渋峠の慰霊碑、2018年群馬県防災ヘリの墜落事故

「ザ・県境」の渋峠

私の中での「ザ・県境」は国道292号の渋峠です。実際には1度しか通ったことがなく、しかも群馬側からでしたが、長野側からバス利用が正解だったのではと、ちょっと後悔したのを覚えています。

渋峠バス停

私が訪れた当時のバス停看板は「あじさい型」ではなく「ひまわり型」だったように記憶しています。おそらく先代か先々代と思われます。県境感を煽るのが向かい側のホテルです。

群馬・長野県境

この駐車場で反復横飛びにチャレンジするほど無邪気ではありませんが、無駄にジグザグに歩いてみたくはなります。峠から700mほど群馬側には「日本国道最高地点」の碑があります。

日本国道最高地点碑

少し距離がありますが、単なる県境ではない高原感がプラスアルファされます。群馬側から行くと下ったところが峠ですが、長野側から行けばピークの手前が峠です。

もう1つの碑石

渋峠付近
渋峠付近(地理院タイルを加工)

渋峠の駐車場には比較的新しい碑石があります。2018年8月10日、群馬県の防災ヘリが墜落し搭乗していた航空隊4人と途中で乗った現地の消防隊員5人が全員死亡する事故が起きています。

墜落事故慰霊碑

群馬県防災航空隊のヘリは前橋市の群馬ヘリポートを離陸し、長野原町で消防隊員を乗せ、翌日に一般開放される「ぐんま県境トレイル」のコースを上空から視察していました。救助活動に備えて危険箇所をチェックするためです。

群馬県防災ヘリの墜落
防災ヘリ(地理院タイルを加工)

群馬ヘリポート

出発したのは群馬ヘリポートは前橋市と玉村町との境界付近の利根川河川敷です。離陸は9時14分ということです。航空隊の4人が乗り込みます。もともとは前日の予定でしたが、台風13号の影響で順延されていました。

群馬ヘリポート

西吾妻(にしあがつま)福祉病院のヘリポートで現地の消防隊員5人が同乗し、ヘリが再離陸したのは9時36分です。操縦席には機長と整備士が座っていたそうです。

西吾妻福祉病院

9人を乗せたヘリは国道144号の鳥居峠から四阿山(あずまや-さん)、破風岳(はふう-だけ)、白根山、渋峠と群馬・長野県境を北上します。渋峠上空を通過したのは9時47分49秒ということです。

事故機の飛行ルート
防災ヘリ(地理院タイルを加工)

そのまま県境を北上または東進する予定でしたが、渋峠を過ぎてから雲に突入し視界が失われて斜面に激突したようです。山岳地帯を飛行中のヘリでホワイトアウトは恐怖でしかありません。

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