ゲリラ豪雨は少雨地域でもあり得るけれど、長くは続かない?

10分降水量のTOP20

10分降水量TOP20観測所の年降水量平年値を調べてみました。第1列が年降水量の平年値です。大雑把に言うと、年降水量が2000ミリを超えるなら雨の多い地域、1500ミリ以下なら日本では雨の少ない地域です。

平年値10分mm起年月日統計開始
1293.0木古内55.02021/11/022008/09
1010.1熊谷 *50.02020/06/061937/01
3212.3室谷50.02011/07/262009/01
2563.9清水 *49.01946/09/131940/04
1009.0石巻 *40.51983/07/241937/01
1375.3秩父 *39.61952/07/041926/01
1616.7柏原39.52014/06/122008/03
1559.9洲本 *39.21949/09/021937/01
1730.8横浜 *39.01995/06/201937/01
1553.3練馬38.52018/08/272012/12
2625.5宮崎 *38.51995/09/301937/01
1246.2軽井沢 *38.51960/08/021937/04
2095.5石垣島 *38.21937/03/301899/01
2654.3潮岬 *38.01972/11/141938/06
2465.0室戸岬 *38.01942/09/171940/01
1585.9河口湖 *37.31960/08/021937/01
小宝島36.52018/09/242014/09
1267.5紫波36.52015/06/162008/12
1277.8神戸 *36.52012/04/031937/01
1367.7水戸 *36.31959/07/071937/01
▲10分降水量歴代TOP20の年降水量平年値

1位の木古内、2位タイ熊谷、5位の石巻と、本来は雨の少ない観測所が上位に入っているということは、全国どこでもゲリラ雷雨またはそれに類する短時間の豪雨が起こり得るわけです。とくに気温が高くなる地域ではその傾向が顕著かと思われます。

降水量の観測は今では0.5ミリ単位で統一されているもようですが、かつてのアメダスでは1ミリ単位です。また、気象台・測候所(*)は0.1ミリ単位の時代もあります。アメダス観測所で10分降水量の統計が始まったのは2008年以降のようです。

1時間降水量TOP20

次に、1時間降水量の歴代TOP20です。6位の下関(しもせき)は新潟です。

平年値1時間mm起年月日統計開始
1593.6香取1531999/10/271999/10
長浦岳1531982/07/231976/04
多良間1521988/04/28(2009廃)
2145.6甲佐150.02016/06/211976/01
2563.9清水 *150.01944/10/171940/04
2687.2下関149.02022/08/041976/01
2465.0室戸岬 *149.02006/11/261925/01
1701.0前原1471991/09/141976/01
3020.7上市146.52024/08/251978/11
1507.6岡崎146.52008/08/291976/01
1943.2仲筋145.52010/11/192003/01
青ヶ島145.02022/10/142014/07
2654.3潮岬 *145.01972/11/141937/01
2375.2古仁屋143.52011/11/021976/01
1927.7山口 *143.02013/07/281966/04
1712.4銚子 *140.01947/08/281912/01
2625.5宮崎 *139.51995/09/301925/01
3369.0宮川1392004/09/291978/06
与那覇岳1391980/09/24(2005廃)
3969.3尾鷲 *139.01972/09/141938/10
▲1時間降水量歴代TOP20の年降水量平年値

10分降水量上位20地点に比べれば、多雨地帯の比率が増しています。やはり少雨地域では降ってもそれほど長くは続かないものと思われます。長時間続かないのなら、雨宿りで時間調整するのが賢明かもしれません。

なお、18位の三重県・アメダス宮川(みやがわ)は当日9時50分に観測が途絶え、回復するのが10月2日の夕方ですので、実際には135ミリ以上だった可能性があります。雨量のみの観測所ですが、雨量計そのものが対応できない量ではありません。

雨量計が設置された土壌の流失とか、あるいは停電とかのアクシデントだと思われます。アメダス宮川はどうやら駐在所の敷地内にあるようですが、雨量計の設置箇所は確認できません。

アメダス宮川

日降水量TOP20

日降水量のTOP20は次のとおりです。容易に想像できたことですが、ほとんどがおなじみの多雨地域で占められています。そんな中では5位の小豆島・アメダス内海(うちのみ)が際立ちます。

平年値日降水量mm起年月日統計開始
3561.3箱根922.52019/10/121976/01
4484.0魚梁瀬851.52011/07/191978/10
日出岳8441982/08/01(2009廃)
3969.3尾鷲 *806.01968/09/261938/10
1161.3内海7901976/09/111976/01
2323.0与那国島 *765.02008/09/131956/11
3369.0宮川764.02011/07/191978/06
2881.3成就社7572005/09/061980/05
3387.5繁藤7351998/09/241976/02
剣山 *726.01976/09/11(2001廃)
4625.0えびの高原7151996/07/181976/01
3184.2本川7132005/09/061979/03
3229.0神門694.52022/09/181979/02
2842.8湯ケ島689.52019/10/121976/01
3784.7色川6722001/08/211977/07
2909.3上北山661.02011/09/031976/04
3016.4池川6442005/09/061977/07
3179.0福原旭641.52011/07/191976/05
1686.6浦山635.02019/10/121977/06
多良間6291988/04/28(2009廃)
▲日降水量歴代TOP20の年降水量平年値

それぞれ20地点の平年値を平均すると、1764<2391<3153となります。

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