ネイティブな発音は「みやこんじょ」、アメダス都城

九州南東部には気象官署が集中立地しているような印象があります。宮崎市が県南部に所在している関係もありますが、都城と油津はどちらか1つでもいいようにも思われますし、油津より志布志湾のほうがバランスはとれそうです。

「都城」のネイティブな読み方は「みやこんじょ」のようです。市役所5階には「みやこんじょPR課」があります。

市役所の最寄り駅はJR都城駅ではなく西都城駅です。都城駅は吉都線（きっと-せん）との接続駅ですが、西都城駅は廃止された志布志線との接続駅でした。都城駅が人口16万人近くの市としては物足りなさを感じるのは、戦前からの中心市街地が西都城のほうだからです。

あまり観光で行くことはなさそうですが、西都城駅のコンコースは異様に広かったりします。

都城測候所は太平洋戦争前に「都城航空気象観測所」として開設されています。

1941（昭和16）年4月　中央気象台都城航空気象観測所
1943（昭和18）年10月　宮崎測候所都城航空気象観測所
1947（昭和22）年4月　福岡管区気象台都城観測所
1950（昭和25）年6月　都城測候所
2000（平成12）年3月　都城特別地域気象観測所

「航空」と名付けられた以上、近くに空港が必要です。旧陸軍の特攻基地は東と西の2つが設けられていたようです。上の地図で示した赤マーカーは西飛行場跡です。東飛行場は日豊本線の北側3キロほどです。

2000年に無人化されたアメダス都城は市営球場の東区画にあります。白い小屋の手前に見えるのが通風筒です。標高は154ｍ、風速計の高さは12.3ｍです。戦前から移転していません。

年平均気温は次のように推移しています。去年は初めての18℃台でした。

最高気温は2020年8月18日の39.4℃、最低気温は1970年1月18日のマイナス9.8℃です。21世紀最寒は2016年1月26日のマイナス7.2℃です。一定の標高はありますが真冬日はありません。

2024年は冬日の日数を熱帯夜が初めて上回りました。

夏日、真夏日、猛暑日はそれぞれ次のとおりです。

最大積雪深は1959年の15センチですが、2000年の無人化移行とともに積雪観測されていません。宮崎地方気象台ではもう20年積雪がありません。都城は冬日日数からして積雪には至らなくても降雪は毎年あるものと思われます。

2022年から2024年の観測値は次のとおりです。雨はかなり多く、日照も多めの地域です。

▲2022年観測値（順位はすべて降順）

▲2023年観測値