2人の県議の嫌疑、「7人の脅迫者」メンバーだった?

「脅迫者」たち

週刊文春電子版は昨年7/17付で”兵庫県知事・斎藤元彦(46)パワハラ告発 元局長を自死に追い込んだ「7人の脅迫者」”と題する記事を掲載しています。有料記事です。

7人とは誰なのか、有料記事を引用するのは控えます。「AERA dot.」2024/07/13の“斎藤兵庫県知事のパワハラ告発の元局長死亡「つるし上げる」と維新議員から糾弾されていた”です。

 7月8日午前、百条委員会は臨時で理事会を開催し、元局長の申し入れについて検討をした。この時点では、まだ元局長が亡くなったことは知らされていなかった。
 その席上、理事を務める維新の県議から、次のような発言があったという。
「告発文書には、斎藤知事の自宅や好き嫌いなどの記述がある。プライベートなことを取り上げているのだから、(元局長が)自らの調査結果はプライベートな問題だから公開しないでとは、あまりに都合のいい身勝手な論理ではないか」
「パソコンの所有者は兵庫県、データも兵庫県のものだ」

岸口氏は副委員長ですから、「理事を務める維新の県議」とは増山氏だと特定できます。問題は増山氏がプライベート情報を知っていて公開を求めたのか、何も知らずにただ公開だけを求めたのかということです。前者の場合、そのプライベート情報は牛タン倶楽部からもたらされたはずです。

証人尋問のシナリオ

増山氏が立花氏に提供した録音データは、冒頭からのすべてを録音して偶発的なアクシデント部分だけ切り取ったものではなく、質疑応答と暴走発言のシナリオが描かれていたと考えるほうが自然です。

N党からの兵庫県知事選参戦表明は総選挙中の18日でした。立花氏が兵庫県庁内で知事選への出馬会見したのは片山氏の証人尋問前日の10月24日です。増山氏と片山氏の間にホットラインがあれば、この会見を受けて立花氏を利用しようと考えたとして不思議ではありません、

片山氏の証人尋問があった25日、立花氏は東京に戻って「パソコンは兵庫県のもの。プライベートの情報が入ってたらそれは出さなきゃいけない」と発言しています。また、総選挙投開票日の27日夜に開かれた青年会議所主催の候補者討論会でも「愛人」や「パソコン」に触れています。

録音データや文書を渡される前にこの発言ですから、エサに食いつくのは目に見えています。で、立花氏はそれを膨らませて発信を続けたことになります。まるで渡した2人が悪いかのような口ぶりですが…。

竹内氏が黒幕という言説にしても岸口氏が立花氏に文書を渡す前からネット上には散見されていました。渡された文書や録音データがきっかけだったのではなく、文書や録音データは立花氏のブースターになっただけです。

2人の県議は立花氏を拡声器にしたかったのでしょうが、関わってはいけない相手だと見抜けなかったようです。岸口氏には一定の距離を保とうとしていた分別が感じられますが、増山氏は何の抵抗もなかったはずです。

見直された😦立花氏

おそらく維新内部が一枚岩ではなく、総選挙が近づくにつれて切り捨てやむなし派が勢いを増したのでしょう。(解散になるぞという脅しも込めて)どうせ切り捨てるならバッサリというわけで、真っ先に不信任に傾いたものと思われます。

増山氏は渋々従ったはずです。不信任に賛成しながら投票日前日には白井県議とともに斎藤氏に謝罪に出向き、非公開に賛成しておきながら録音データを流出させるのはあまりに無節操です。岸口氏は増山氏を抑えきれなかっただけかもしれません。

最初から何もかが計画的に練り上げられていたわけではなさそうです。不信任の時点でまだ立花氏は音無しです。解散を覚悟していたら知事選になり、知事失職が決まると立花氏側に動きがあり、起死回生のチャンス到来とばかりに立花氏に接近したということなのだろうと推測します。

2人が百条委員会から外れたことで、報告書の両論併記は避けられそうです。偽証罪や証言拒否罪の告発が焦点となります。告発は報告書を受けて議長名で行われます。百条委員会が設置されたケースでは、2割ほどの確率で何らかの告発が伴います。

ところで、立花氏は以下の選挙に出馬する予定のようです。さすがに選挙期間に身柄を拘束されることはないはずです。

  • 千葉県知事選(2月27日告示、3月16日投開票)
  • 岸和田市長選(3月30日告示、4月6日投開票)
  • 伊丹市長選(4月6日告示、4月13日投開票)

来週前半と来月後半がフリー期間です。ちだい氏が年度内に祝杯をあげられるのかどうか、もうそろそろ待ちくたびれている頃です。

白井孝明事務所

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