【ブログ】5代目んだ

11月後半の香港デモ

在香港日本国総領事館の注意喚起に戻ります。11月19日付では香港理工大、尖沙咀、中環をMAPに反映しました。

1 16,17日に始まった紅磡の香港理工大学キャンパス一帯に於ける抗議者と警察の激しい対峙・衝突は,18日午後も収束せず,抗議者数百名がキャンパス内に立て籠もる一方,警察は包囲を続けています。両者は火炎瓶や放火,催涙弾等で応酬を続けており,また現場では多くの逮捕者や負傷者が発生している模様です。
2 併せ,17日晩や18日,尖沙咀や中環等では抗議者と警察の対峙が発生し,尖沙咀では催涙弾が発射されました。

1119 香港における抗議活動に関する注意喚起(その56)(令和元年11月18日分)

11月20日付では理工大のみです。「九龍地区」はさすがに漠然としすぎています。

香港理工大学には依然として抗議者が残留を続けており,昨日18日(月)夜には大学の周辺でこれらの抗議者を救出しようとする市民による抗議活動が発生しました。今後も抗議者と警察の間で衝突が発生する可能性もありますので,理工大学周辺地域には可能な限り近づかないようにしてください。
 本日19日(火)には,理工大学以外の九龍地区でも抗議活動が発生している模様です。九龍地区に滞在中の方は十分注意してください。

1120 香港における抗議活動に関する注意喚起(その57)(令和元年11月19日分)

11月22日付は例の専用ページを見てねパターンです。その中に「ラ・サール小学校」があるのが気になります。埋め込んだのは2011年9月撮影のストビューです。漢字では「喇沙」と書くようです。

近くにはカレッジもあります。ラ・サール会の本部はフランスではなくローマに置かれ、80か国1000校以上の学校を運営しているとのことです。小学校をデモの終着点にしているのは「子供に対する化学兵器の使用停止を求める行進」だからです。

11月25日付では協和街休憩公園、通利琴行、茘枝角公園、通利琴行、愛丁堡広場、在香港英国総領事館、遮打花園をマッピングしました。

11月25日11時現在で、報道等で判明している香港における主な抗議活動等は,以下のとおりです。
○11月25日(月)20:30~ 観塘(協和街休憩公園) 上映会
○11月26日(火)19:30~ 尖沙咀(通利琴行) 演奏会
○11月26日(火)20:00~ 茘枝角(茘枝角公園露天劇場) 音楽会
○11月28日(木)19:00~ 中環(愛丁堡広場) 香港人権民主法案感謝集会
○11月29日(金)19:30~ 金鐘(在香港英国総領事館) 元英国総領事館員応援集会
○11月30日(土)14:00~ 中環(遮打花園) 中学生・中年集会

1125 香港における今後の主な抗議活動や関連情報

11月29日付からは、在香港英国総領事館、遮打花園、九龍湾駅をマッピングしました。

11月29日(金)19:30~ 金鐘(在香港英国総領事館) 元英国総領事館員応援集会
11月30日(土)14:00~ 中環(遮打花園) 中学生・中年集会
11月30日(土)20:30~ 九龍湾  理工大学学生支援人間の鎖デモ

1129 香港における今後の主な抗議活動や関連情報

香港区議会議員選挙の特別枠

私は選挙前に世論調査の電話を受けたことが過去3回あります。知事選で1回だけ付き合いましたが、誰に投票するか問われて当選ラインには届きそうにない候補者を答えました。意中の候補でもなく、実際の投票行動とも異なります。

香港在住で政府系メディアから電話や訪問対面の事前調査をされたら、民主派に投票するとは絶対に答えない自信があります。自殺行為になりかねません。警察が前に出すぎるとそういうことになってしまいます。

先日の香港区議会議員選挙におけるいわゆる民主派の当選者数について、382~390議席の範囲でさまざまな数字が出回っています。中間派をどうカウントするかの問題なのかもしれません。得票率は民主派56.7%に対して建制派(親中派)41.7%だったそうです。

