鈴蘭台
神戸市北区の鈴蘭台は、1930年代に当時の有馬電鉄が「関西の軽井沢」と称して分譲した別荘地です。1960年代に公団ニュータウンの造成が始まり人口が急増、1973年に北区が兵庫区から分区しました。北区役所は鈴蘭台駅ビル内です。
海から6キロほど離れているだけですが、神戸電鉄鈴蘭台駅付近の標高は280m程度です。横浜市青葉区の青葉台駅付近は海から14キロで標高は40m台、JR中央線の高尾駅でも170m台です。平地が狭い神戸では「軽井沢」が身近にあったことになります。
別荘地当時の鈴蘭台にスズランが群生していたかどうかは定かではありません。イメージ先行の命名でしょうが、生えていなかったわけではないようです。四国や九州ではスズランの自生は確認されていませんので、鈴蘭台はほぼ南限に近いはずです。

鈴蘭台駅から東に1.2キロほど、国道428号(有馬街道)沿いに井上邦雄・神戸山口組組長宅があります。1月19日午後6時40分頃、駐車場の車2台とフェンスが焼ける火災が起きています。

国領屋一家
爆発音を聞いたパトロール中の警官が駆けつけたところ、敷地内から出てきた75歳男性と鉢合わせし、警官に拳銃を向けたこの男が現行犯逮捕されています。男は浜松市に本部を置く国領屋一家系の元組員ということです。
兵庫や大阪や愛知などでは事務所使用が制限されていることから、警戒区域外の国領屋一家本部では六代目山口組の会合がしばしば開かれています。自衛隊の浜松基地の近くです。

井上組長が1948年生まれの76歳、司忍こと篠田建市組長は1942年生まれの82歳(25日で83歳)ですが、逮捕された75歳の容疑者はフェンスをロープで登ったようです。

地上からの高さは3mありそうですが、フェンスの上部には継ぎ目の突起があります。これを利用してロープを使えば擁壁を足場にしてクライミングできないことはなさそうです。容疑者は達者な後期高齢者のようです。
防犯カメラ
交差点側には防犯カメラが設置されています。

玄関付近にも当然のようにカメラはあります。2階の窓は格子付きです。

もっとも侵入しやすいと思われるガス置場(銀色鉄扉の右の物置)付近は、樹木で隠れたカメラの監視範囲内です。

死角?
防犯カメラの死角になりそうなのは、シャッターの左側です。午後6時40分なら車が途絶えることはないでしょうが、日は暮れたあとです。

150m先にカラオケ店が、300m先に餃子の王将がありますので、深夜に酔っぱらいが歩いていることは絶無ではないでしょう。それでも、夜になればなるほどそこらに居るだけで不審者度合いが高まります。
当初の報道では所有者不明のライターが見つかったということでしたが、どうやら火炎瓶が使われたようです。投げるために開発?されたのが火炎瓶ですから、別に侵入しなくても投げるだけでよかったのではないかと思わなくもありません。
放火の罪は重いので住居侵入が付加されてもされなくても大差はないでしょうが、外から投げればすぐに逃走可能です。まあ、捕まることが求められていて、75歳が侵入した実績をアピールしたかったのかもしれません。

「記憶が飛んで覚えていない」そうですが、信号機に設置された警察のカメラは容疑者の侵入を捉えていたはずです。
コメント