丸尾県議は「井戸派」だろうか?
維新の増山県議が立花氏への音声データの提供を認めました。この間の時系列は次のようになります。
- 10/25 百条委員会の秘密会で片山氏が証言、奥谷委員長が発言を制止
- 10/31 知事選告示、17:22に増山県議から立花氏へLINEで百条委員会の音声データが送られる
- 11/1 岸口氏サイドから立花氏へ文書が渡される
- 11/2 立花氏が子守康範氏のスタジオに凸
- 11/3 立花氏が奥谷委員長の自宅兼事務所前で街頭演説
立花氏が岸口氏から受け取ったとされる文書は次のようなものです。「10年で10人」と「不同意」は立花氏が脚色したもので、立花氏が選挙期間中に黒幕扱いしていたのは奥谷、竹内、丸尾の3氏でした。

私の認識では丸尾氏は「井戸派県会議員」ではありません。たとえば2017年の井戸氏5選目に際して知事退職金を争点にすると発言しています。
【外部リンク】
■丸尾まきの言いたい放題>知事選争点に!井戸知事退職金 新任期分を含めると総額2億円超に!? 2017-06-26)
丸尾氏は井戸氏に対しても斎藤氏に対しても野党のスタンスを貫くタイプの県議だと私は理解しています。この文書は丸尾氏に「井戸派」のレッテルを貼りたい勢力によって書かれたものです。
旧制姫路中の姫路西高
亡くなった元県民局長と竹内県議が卒業した姫路西高とは兵庫最古の旧制姫路中です。灘や白陵の私立勢を含めて県内では5本の指に入ろうかという進学校です。現職の姫路市長も姫路西高ですし、前の市長もその前の市長も姫路西高です(公選制以降の6市長全員)。
この規模の地方都市なら、全国どこでもそんなものです。高崎市長は高崎高校、彦根市長は彦根東高、鳥取市長は鳥取西高に決まっています(立花氏が出身地の市長選で勝てるはずがありません。地元だからこそ勝てる要素が皆無です)。
姫路西高のOBには渡海紀三朗・前自民党政調会長、哲学者の和辻哲郎氏、俳優の藤岡琢也氏、デザイナーの高田賢三氏らだけでなく、「オカマの健さん」こと東郷健氏もいます。東京六大学野球の初代首位打者も姫路西高です。
岸口県議&高見市議のように姫路琴丘高の県政関係者はレアですし(公明県議がいます)、片山元副知事&みなと銀行会長の白陵高校は県外に出て戻らないため、県内でガッチリ組むことはありがちです。姫路西高なら県幹部クラスは少なくないはずです。
2人の親交はあったのでしょうが、同窓ゆえの連携とは思えません。それに「情報交流を実施」という文言が知性を感じさせません。姫路西高が旧制姫路中だということを知らない人物が書いたのではないかと思われます。
作成者・片山元副知事説について私は懐疑的です。片山氏がクーデター説を唱えていたことから、片山氏が書いたように思われても仕方がないところではありますが…。
この文書は全体的に維新寄りで、立花氏が食い付きそうな「緊密な仲」と「複数の職員と不倫」というエサが散りばめられています。片山氏ではなく維新に近いところで書かれたものだと私は睨んでいます。
なお、増山氏については西宮出身で早稲田大卒という経歴しか明かされておらず、高校は神奈川との不確かな情報しかありません。
岸口氏の行為は維新内部のガバナンスが問われるだけですが、増山氏については百条委員会の委員を辞めれば済むという話ではないはずです。第一義的には兵庫県議会が対応する必要があります。
もともと竹内氏や丸尾氏は公開を求めていました。増山氏は非公開を支持して自らは流出させたわけです。岸和田市長選は4月6日投開票、大阪・関西万博は4月13日開幕です。維新の冬はまだまだ続きそうです。
もう1つの怪文書
実は、怪文書はもう1つあります。

11月1日の午後1時12分に立花氏がX投稿したもので、その内容は10/25の増山県議の尋問をなぞっています。増山氏が最初から用意したか、カラオケボックでの増山氏との面会で立花氏側がメモしたものかに絞られます。
ここにも「10年で10人」や「不同意」はありませんので、この2つは立花氏による創作です。増山氏と岸口氏は連携して動いていたわけではなく、個別に接点を持ったのかもしれません。
【2025/02/24追記】昨日の記者会見では文書は増山氏本人の「備忘録」ということです。また、3県議はそれぞれ連携を否定しました。
また、立花氏は片山氏からコンタクトがあったと述べていますが、もともと両者に面識はなく連絡先も知らないわけですから、片山氏を名乗る人物が接触しただけのことかもしれません。
祖品氏の見解
で、祖品氏は次のように述べています。
祖品氏と徳永氏とのお付き合いは集英社がきっかけのようです。
「主催者が会場で来場者を不正に撮影すると明言」することは一般的にあり得ません。
それにしても、普通の会社員とは思えないフットワークです。
コメント