Wikipedia中国語版で各選挙区の議員の色分けがなされていました。18選挙区の数字を足し算したところ、民主派388議席、建制派86議席、中間派5議席となります。黄大仙区では全25選挙区で民主派が議席を独占、大埔区でも19議席独占です。

▼選挙区、定数(直接選挙による議員数、郷事委員会主席枠)、民主派・建制派・中間派別議席数

【香港島】
中西区 15(15、0) 民主派14、建制派1
湾仔区 13(13、0) 民主派9、建制派4
東区 35(35、0) 民主派32、建制派3
南区 17(17、0) 民主派15、建制派2
【九龍】
油尖旺区 20(20、0) 民主派17、建制派3
深水埗区 25(25、0) 民主派23、建制派2
九龍城区 25(25、0)  民主派15、建制派10
黄大仙区 25(25、0)  民主派25、建制派0
観塘区 40(40,0) 民主派28、建制派12
【新界】
離島区 18(10、8 ) 民主派7、建制派11
葵青区 32(31、1)  民主派27、建制派5
荃湾区 21(19、2) 民主派16、建制派4、中間派1
屯門区 32(31、1)  民主派28、建制派4
元朗区 45(39、6) 民主派32、建制派12、中間派1
北区 22(18、4) 民主派15、建制派7
大埔区 21(19、2) 民主派19、建制派2
沙田区 42(41、1) 民主派40、建制派2
西貢区 31(29、2 ) 民主派26、建制派2、中間派3

99年間の期限で1898年にイギリスに租借された新界地区には郷事委員会なるものがあるようです。1898年の中国は清朝時代です。いきなり国家間の都合でイギリス領にされては、昔から現地に住んでいる人にとっては迷惑な話です。

原居民に対して従来の権利を認めることで抵抗の少ない統治が可能になります。このため、清が滅び中華民国から中華人民共和国になっても新界では清朝時代の決まりごとが慣習法として生きていたということです。

郷事委員会はその名残ですが、各郷事委員会の主席は自動的に区議会議員となります。主席を選ぶ選挙は区議選とは別に行われるものと思われます。この郷事委員会枠の27名はすべて建制派でカウントされています。

今回の選挙は小選挙区で452議席を争い、民主派が388議席、建制派は65議席、中間派5議席でした。民主派の議席占有率は85.9%です。27議席の郷事委員会枠を足し算すると総議席数は479議席で、民主派の占有率は81.0%です。

さて、Newsweekの記事によれば(頁末外部リンクの3段落目)、世論調査は行われていたようです。ただ、その結果を探し出すことができません。また、中国メディアでは新華社はこの結末を掴んでいたようです。

目下のところ、私の関心事は中国当局がなぜ選挙を中止にしなかったのかということですが、駐香港連絡弁公室や香港政府が北京政府に適切な情報を上げていないのだろうという説には同意できます。

【外部リンク】
Newsweek>香港区議選:中国共産党は親中派の勝利を確信していた(今はパニック)
ハフポスト>民主派圧勝の香港区議会選挙、勝者と敗者の声明に明暗くっきり。中国共産党系メディアは「不公平な状況」と牽制

銅鑼湾書店事件の拉致犯の告白

2015年10月から12月にかけて香港・銅鑼湾書店の関係者5人が次々と「失踪」する事件がありました。雨傘運動は2014年で、行政長官選挙が2016年3月に予定されていました。事件の詳細は末尾外部リンク群に譲ります。

5人は中国当局に拘束されたわけですが、私が不思議に思っていたのは中国当局の意図です。禁書を中国人に販売(郵送)した人物を中国国内で拘束するのはセーフです。1人目のオーナーはタイで、5人目の株主は香港で拉致されています。

これは明らかにアウトです。5人目に関しては香港からの出境記録が残っていないそうです。釈放後、本人は自ら出頭したと語るだけで中国に入ったルートを明らかにしていません。

1人や2人ならいざ知らず5人も拉致すると、さすがに国際ニュースになるでしょう。中国当局としては、ある程度のニュースにしたいという思惑もあるのだろうと私は考えていました、

