静岡県のアメダス清水は東海道17番目の宿場町・興津

NTT「177」の天気予報サービスが3月いっぱいで終了するようです。私が家庭用にWindows95のPCを購入したのは1997年でした。当時のインターネットはダイヤル回線でコンテンツ自体もまだ貧弱でした。

当時、たとえば宮崎に住んでいて明日の盛岡の天気予報を知る方法は限られていました。仙台や福岡ならTVの天気予報でもなんとかなります。福島、福井、山口あたりはまず蚊帳の外です。県単位とはいえ市外局番+177で気軽に当地の予報を知ることができるのは嬉しい話でした。

私が頻繁に177を利用していた1990年代の半ば、たしか朝5時に更新され、テープ冒頭の鉄琴はその都度の録音だったはずです。土曜日の早朝、新潟40％と福岡20％の降水確率を確認してから、新潟行きの予定を変更して東京駅ではなく羽田に向かい、北九州空港行の便に乗ったこともあります。

世界遺産の一角・三保の松原の先端部に東海大学の松前球場があります。松前とは地名ではなく、東海大の創立者である松前重義氏にちなむものです。清水エスパルスのクラブハウスが隣接していることから、野球ファンよりエスパルスファンのほうが詳しいかもしれません。

この野球場に私は東海大海洋学部vs日大国際関係学部という超マイナーな試合を見に行ったことがあります。この日も当日朝の予定変更だったように記憶しています。2002年秋ですので、私はもう177を利用しなくなっていました。PCを立ち上げただけです。

野球場は海から200ｍほど離れています。スタンドから海が見えた記憶はありませんので、自慢の松に遮られていたものと思われます。

私には清水のイメージが（1）天の羽衣、（2）ちびまる子ちゃん、（3）清水港の順ですが、アメダス清水があるのはだいぶ東京寄りの興津（おきつ）です。旧・清水市の中心部では静岡地方気象台との距離が近すぎますので仕方がありません。

アメダス観測所は興津駅北側の農業関係の施設内に設置されています。尾崎行雄・東京市長がワシントンに贈った桜はこの施設で育てられたもののようです。

観測所の移転はありません。1974年の七夕豪雨より後の1978年観測開始です。標高は3ｍですが、ハザードマップでは津波浸水が及ばない地域のようです。あいにくストビュー画像はありませんでした。

去年の清水は年降水量が3700ミリに達しました。観測史上1位で全国29位、平年値の1.55倍でした。

月ごとの降水量は次のとおりです。去年12月からの3か月雨量は65ミリにすぎません。今月が回復傾向にあるのが救いです。

清水の年平均気温は次のように推移しています。2024年は初めて18℃台に達しました。

最高気温は2004年7月13日の38.2℃で38℃台はこの1回だけです。猛暑日は2018年の6日がこれまでの最多でしたが、去年は15日ありました。

熱帯夜と冬日を比較すると2010年以降、熱帯夜の14連勝中です。

真夏日は2024年の82日、夏日も2024年の156日が最多です。1980年代・1990年代の真夏日は34日平均でしたが、この2年はその倍以上です。

最低気温は1981年2月26日にマイナス5.6℃を観測しています。最近では2018年1月12日にマイナス4.0℃があります。真冬日はありません。

2022年から2024年の観測値は次のとおりです。雨も多く日照も豊富な地域です。

▲清水の2022年観測値（順位はすべて降順）

▲清水の2023年観測値