渡島半島のアメダス目黒?
Googleさんの検索ボックスに「北海道のアメダス目黒」と入力して、AIモードで検索してみました。

いじりたい余裕があるときに使うのがAIモード検索だというのが私の評価ですが、この答えは期待以上です。

私が知りたいのは襟裳岬の東側にある太平洋に面したアメダス目黒です。北海道を4区分したとき、日高地方が「道南」に分類されることがあるのは知っていますが、その場合は道南としての最果てであり、隣はもう道東の十勝地方です。
上ノ国町には目黒という地名は存在しません。町内のアメダス石崎は目黒と同じ雨量観測所ですが、示される地図は町役場であってアメダス石崎ではありません。
Googleマップで上ノ国町役場から目黒地域雨量観測所までルート検索してみました。449キロ、車で6時間半ということです。空の便で函館発帯広行はないだろうかと思って調べてみましたが、函館から道内に出ているのは札幌、丘珠、奥尻だけでした。
再検索してみると
外出後、改めて「北海道のアメダス目黒」をAIモードで検索してみたら。違う答えになっていました。距離的にはかなり近づいてきました。

「広尾郡大樹町目黒」という場所が実在しません。それに、大樹町なら観測地点の区分としては「道南」ではなく「道東」になります。また、アメダス目黒は雨量と積雪の観測所であって、気温や風向風速は観測対象外です。

昨年7月撮影のストビュー画像です。アメダス目黒では2020年3月5日に148センチの最大積雪深を観測しています。移転したのは2020年11月です。
- 移転前 北緯42.127分、東経143.313分、標高17m
- 移転後 北緯42.128分、東経143.312分、標高7m
緯度も経度も0.001分差ですから、四捨五入を考慮してもせいぜい200m程度の移転です。2014年のストビューで移転前の積雪計と雨量計を確認することができました。不思議なことがないわけではありません。この付近の標高は5m前後のようです。

アメダス目黒は2009年の年間降水量が3034.5ミリです。北海道で年3000ミリ超は唯一かもしれません。
戦前は猿留(さるる)
Wikiには今の目黒はかつての「猿留」だったとの記載があります。ニホンザルの北限は下北半島ですから、この猿留はオーソドックスにアイヌ語由来で、字は音を当てただけでしょう。

沿岸の橋の名前が猿留橋です。

なぜ目黒になったのかはわかりませんでした。不動明王像のある寺院は周囲にありません。メグロという小鳥はいるにはいますが、メグロの生息域は母島ぐらいです。
他地域の目黒
「目黒」の地名はそんなに多くありません。

佐渡島の国中平野にある「佐渡市目黒町」には真言宗豊山派の宝蔵寺がありますが、これが目黒町の地名と関係あるのかどうかはわかりません。東京の目白不動は真言宗豊山派、目黒不動や目赤不動は天台宗です。
JR山陽本線の東岡山駅から分岐するのが赤穂線です。乗り換えて1駅目、大多羅駅(おおたら-えき)の手前に「岡山市東区目黒町」があります。今の目黒町ではありませんが、近くには仁王像のある寺院があります。

愛媛県南予には「松野町目黒」があり、目黒郵便局もあります。正面の県道は西土佐松野線で、この郵便局から高知県境まで2キロ未満です。





コメント