「日本人ファースト」はいつから使われ始めたのか?

待ち受けるカオス

20日投票の参院選と同日投票となる市長選と市議選は次のとおりです。ほかには豊橋市で新アリーナ建設をめぐる住民投票があります。

市長選飯能市、旭市、清須市、奈良市、三好市、南国市、延岡市、曽於市
市議選三郷市、松阪市、奈良市、淡路市、壱岐市、那覇市

人口規模から参院選に影響を与えそうなのは那覇とトリプル選挙になる奈良です。これまでの参院選では沖縄が常に1人区の注目選挙区でしたが、今回は全国ニュースで取り上げられることはあまりありません。

ここまで与党過半数割れが現実味を増すと、石破氏が退陣するのか続投するのかの話になります。原則論としては2連敗で続投できるわけはありません。退陣すると、自民党は総裁選に代わる両院議員総会で新総裁を選ぶことになります。

後継は小泉氏か高市氏でしょうが、ここで気になるのは公明党です。私はいずれ創価学会が政治から撤退するのではないかと考えていて、もう幕引きは近い段階なのかもしれません。もちろんいきなり解党することはできません。

(1)解党の方針が創価学会で決まる
(2)学会から公明党幹部へ
(3)公明党から自民党へ
(4)解党へ向けての公式発表

肝心なのは(3)で、信頼できる自民党総裁あるいは幹事長でなければこの話は持っていけません。小泉氏(の周囲)とは(3)が「相談」になりそうですから、(3)と(4)の間隔をあけることが可能と思われます。その結果、中止はできないにしても一定の延期があり得ます。

一方、相手が信頼できなければ(3)と(4)の間隔はごく短期間あるいは短時間になります。幹事長次第とはいえ、高市氏に対しては事務的な「報告」で終わりそうです。解党があってもなくても、2択なら公明党の意向は小泉氏でしょう。

そんな公明党の意向は無視して、失ってしまった右サイドのウイングを取り戻すために自民党内が高市氏でまとまる可能性はあります。これで参政党と日本保守党を取り込めば、衆議院の議席は226です(過半数233)。与党になると好き勝手なことは言えなくなりますけど…。

自民党内の睨み合いで倒閣を主張しても誰も手を挙げず、その雰囲気を感じた石破氏が退陣表明を見合わせながら、対米交渉の継続を口実にして結果的に続投してしまうケースもありそうです。選挙中ですから、まだ動きは見えません。

いつから始まった?「日本人ファースト」

さて、今日の本題は「日本人ファースト」という言葉がいつから使われ始めたのかということです。アベノマスクブラの新藤かな・港区議は、2023年の統一地方選でこの「日本人ファースト」を連呼しています。

X投稿では4月17日や20日など複数回確認できます。今のところ、私が議員レベルで知っているのはこれが最古です。ただ、私はXアカウントを持っていませんので調べられる範囲が限られます。それに、最近のGoogle検索はとりわけ過去検索が使い物になりません。

真実の的を射ているように思われる次の投稿は2023年6月ですから、統一地方選の後です。

都民ファーストの会

政治の世界で「◯◯ファースト」が市民権を得るのは、小池百合子氏が都知事に初当選した2016年です。都知事選中ではなく、都知事当選後に言い出したはずです。

東京都>広報東京都2016年9月号

政治団体「都民ファーストの会」の設立は2016年9月、知事与党の立場だった音喜多氏や上田令子氏らの都議会会派「かがやけTokyo」が「都民ファーストの会 東京都議団」に改称するのは翌2017年1月です。

この「~ファースト」とは、「アスリートファースト」のパクリだろうと私は感じていました。「アスリートファースト」はJリーグ周辺からよく発信されていたように私は記憶しています。Jリーグの発足は1993年ですから、遅くとも1990年代の半ばです。

プロ・アマを問わず、スポーツの世界は運営組織側の都合でものごとが決まってしまいがちです。次の試合は2002年10月26日に福岡ドームで行われた大学野球です。九共大はホークスとスワローズで通算64勝の新垣渚が先発、16回まで投げています。

