日本三大八幡宮ではなく日本三岡八幡宮もあったらしい

GW最終日の5月6日深夜、白岡市役所で火災が発生、連休明け7日の窓口業務が全面的に止まる異常事態が起きています。セコムから消防署に通報があり、消防署が宿直の警備員に確認したという流れが注目され、放火説も出ていましたが建物内部からの出火のようです。

白岡市は人口6万人、印象が薄いのは北に人口15万人規模の久喜市と接しているためでしょう。市制施行は2012年で市町村コードは「112461」です。

3桁目の「2」は政令市ではない市を意味しており、4桁目と5桁目は発足順です。埼玉県では一番新しい市になります。全国でも、福岡の那珂川市、宮城の富谷市、千葉の大網白里市に次いで4番目に新しい市です。

Wiki「白岡市」には「名所・旧跡・観光スポット」として白岡八幡宮が紹介されています。

・白岡八幡宮
鶴岡八幡宮（鎌倉市）と富岡八幡宮（江東区）と並ぶ日本三岡八幡宮の一つ。

「日本三岡八幡宮」という括りは初めて聞きました。Wiki「白岡八幡宮」のページにも次の記述があります。

神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮、東京都江東区の富岡八幡宮と並び日本三岡八幡宮の一つとされ、鎌倉幕府の初代征夷大将軍であった源頼朝も参拝している。

東北本線白岡駅の開業は明治末期の1910年です。白岡駅は当時の日勝村（ひかつ-むら）小久喜（こぐき）に設けられましたが、隣接する篠津村（しのづ-むら）白岡の白岡八幡宮から白岡駅と名付けられました。久喜駅との混同を避ける意味もあったようです。

白岡町の発足は篠津村・日勝村および大山村の一部が合併した1954年です。「白岡」の市名のルーツが白岡八幡宮であることに異論はありませんが、さすがに「日本三岡八幡宮」はやり過ぎ感があります。

当事者の白岡八幡宮Webサイトではとくに「日本三岡八幡宮の一つ」を謳っている形跡はありません。変に持ち上げ過ぎると、嘘っぽくなってしまいかねません。

▲日本三大八幡、三岡八幡？

「三大八幡」は一般的には宇佐神宮、岩清水八幡宮、筥崎宮とされています。筥崎宮に代えて鶴岡八幡宮を入れる考え方もあるようです。それならいっそ「四大」にすれば丸く収まりそうなものですが、アピールに乏しいのかもしれません。ここまでは許容できない話ではありません。

「三岡」の定義は必ずしも定かではありません。単に末尾が「岡」の八幡神社ということなら、鶴岡八幡宮の次は、市原の飯香岡八幡宮が2番手に来るはずです。3番手に深川の富岡八幡宮を入れるなら、これで3つの枠が埋まります。

「日本三岡八幡宮」を言い出したご本人は、かなり狭い世界で「日本」を捉えていることになります。と言うより、白岡を入れるためにひねり出したのが「日本三岡八幡宮」としか思えません。

白岡八幡宮が村社にもならなかったという歴史は、むしろプライドを感じさせるものだったりします。当事者の意向とは真逆ではないかと心配したくなります。

観光協会は「三岡八幡宮」をプッシュしていないわけではないようです。「日本三岡」ではありませんので、「武蔵三岡」かもしれませんが…。

さて、白岡市内の最高標高は16.7ｍということです。ピンポイントで特定することはできませんでしたが、地理院地図を見ていると南に隣接する蓮田市との市境付近にも16ｍの標高点があるのに気づきました（緑の丸囲みマーカー）。

埼玉県立蓮田松韻高校の裏門付近です。緑がピンクより高いことは納得できますが、16ｍにはやや疑問もあります。蓮田松韻高の正門は蓮田市側です。ライオネス飛鳥の出身高（中退）である蓮田高校は2010年に埼玉県立菖蒲高校と統合しています。

蓮田高校と菖蒲高校が統合して蓮田松韻高校です。中途半端に「ショウ」だけ残すより、潔く蓮田高校のままでよかったのではないかと思いたくなりますが、OB・OG的にはそういうわけにもいかないものかもしれません。