訴猶予処分
- 2018/12/22 改修を終えた熊本市動植物園が全面開園
彼は逮捕され、実名報道されましたが不起訴でした。「逮捕されて起訴猶予」は会社員にとっては「書類送検→起訴→執行猶予」よりある意味キツイかもしれません。たとえローカルニュースでもネットに残ればデジタルタトゥーです。
なお、菅野氏は「捕まった」と動画で発言しただけで、彼が有罪だったとは言っていません。逮捕されたのは事実です。
南アフリカ・ヨハネスブルク
画像では歩道の縁石に沿って車道脇の黄色いラインが右カーブしています。日本の道路でこの位置に黄線が引かれることはまずありません。それに右手の赤信号はポールが黄色です。横断歩道も縞々ではありません。歩行者用青信号の外枠が楕円に見えるのも不自然です。
元画像はヨハネスブルクで撮影されたものだそうです。動物園で飼育されていたライオンが映画出演のために周辺道路を封鎖して撮影に臨んだようです。静止画ですから、赤信号で止まっているのか歩いているのかわかりませんけど…。

ロケ地はヨハネスブルグ中心地のカールトン・センタービルから直線で1.7キロほどのJorissen Stの交差点です。

熊本市動植物園
容疑となった偽計業務妨害は熊本市動植物園に対するものです。営業時間外の地震でしたので、動物園は宿直2名体制だったようです。応援が来るまで事務職が電話番として残り、飼育員はたった1人で獣舎の点検と動物たちの安否確認です。

問い合わせの電話は翌朝までに100本に達したそうですからハタ迷惑な話です。幸いにも猛獣舎4種5頭(ライオン1頭、アムールトラ1頭、ユキヒョウ1頭、ウンピョウ2頭)を含めて動物たちは無事で「脱走」もなかったそうです。
ここは遊園地を併設しており、身軽な動物が獣舎から解放されればモノレールの線路や樹木を伝って園外に出られそうです。もし異常があった場合は、夜間に少人数で対処するのはきわめて困難です。悪ふざけで済まされないレベルではあります。

2016年7月の園内ストビューがありました。市としても動物優先とはいかないものでしょう。猛獣類などは九州各地の動物園に避難してもらって、2017年2月に一部営業再開、2018年12月に全面再開にこぎつけています。

1人身だった雄ライオン「サン」は大分に疎開し、雌ライオン「クリア」とともに熊本に帰還したのは2018年10月だったそうです。2頭の間には翌春3頭の子どもが生まれ、そのうちの2頭は2歳になる前に大分に里帰りしたということです。
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