単に銅鑼湾書店を閉店に追い込むだけなら(あるいは禁書を販売しないようにするだけなら)、5人も拉致する必要はありません。ましてわざわざ香港に帰す理由もありません。人道的な見地から帰国を認めたはずはないのです。

帰す以上は何らかのメッセージとともに香港に帰ってもらう必要があります。4人目に釈放された店長は釈放2日後に告発会見を開きます。これが中国当局にとってハプニングだったのか、それとも想定内だったのかの評価は私にはできかねます。

ただ、この告発会見で拘束の詳細が語られたことは、結果的に2つの効果をもたらしています。中国は国際的な批判を浴びることになりますが、一方で香港市民や台湾に対しては確実にプレッシャーを与えることができたのです。

とうとう拉致した側からの証言も飛び出してきたわけですが、やはりその目的は「香港にいるすべてのトラブルメーカーに恐怖心を与える」ことだったようです。今年4月に台湾に亡命した元店長の足取りは次のとおりです。

2015/10/24 深圳市羅湖の入境審査所で「中央専案組」に拘束
2015/10/25 浙江省寧波に連行
2016/2   軟禁先で香港メディアの取材を受ける
2016/3   広東省韶関市に移送
2016/6/14 釈放
2016/6/16 記者会見
2019/4/25 台湾に移住

林栄基元店長の足取り
元店長の足取り(Google Earthプロ)

なお、Wikipedia「銅鑼湾書店」のページでは、2015年10月15日に最初の2人が行方不明になったかのように記載されていますが、日経ビジネス16/1/13などはこの2人が10月26日に失踪したとしています。

【外部リンク】
香港独言独語>銅鑼湾書店(2)(個人ブログ、2005/2/9)
香港BS>反中国書店の香港人経営者が行方不明(2015/11/16)
Newsweek>香港「反中」書店関係者、謎の連続失踪──国際問題化する中国の言論弾圧(2016/1/6)
BBC>香港の書店で相次ぐ失踪 中国政府の汚職や色恋を出版(動画、2016/1/11)
BBC>失踪の香港書店関係者、中国テレビで過去の犯罪「自白」(2016/1/18)
AFP>香港の出版社員失踪、中国公安が3人の拘束を認める(2016/2/5)
香港BS>誘拐された反中書店の1人がTV出演!そして驚きの発言(2016/3/1)
CNN>失踪の書店主、香港に戻る 拉致説を否定(2016/3/25)
BBC>失踪の香港書店店長「歯ブラシ自殺監視下」にあったと(2016/6/17)
香港BS>中国で失踪した銅鑼湾書店のラムさんが中国当局からの監禁を暴露(2016/6/17)
日経ビジネス>銅鑼湾書店事件、「ノーと言える香港人」の告発(2016/6/22)
NHK放送文化研究所>香港,行方不明だった書店幹部が「テレビでの罪の“自白”は強制されたもの」と表明(2016年8月号)
東洋経済>書店店長の「平凡な香港人」が語る自由の重み(2017/3/23)
社会評論社>【寄稿】香港・銅鑼湾書店(跡?)に行ってきました。(2017/10/26)
香港BS>銅鑼湾書店の桂民海、再び中国で連れ去られる(2018/1/23)
西日本新聞>中国、ゆがんだ捜査 長期拘束の香港元店長語る(2019/5/6)
FNN>中国で逮捕状なしの拘束・尋問  香港を脱出した男が語る恐怖の真相(2019/9/19)
大紀元時報日本>豪に中共スパイが亡命 諜報工作を暴露 専門家「70年来の最大の情報漏えい」(2019/11/25)

今年2度目の最大瞬間風速1位・南小松

11月25日の最大瞬間風速1位は滋賀県大津市の南小松でした。3月4日も1位でしたので、今年2回目の1位となります。滋賀県には風向風速を観測するアメダス地点が9か所ありますが、今年最大瞬間風速1位になったのは南小松だけです。

滋賀県
南小松(Google Earthプロ)

