アメダス名護から100m、市営球場の向きは変わっていない

プロ野球キャンプ、沖縄初進出は日本ハム

今では9球団が春のキャンプ地として沖縄(石垣島)を使っており、セ・リーグは全チームが集結していますが、もともと春季沖縄キャンプは1970年代後半に日本ハム球団が始めたものです。日ハムは1978年から名護球場を使っています。

Wiki「名護市営球場」のページに次の記述があります。

球場のすぐそばに砂浜があることや、1塁側後方に国道449号線があるため、打球がそれらに影響を及ぼさないようにすべく、球場の向きを変更する

私は1990年代半ばに名護市営球場を訪れたことがあります。たしかに国道沿いでした。ネット裏の上段からは海を臨めるオーシャンビューの球場でした。「向きを変更」したのなら、ちょっと残念な気もします。

名護市営球場(2023年)

ん? 私の記憶とそれほど変わっていません。球場の改修は2018~2019年にかけて行われたようです。改修前2015年の航空写真です。

名護市営球場(改修前の2015年)

位置関係としてはほとんど変化がありません。「向きを変更」できるとすれば、東隣のサブ球場の海側にある白い屋根の建物(21世紀の森公園イベントドーム)付近にホームベースを持ってくることができそうですが、その場合は駐車場からのアクセスが遠くなってしまいそうです。

方位の変更は検討されたのかもしれませんが、実現はしていないようです。

アメダス名護

沖縄本島は北山(国頭)、中山(中頭)、南山(島尻)に3区分されます。沖縄県で人口10万以上の市は那覇、沖縄、うるま、浦添、宜野湾の5市です。6位が那覇の南隣にある宜野湾市で、7位がようやく名護市です。名護は北部唯一の市です。

沖縄本島
沖縄本島(地理院タイルを加工)

沖縄本島の出先機関はまず那覇に立地することになります。その次は人口より地理的環境が優先されて名護になりがちです。北部水理気象観測所が開設されるのは1966年7月、名護測候所に改称されるのは翌1967年7月、現在地に移転したのが1987年、無人化されたのが2002年です。

名護
名護(地理院タイルを加工)

移転前の庁舎は今の図書館付近にあったようで、標高は7mだったようです。移転後の合同庁舎は標高6mです。

アメダス名護

風速計の高さは25.6mとされていますので屋上設置と思われます。

年平均気温、最高気温、夏日など

名護の年平均気温は次のように推移しています。去年は1998年と並ぶタイ記録でした。

名護の年平均気温の推移
気象庁>名護(沖縄県) 年ごとの値 詳細(気温・蒸気圧・湿度)

最高気温は35.1℃で、去年は4回目の猛暑日を観測しました。数値以上に実感としての日差しは厳しいため、舐められないのが夏の沖縄です。真夏日は2016年の135日、夏日は1998年の238日が最多です。

熱帯夜は2016年に135日を数え、最近は5年連続3桁です。夏の過ごしやすさは最高気温や猛暑日より、熱帯夜や最低気温で判断するほうが妥当です。

名護の熱帯夜

真冬日はもちろん冬日もありません。最低気温は1967年2月5日の3.4℃で、去年の最低気温は10.1℃でした。去年7月と8月の平均気温は30℃に達しました。

2022~2024年の観測値

名護特別地域気象観測所の2022年から2024年の観測値は次のとおりです。降水量は多く、日照時間は少なめです。

年降水量3270.5ミリ37位/1285地点
年平均気温23.2℃23位/916地点
年最高気温34.5℃547位/916地点
年最低気温10.3℃26位/916地点
年較差24.2℃891位/916地点
年平均風速3.7m/s112位/915地点
年日照時間1587.4時間728位/842地点
▲名護の2022年観測値(順位はすべて降順)
年降水量2228.0ミリ280位/1286地点
年平均気温23.4℃22位/917地点
年最高気温34.0℃731位/917地点
年最低気温7.5℃23位/917地点
年較差26.5℃893位/917地点
年平均風速3.6m/s127位/916地点
年日照時間1873.6時間550位/844地点
▲名護の2023年観測値
年降水量3022.0ミリ106位/1285地点
年平均気温23.8℃23位/916地点
年最高気温35.0℃580位/916地点
年最低気温10.1℃20位/916地点
年較差24.9℃895位/916地点
年平均風速3.4m/s149位/915地点
年日照時間1732.2時間605位/843地点
▲名護の2024年観測値

2002年9月4日の最大瞬間風速57.9m/sは台風16号によるものです。沖縄本島を東から西に通過した台風です。

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