カニの爪
紋別空港から市街地へ向かう途中にあるカニの爪は、日本でもっとも有名なオブジェと言ってよかろうと思われます。藻鼈川(もべつがわ)の西岸です。

色彩がポイントなのかもしれません。ノシャップ岬のイルカや大間のマグロを赤くはできません。ブロンズ像で着色されているのは小樽運河公園の赤い靴ぐらいです。カニの爪はガリガリ船「ガリンコ号」とともに紋別市のカントリーサインに使用されています。

竹下内閣のふるさと創生事業より早い1984年に作られ、当初は鮭の親子やなぜかピラミッド型のオブジェとともに流氷に浮かべる企画だったようです。どうやら海上設置は初年度だけだったようで、高さ12メートルを収納する倉庫もなく浜辺で野ざらしになったのでしょう。
老朽化した親子鮭やピラミッドはすでに撤去されていますが、カニの爪だけはライトアップされるようになりました。カニの全身ではなく爪に特化したのも正解だったのかもしれません。形状的にはズワイガニのはずです。40年以上昔のものですから修復はされているのでしょう。
紋別タッチ
アメダス紋別は紋別市街地です。1956年に運輸省所管の紋別測候所として創立されています。2007年に無人化されて紋別特別地域気象観測所になりましたが、移転はしていません。雨量計がやけに低い位置で設置されているのは夏仕様だからだと思われます。

紋別空港は1966年に開業していますが、当事の空港は800m滑走路でジェット機対応ではありませんでした。湖に挟まれていることから拡張できず、1999年に2000m滑走路の新空港が開業しています。新空港は紋別市街地に近く、旧紋別駅跡のバスターミナルとの連絡バスは無料です(自動化されるようです)。

定期便は羽田1往復しかありません。所在地が紋別市小向であることから、空港気象観測所の地点名は「紋別小向」です。コロナ禍では紋別タッチが話題になりました。羽田発紋別着が12時20分、折り返しの紋別発は13時または13時05分ですが、空港からは出ないで往復するというものです。
搭乗率が下がると路線存続の危機に陥ります。紋別に限りませんが、地域医療を支えているのは週に何日かを当地で働く都市部の勤務医です。航路がなくなると勤務医不足が深刻化することになります。たとえマイルのためであれ、席を埋めてくれる乗客の存在は有難いものだったに違いありません。
なお、日高地方にも同名の門別がありますが、日高の門別は「かどもんべつ」、北見の紋別は「いともんべつ」と区別されることが多いように思われます。伊達市の紋別も「いと」のクチですが、胆振紋別との呼称はあまり聞きません。
3地点の比較
紋別と紋別小向、それに内陸の滝上の3地点を比較してみました。
| 所在 | 標高 | 気温計 | 風速計 | |
| 紋別 | 紋別市南が丘町 | 16m | - | 13.6m |
| 紋別小向 | 紋別市小向 | 18m | - | 10.0m |
| 滝上 | 滝上町1区 | 165m | 2.5m | 10.0m |

年平均気温は次のように推移しています。

月平均気温では滝上の寒暖差が際立ちます。

初熱帯夜
最高気温では滝上が優勢です。紋別小向の猛暑日はまだ2日しかありません。
| 最高気温 | 起年月日 | 25猛暑日 | 統計開始 | |
| 紋別 | 37.0℃ | 2019/5/26 | 3日 | 1956/01 |
| 紋別小向 | 37.2℃ | 2019/5/26 | 0日 | 2003/01 |
| 滝上 | 37.7℃ | 1978/8/03 | 3日 | 1977/10 |
紋別小向と滝上では去年初めて熱帯夜を観測しました。熱帯夜ゼロ地域は確実に狭まっています。
| 最低気温 | 起年月日 | 24熱帯夜 | 25熱帯夜 | |
| 紋別 | -24.7℃ | 1978/2/18 | 0日 | 1日 |
| 紋別小向 | -23.9℃ | 2019/2/09 | 0日 | 1日 |
| 滝上 | -35.2℃ | 1978/2/17 | 0日 | 1日 |
2004年台風18号は沖縄本島を通過して長崎に上陸、広島では今も残る最大瞬間風速60.2m/sを観測しています。台風の影響を受けることがほぼないオホーツク沿岸では異例です。
| 最大瞬間 | 起年月日 | 平年降水量 | 最大積雪深 | |
| 紋別 | 40.0m/s | 2004/09/08 | 860.8ミリ | 127センチ |
| 紋別小向 | 34.0m/s | 2017/12/25 | - | 98センチ |
| 滝上 | 29.0m/s | 2026/05/05 | 926.7ミリ | 204センチ |
雨は少ないのがオホーツクです。





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