風が強いのは何月か? 47県庁所在地の月平均風速

春か冬か

1年のうち風が強いのは何月でしょうか。1月(あるいは12月)は北風の印象があります、「春一番」は気象庁定義では立春(2/4頃)から春分(3/21頃)の期間の南風です。「メイストーム」はその名からして5月です。9月や10月は台風が平均値を押し上げるかもしれません。

月平均風速の平年値(1991~2020年の平均)で比較します。対象としたのは47県庁所在地(43気象台と千葉さいたま大津山口の4アメダス)の観測所です。せっかくですからキリ良く50にしようと、えりも岬・室戸岬・宮古島を加えて50地点としました。

最大風速1位富士山72.5m/s1942/04/05
最大風速2位室戸岬69.8m/s1965/09/10
最大瞬間風速1位富士山91.0m/s1966/09/25
最大瞬間風速2位宮古島85.3m/s1966/09/05
▲最大風速と最大瞬間風速の歴代記録

最大風速(10分間)と最大瞬間風速(3秒間)の歴代1位は富士山ですが、山頂測候所は2004年に廃止されており、現在では気圧・気温・湿度と夏季の日照時間が無人観測されているだけです。このため、2位の室戸岬宮古島を繰り上げました。えりも岬はこの分野の絶対王者です。

47県庁所在地プラス3地点

【北日本・東日本】

東日本の月平均風速

【西日本・奄美沖縄】

西日本の月平均風速

意外な1月派は瀬戸内

私は日本海側は12月・1月、太平洋側は3月・4月だと思っていました。秋田新潟松江は1月、金沢は12月が最大値でしたが、意外にも瀬戸内海沿岸の和歌山神戸岡山高松徳島大分が冬組です。

内陸立地の山形福島長野岐阜は春組ですが、前橋は2月、奈良は8月が最大値です。太平洋側はおおむね春組です。

「メイストーム」は緩く解釈されているようで、2025/02/17「政府広報オンライン」では3月もメイストーム扱いです。

暖かくなる3月から5月にかけては、春の陽光に誘われて、山や海、公園など行楽地へと外出したくなる季節です。しかし、低気圧が急速に発達して、「春の嵐」「メイストーム」と呼ばれる台風並みの強風・暴風や猛吹雪が発生しやすい季節でもあります。

Wiki「メイストーム」は抑制的に「4月後半から」としています。

メイストームとは、4月後半から5月にかけて日本海や北日本付近で発達する低気圧、およびこれによる暴風のこと

ただし、本文中には最低中心気圧957.8hPaまで発達した2012年4月の低気圧に関する記述もあります。奥日光の最大風速(瞬間ではない)23.5m/sは、2012年4月4日に観測されたものです。

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