千代田区
1947年、麹町区と神田区が合併して千代田区が発足しています。江戸城の別名が千代田城であったことから新区名に採用されたようです。町域名としての千代田区千代田には丁目がなく、二重橋や半蔵門を含む皇居全域が千代田です。
北海道の初山別には山頂標高334mの千代田山がありますし、宮古島にも「千代田」の地名はあります。千代田小学校は全国に9校です。
北海道 | 旭川市立千代田小 |
北海道 | 函館市立千代田小 |
埼玉 | 坂戸市立千代田小 |
千葉 | 佐倉市立千代田小 |
東京 | 千代田区立千代田小 |
山梨 | 甲府市立千代田小 |
静岡 | 静岡市立千代田小 |
愛知 | 稲沢市立千代田小 |
大阪 | 河内長野市立千代田小 |
6/22投票の都議会議員選挙では、定数1の千代田区選挙区で無所属の佐藤沙織里氏が混戦を制して初当選しました。佐藤氏の選挙歴は次のとおりです。
2023/04/23 | 千代田区議選 | 落 291 | (34)25/41 |
2024/10/27 | 衆議院・東京1区 | 落 12,255 | (4)1/9 |
2025/02/02 | 千代田区長選 | 落 6,474 | (2)1/5 |
2025/06/22 | 都議選・千代田選挙区 | 当 7,232 | (1)1/7 |
初選挙はNHK党から
2023年4月の統一地方選では区議会議員選挙に立候補しています。佐藤氏は政治家女子48党から立候補することもできたはずですが、NHK党からの出馬です。ガーシー氏の失職が3月15日で、4月は代表権争いが表面化している中での選挙でした。

N党の様式に従った選挙公報ですが、千代田区議の定数は25です。4%に刺さればいいのですから、これも「あり」なのだと思われます。内輪もめの真っ最中ですから党からの助力はまず期待できない状況だったかもしれません。
私が佐藤氏のYou tubeを初めて見たのは、自民党の裏金問題が浮上した2023年11月より後だったと記憶しています。2023年12月か2024年1月のはずです。30分ぐらい聞き流していましたが、途中でおやっ?と思うところもあり、調べてみたらN党でした。
ただ、N党らしさはそれほどありません。ちょうど政治資金収支報告書の話題でしたので、おすすめに出てきた後日もう1度視聴した(耳だけ)ことがあります。どうやらN党からは政治資金収支報告書の記入に関するレクはなかったようです。
佐藤氏は2024年総選挙にも東京1区から出馬します。今度は無所属です。立憲の海江田氏が自民現職の裏マーク議員に競り勝ち、音喜多氏が圏外遠くに弾かれた選挙です。佐藤氏は4位で参政党の女性候補も1万票超えでした。

この選挙公報でようやく経歴が少しだけ登場します。公認会計士を持っているなら、N党ラベルはマイナスにしかなりません。「世界最大の会計事務所」とはデロイトトーマツなのでしょう。

右も、リベラルも
2021年衆議院選挙でN党は30人の候補者を擁立しています。比例で2%を超えたブロックはありませんでした。2024年の総選挙では、立花氏が足立康史氏と杉田水脈氏にラブコールを送りましたが、候補者は出していません。
和歌山2区だけ推薦が検討されていましたが、立候補は見送りになっていて今年7月の参院選に出るようです。2024年衆院選に佐藤氏が無所属出馬したときには、佐藤氏とN党は切れていたと考えてよさそうです。立花氏や浜田氏が応援に入った形跡はありません。
N党の主張は大選挙区では一定の結果を残せても、小選挙区で勝てる要素がありません。佐藤氏側からオファーすることにメリットは皆無です。N党色薄めに感じるのは一貫して千代田区から出ていることもあります。今年2月の千代田区長選が佐藤氏3度目のチャレンジでした。

区長選では当選した現職が1万0700票、佐藤氏は6400票で次点でした。現職には都ファ+自民+公明票が乗っています。今回の都議選は都民ファーストの現職に自民の新人が挑む構図です。区長選の1万票がもし均等に割れれば、6000票でも当選できるわけです。
しかも、区長選は女性候補2人でしたが、今回は1人です。そのうえ、リベラルの受け皿が共産候補しかありませんでした。自民は嫌だ、都民ファーストはもっと嫌だ、どうせ勝てない共産で死票にしたくないと考えるリベラル層が佐藤氏に流れたとしか思えません。
今見えているマイナスと(新人ゆえに)顕在化はしていないマイナスとの比較で、苦渋の選択を迫られることはあり得ます。

佐藤氏にとって都合のいいことに1人区の千代田では参政党からの立候補がありませんでした。皇居を抱える千代田区は極右が出たがる傾向があるはずですが、都議選ということもあってそれはありませんでした。今回の顔ぶれでは佐藤氏がもっとも右に見えます。
少なくとも選挙公報で不法外国人問題を取り上げているのは佐藤氏だけです。この層は佐藤氏の1人占め状態だったのでしょう。佐藤氏7232票、現職6986票、自民新人6134票で混戦を制しました。次の選挙は厳しいに違いありません。
都議選出馬を決めたのは告示前日だったそうです。話を聞いていても地頭の良さは感じられます。少なくとも、これなら自分にも勝機があると踏んだ勘は称えられるべきです。
今年の選挙公報では「元上場企業役員」とのいささか違和感のある経歴が付加されています。この「役員」が会計参与であっても、株主総会決議は必要なはずです。「元」ですから数日の在任期間でも「元」には違いありません。ハッタリでなければいいのですが…。
コメント