アメダス八幡平
2005年9月、岩手県岩手郡安代町(あしろ-ちょう)・西根町・松尾村の3町村が合併して八幡平市(はちまんたい-し)が発足しました。

実は、秋田県には八幡平村(はちまんたい-むら)が実在していましたが、1972年に4町村の合併で鹿角市(かづの-し)が発足したために「八幡平」を名乗る自治体は消滅していました。空席になっていた「八幡平」を秋田県から強奪したのが岩手県八幡平市です。

山としての八幡平の三角点標高は1613mです。厳密にはこの三角点は岩手県側にあり、秋田県仙北市との境界付近です。今は鹿角市になった旧・十和田町が十和田湖に面していなかったのと同様に、もともと鹿角市(旧・八幡平村)は及びではないという考え方も成立します。
強奪とは人聞きの悪い話です。それに、自分で捨てた名前の権利を主張するのはあまり筋が通りません。いずれにしても、岩手県八幡平市は正当に発足しました。
JR花輪線の八幡平駅は、1931年に小豆沢駅(あずきざわ-えき)として開業、宮川村と曙村の合併で八幡平村が成立した翌年の1957年に八幡平駅(はちまんたい-えき)に改称されました。村の代表駅だから自治体名にしてくれということだったものと思われます。
花輪線には松尾八幡平駅もありますが、こちらは分割民営化後の1988年に岩手松尾駅から現駅名に改称しています。八幡平村が消滅した後のことです。両駅とも無人駅ですが待合スペース付きの駅舎がありますので少人数なら雪の中で立って待たずに済みます。
アメダス八幡平の設置は1978年ですので、すでに鹿角市が発足しており、八幡平村はありませんでした。当初は標高620mでしたが、1991年10月に標高578mの現在地に移転しています。八幡平駅や八幡平市役所よりはるかに八幡平(山)に近い場所にあります。秋田県側です。

アメダス荒屋
アメダス八幡平から1時方向に約12キロ、同じ秋田県鹿角市にあるのはアメダス湯瀬(ゆぜ)です。湯瀬も旧・八幡平村の村域になります。湯瀬から県境を越えて東に約18キロで八幡平市のアメダス荒屋です。

もともとは荒屋新町駅の近くにあったようですが、1990年3月に現在地に移転しています。

旧・安代町は1956年に荒沢村と田山村が合併して発足していますが、安比川と米代川の合成地名だそうです。合成地名は知恵の産物かもしれませんが、その効力は1度きりです。
3地点の比較
八幡平、湯瀬、荒屋の3アメダスはいずれも積雪観測なしです。
| 所在 | 標高 | 気温計 | 風速計 | |
| 八幡平 | 鹿角市八幡平 | 578m | 3.5m | 9.9m |
| 湯瀬 | 鹿角市八幡平湯瀬 | 214m | 2.5m | 9.9m |
| 荒屋 | 八幡平市叺田 | 290m | 2.0m | 10.1m |

標高500m台後半の八幡平と標高200m台の湯瀬&荒屋は年平均気温で2℃程度の気温差がつくようです。

湯瀬と荒屋は76mの標高差ですが、各月ともに逆転には至っていません。

最低気温は穏やかな八幡平
八幡平はまだ猛暑日がなく、荒屋の猛暑日は1日だけです。
| 最高気温 | 起年月日 | 25猛暑日 | 統計開始 | |
| 八幡平 | 32.9℃ | 2025/8/02 | 0日 | 1978/11 |
| 湯瀬 | 36.0℃ | 2000/7/31 | 3日 | 1976/11 |
| 荒屋 | 35.0℃ | 2018/8/23 | 0日 | 1976/11 |
最低気温では標高の高い八幡平がもっとも高くなっています。熱帯夜の通算日数は八幡平0日、湯瀬1日、荒屋4日です。
| 最低気温 | 起年月日 | 最低(高) | 起年月日 | 熱帯夜 | |
| 八幡平 | -17.0℃ | 1998/2/07 | 23.3℃ | 2023/8/09 | 0日 |
| 湯瀬 | -18.7℃ | 1985/1/07 | 25.0℃ | 1983/8/16 | 1日 |
| 荒屋 | -20.8℃ | 1981/2/27 | 25.5℃ | 2023/8/24 | 4日 |
台風の影響はほぼ受けない地域です。
| 最大瞬間 | 起年月日 | 平年降水量 | 平年日照時間 | |
| 八幡平 | 19.2m/s | 2016/4/17 | 2155.4ミリ | 1338.4時間 |
| 湯瀬 | 32.4m/s | 2016/4/17 | 1509.0ミリ | 1305.9時間 |
| 荒屋 | 26.0m/s | 2021/2/16 | 1235.4ミリ | 1486.3時間 |
降水量の差はかなり際立っています。





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