本州最西端の「まち」、島根のアメダス川本が連日の30℃超

昨日（4/19）の最低気温全国1位は納沙布の0.4℃で、今年初めて氷点下の観測地点がありませんでした（富士山を除く）。

日本の基礎自治体数は1741（北方領土6村を除く）で、町は743あります。東日本では「まち」、西日本では「ちょう」と読むのが一般的です。

▲基礎自治体数

近畿と中四国15府県で唯一の「まち」が島根県川本町です。愛知・岐阜・三重・福井の4県にも「まち」は存在しませんので、本州の西側ではポツンと一軒家状態です。異彩を放っているとも言えます。訓読みに訓読みを重ねただけですので原則どおりではあります。

このサイトでは2019年から日最高気温1位地点をフォローしています。島根県の観測所が全国1位になるケースは年に1回あるかないかの世界です。

沿岸部のアメダスが全国1位になったケースはありますが、アメダス川本は日本海から約20キロという内陸の立地です。昨日（4/19）も30.7℃で全国3位でした。

三瓶山や石見銀山に阻まれた江の川がなかなか日本海に近づけずにジタバタしている付近が川本町です。2018年にJR三江線が廃線となりましたので、川本町内を通る鉄道はありません。高速道路も通っていません。

町役場や島根中央高校のある町の中心部から約2キロ離れています。町役場は標高40ｍ台ですが、アメダス観測所は標高132ｍとされています。

道路より高いところにありますので、ストビューでは草の上に辛うじて気温計が見えるだけで雨量計は見えません。盆地の西斜面になります。

積雪計の設置はありませんが、標高327ｍの瑞穂で最大積雪深が102センチ、標高444ｍの赤名で152センチですので、1ｍの高さがあれば十分かと思われます。

アメダス川本は開設当初より移転していません。年平均気温は次のように推移しています。去年は初めての15℃台でした。

最高気温は2021年8月6日の37.9℃です。猛暑日は2009年まで1991年を除く29年間で28日でしたが、昨年は1年だけで29日を数えました。真夏日と夏日も2024年の153日と88日が最多です。4月の真夏日は5回目と6回目です。

熱帯夜は2002年の9日が最多です。

最低気温は1981年2月28日のマイナス10.1℃で、これが唯一のマイナス2桁です。最近では2012年2月19日にマイナス9.1℃を観測しています。真冬日の平年値は0.6日、冬日は64.8日です。

2022年から2024年の観測値は次のとおりです。降水量は多くもなく少なくもありません。日照は少なめです。

▲川本の2022年観測値（順位はすべて降順）

▲川本の2023年観測値