ブルーシートさえ見えない笠松の御嶽教照王教会本部

御嶽教照王教会本部

5月3日午後7時過ぎ、岐阜県笠松町の御嶽教照王教会本部の本堂が崩壊しました。

御嶽教照王教会本部

2021年12月の航空写真でも本堂の屋根には穴が確認できます。同年11月の過去ストビューでは屋根が変形しています。

同年3月の航空写真では屋根は無事ですが、2020年12月撮影のストビューでは2階の壁の一部が外れかけているように見えます。崩壊はおそらく2020年に始まり、遅くとも2021年秋には外部から判断できる状態だったことになります。最新ストビューでも穴バックリです。

御嶽教照王教会

不思議なのは、ブルーシート類が一切見えないことです。修理するにしても解体するにしても、雨が吹き込んだり風で破片が飛散したりするの防ぐためにシートをかけるのが普通の対応かと思われます。

名鉄の笠松駅

隣接駐車場との境にネットだけは設置されていますので無策というわけではないようですが、これで数年間放置できる感覚は(駐車場を借りている側を含めて)なかなか理解に苦しむところです。

笠松町は岐阜市の南側です。岐阜市や羽島市との合併は2004年の住民投票で否決されています。オグリキャップで有名な競馬場前の東笠松駅は廃止されましたが、笠松駅は名鉄の本線と岐阜羽島に通じる竹鼻線との接続駅です。

笠松駅
笠松駅(地理院タイルを加工)

笠松駅の改札から神社(寺?)の敷地は見えています。駅から見ると崩れた本堂は裏手です。地方にありがちな空き家でもありません。駅に近い北側の建物が社務所兼居宅と思われます。

岐阜地方気象台から南に3キロです。2021年以降の岐阜の最大1時間降水量は78ミリ、最大瞬間風速は28.0m/sです。雨ざらし・風さらしなら、崩れないほうがむしろ不思議です。内部的には何かしらの対策がされているものとは思われますけど…。

照王は「てるおう」

「御嶽教照王教会」の本部ということですが、法人検索で「照王」を検索すると13件ヒットします。本部を除くと「御嶽教○○照王教会」は7か所です。

  • 御嶽教一宮照王教会(一宮市開明字洗心)表札あり
  • 御嶽教大垣照王教会(大垣市見取町)✕
  • 御嶽教木曽川照王教会(一宮市木曽川町黒田)表札あり
  • 御嶽教岐阜照王教会(岐阜市八ツ寺町)✕
  • 御嶽教曽本照王教会(江南市曽本町幼川添)表札あり
  • 御嶽教八幡照王教会(池田町片山)✕
  • 御嶽教養老照王教会(養老町室原)✕

このうち3か所で表札等を確認できましたが、これらが笠松町の「支部」に当たるのかどうかはわかりません。「御嶽教竹鼻照王教会」は別系統ではないかと思われます。ここは法人検索ではヒットしません。

御嶽教竹鼻照王講教会

一般に「御嶽教」と言えば、奈良市に大和本宮を持つ神道十三派の1つを想起しますが、こことの関係もないか、あっても薄いものと思われます。

御嶽教

結局、本堂崩壊の笠松町は「本部」と言っても上納があったり援助があったりするわけではないようです。本堂であるからには解体だけでなく再建費用も必要だったということかもしれません。

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