九州共立大000 000 010 000 000 000 000 001
日本文理大001 000 000 000 000 000 000 01X2

延長23回で試合時間は6時間超だったようです。この日は準決勝2試合と決勝が行われる日程でした。九州大学選手権という名称の大会ですが、実質的には神宮大会進出決定戦です。延長23回はこの日の第2試合、準決勝の2試合目です。

福岡ドームですから球場をもう1日抑えているはずはなく、このあと決勝戦が行われ、待ちくたびれたとしても体力は温存した九州国際大が優勝しています。ちなみに、この翌年から硬式の社会人野球ではタイブレークが限定的に導入されます。

2004年には準決勝第1試合で福岡大と福岡工業大が延長22回を戦い、2対0で勝った福岡大は同日の決勝戦で九州産業大に負けています。「人が歴史から学んだ唯一のことは。人は歴史から何も学ばないということだ」を見事に体現したのです。

小池氏が掲げた「都民ファースト」とは、二元代表制下で多数野党の議会との対立を乗り切るために有権者を味方につけようとしたものでした。言外の敵は議会です。

大相撲の日本人力士ファースト

古い「日本人ファースト」を検索しているうちに出てきたのが、星野智幸氏の「何が大相撲に差別を呼び込むのか?」(imidas 2018/01/19)です。

このエッセイ集は「大相撲と愛国」をテーマとした本であり、大相撲をめぐる環境に「日本人ファースト」のムードが高まり、外国人力士への差別が蔓延しつつある状況を批判している。筋金入りの相撲ファンである私が、国技館に足を運びながら感じたことだ。2016年に「日本人優勝」「日本人横綱誕生」を期待するキャンペーンが相撲協会とNHKの主導で行われ、ほぼすべてのメディアがそれに乗って大騒ぎしたわけだが、常に幕内の3分の1近くを外国の力士が占める時代に、感じの悪いことおびただしかった。アメリカのメジャーリーグ野球で、アメリカ人ファーストの応援や報道が大勢を占めたら、実力でその地位を勝ち取っている日本の選手がどんな思いをするかを考えてみれば、その異様さはわかるはずである。

高見山は大関になれず、小錦は横綱になれませんでした。1985年のランディ・バースは54本塁打のあと、打たせてさえもらえませんでした。一部界隈からわいてきた「日本人ファースト」が支持される土壌はあったわけです。

さて、Xさえやっていない私がTik Tokをやっているはずもありませんが、Tik Tokのほうが「日本人ファースト」が多いような印象があります。菅野氏や津田氏の指摘が気になります。

コメント

  1. 通りすがり より:

    本当に外国人が日本人と比べて著しく優遇されているなら勿論対策すべきですが、神谷さん達も今の日本の法制度がこうなっているから外国人が著しく優遇されている、みたいなファクトで語ることをしない(恐らく出来ない)んですよね

    あと外国人労働者の受け入れ制限については、飲食・小売・介護・農林水産業等、世の中に必要な仕事であるにもかかわらず低賃金重労働で多くの日本人がやりたがらず、慢性的に人手不足が続いている状況に拍車を掛けることになるので、日本人ファーストどころか超反日政策ではないかと思います

    (参政党の党員や支持者が代わりに飲食・小売・介護・農林水産業等に従事して活躍してくれるならいいんですが)

    • 沌惑村 より:

      ●外国人の土地所有制限は国民か維新だったかもしれませんが、日本人が土地取得できない国の外国人が日本の土地を自由に買えるのは対等でないでしょ、という言い方なら同意できるのに、そういう言い方を参政党はしないんですよね。
      ●本文で触れ忘れたことです。製造業や建設業の「安全第一」は「セーフティファースト」です。「◯◯ファースト」の大元はここなのだと思われます。これは利益本位や効率優先を否定する概念ですから、「日本人ファースト」はやはり優位と劣位を言外に含むものと言えます。

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