新総裁選出から内閣発足までの「総総分離」期間は平均3.7日

自維参政権へ?

どうやら自民は維新と組む流れのようです。とうとう維新は店じまいを始めたのかもしれません。維新は和歌山1区で比例復活した林佑美氏がすでに離党届を出しており、もう少し落ちこぼれを伴うかもしれませんが、これで限りなく過半数に近づきます。

衆院参院
233過半数125
196自民100
35維新19
3参政15
231自民+維新119
234自民+維新+参政134
▲自維参政権?

維新が2回目も藤田氏に投票すれば高市氏の名前を書かなくても、高市総理は固いところです。大枠が固まれば、今後は個別議員や少数政党の動向に焦点が移っていくことになりそうです。自民プラス維新に参政党が加われば、今の計算上では衆参過半数です。

衆議院総選挙後の特別国会では首班指名選挙が必須ですが、臨時国会では首班指名の必要はありません。そこで、石破政権を当面「続投」させるという緊急避難的な奇天烈プランも一時は浮上しました。

船田元氏の12日付フェイスブック投稿は、(1)下野は「あまりにも無責任」であり、(2)維新・国民との連立も「極めて難しい」ので、(3)「当面はこれ(総総分離)で国会を動かし」ながら公明との再協議を望むという主旨であろうと私は理解します。

総裁選のやり直しはずいぶんみっともない話ですが、いろいろなところにミシン目が入っていて流動化が進んでいる証左です。それでも自民党からは簡単には離党者は出ないのでしょう。

総理総裁分離期間

今回は、歴代自民党新総裁の「総総分離」期間を調べてみました。通常は(A)総裁就任→(B)党主要役員人事→(C)内閣発足という手順を踏むことになりますので、(A)から(C)まで数日かかるのが慣例です。

次表第3列が分離期間です。再選の場合は「総総分離」は発生しませんから、新総裁選出のケースに限りました。いわゆる保守合同による自民党の結党は1955年11月15日です。総理だった鳩山一郎氏が初代自民党総裁に選出されたのは翌年です。

新総裁期間総裁選出内閣発足
1鳩山一郎-4821956/04/051954/12/10
2石橋湛山91956/12/141956/12/23
3岸信介-241957/03/211957/02/25
4池田勇人51960/07/141960/07/19
5佐藤栄作-221964/12/011964/11/09
6田中角栄21972/07/051972/07/07
7三木武夫51974/12/041974/12/09
8福田赳夫11976/12/231976/12/24
9大平正芳111978/11/261978/12/07
10鈴木善幸21980/07/151980/07/17
11中曽根康弘31982/11/241982/11/27
12竹下登61987/10/311987/11/06
13宇野宗佑11989/06/021989/06/03
14海部俊樹21989/08/081989/08/10
15宮澤喜一91991/10/271991/11/05
16河野洋平1993/07/30
17橋本龍太郎1111995/09/221996/01/11
18小渕恵三61998/07/241998/07/30
19森喜朗02000/04/052000/04/05
20小泉純一郎22001/04/242001/04/26
21安倍晋三62006/09/202006/09/26
22福田康夫32007/09/232007/09/26
23麻生太郎22008/09/222008/09/24
24谷垣禎一2009/09/28
25安倍晋三912012/09/262012/12/26
26菅義偉22020/09/142020/09/16
27岸田文雄52021/09/292021/10/04
28石破茂42024/09/272024/10/01
29高市早苗17?2025/10/042025/10/21?
▲総総分離期間

10/21首班指名なら総総分離17日

第2代の石橋氏と第4代の池田氏は病気で総理を辞任しています。石橋氏は当時外相だった岸氏を臨時代理に指名して、その後に総辞職しています。予算審議中でもあり総理の空席は許されないわけで、岸氏は総理就任後に開かれた党大会の実質的な信任投票で総裁に選出されています。

池田氏は1964年東京五輪閉会翌日の10月25日、国立がんセンターの病室で退陣表明します。後継首班は池田総裁の指名という形で文書化され、佐藤内閣が発足するのは11月9日、臨時党大会が開かれたのは12月です。

河野氏と谷垣氏の2人は総裁を務めましたが総理にはなれませんでした。自社さ政権時代の17代橋本氏と政権奪還時の25代安倍氏は総裁就任から3~4か月後の内閣発足です。

これらのイレギュラーなケースを除くと「総総分離期間」は平均で3.7日です。今回は10月21日に首班指名が再設定されています。すでに大平内閣の11日を超えていて新記録ですが、今後もしばらく異例なことが続くものと思われます。

異例と言えば、公明党の党首の露出がこれほど多いのも異例です。中選挙区時代はそれなりに存在感がありましたが…。

さて、自民と維新の連携がまとまれば、高市内閣が無事発足することになります。すでに10日の会見での「一方的」発言が注目されてましたが、今度は国会答弁でムキになってくれるに違いありません。楽しみです。

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