内陸部の観測ポイントが全国1位になるのは珍しいわけですが、年2度の1位となると、さらにレアさ加減が増します。もっとも南小松の観測ポイントは琵琶湖の湖岸から300mの位置にあります。小学校のプール脇です。

滋賀県内アメダス観測地点のこれまでの最大瞬間風速をまとめてみました。最深積雪1182cmの日本記録を持つ岐阜県境の伊吹山測候所は1989年に廃止されています。伊吹山の標高は1377mです。

▼最大瞬間風速、観測所名、風向、(観測日)、統計期間を記載しました。

61.2m/s 伊吹山 南東(1987/10/17)1975-1989
46.2m/s 彦根 南東(2018/9/4)1920-
44.2m/s 南小松 北北東(2017/10/23)2009-
35.9m/s 今津 南(2018/9/4)2009-
33.6m/s 長浜 南東(2018/9/4)2009-
33.2m/s 土山 東南東(2018/9/4)2009-
33.0m/s 信楽 南(2018/9/4)2008-
32.2m/s 米原 東(2018/9/4)2008-
32.2m/s 東近江 南東(2018/8/23)2008-
31.3m/s 大津 南南東(2018/9/4)2008-

南小松では2017年台風21号で歴代1位の記録が出ていますが、彦根など7地点では関空連絡橋衝突事故が起きた2018年台風21号が歴代1位です。滋賀県内の現存する観測ポイントとしては、強い風が吹きやすい地点ではありそうです。

大津市南小松と言われてもピンと来ませんが、南小松の露場は近江舞子駅の近くです。この付近の湖西線は高架になっていますので、近江舞子駅の下りホームからは風向風速計が見えるはずです。

埋め込んだストビューは2013年12月撮影のものです。最新のストビューでは沖島が見えます。

ながらスマホの悲劇

在香港日本国総領事館による一連の注意喚起では、上水(じょうすい)の衝突で死者が出たことは触れられていません。11月13日正午ごろ、上水駅前でデモ隊と反デモ隊がレンガを投げ合うという衝突が起き、70歳男性が死亡しています。

上水付近
上水付近(Google Earthプロ)

上水は深圳との「国境」まで約3.5キロの至近距離です。中国「国境」近くのストリートビューはおおむね1キロほどのところで行き止まりになります。そこから先は許可がなければ立ち入れない「香港辺境禁区」です。

埋め込んだのは2009年5月のストビューです。上水駅の隣が「国境」の羅湖駅です。羅湖駅でも駅舎の外に出ることは地域住民以外は許されていません。羅湖駅から深圳駅に続く専用通路で出入境手続ができるようになっています。

上水は実質的に「国境」の町であり、観光客が訪問できる香港最北の町と言ってもいいのかもしれません。ずいぶん怪しげな施設であるらしい新屋嶺拘置所も香港辺境禁区内にあります。

さて、動画を見ると70歳男性は双方の最前線に立ってスマホ撮影中だったようです。レンガが頭を直撃した数秒前、前からも後ろからもレンガが飛びかっていますが避ける様子はありません。

危険な状況で自ら視界を塞いでいたわけです。報道を総合すると、デモ隊と道に置かれたレンガを片付けようとする反デモ派との間で衝突が起きたようです。50人以上の負傷者が搬送され、翌14日の朝に彼は亡くなっています。


区議会議員選挙を受けて

こちらの動画は37秒ほどでリピートされますが、この動画だけでは何もわかりません。 そもそも投票日当日に撮影されものなのか、バスが停まっているのが投票所の前なのか、 渡しているポチ袋には何が入っているのか、ポチ袋を渡しているのが建制派(親中派)なのか、 決定的な動画であるとは言えません。

ただ、こういうことはあっても不思議ではないと私は理解しています。 私は選挙自体が延期という名の中止になるのだろうと考えていました。 監視団が張り付いていて操作ができないなら、この結果になることは十分に予見できたはずです。

監視に慣れていても選挙には慣れていなかったのかもしれませんが、小選挙区制では452議席中388議席も起こり得る話です。香港政府あるいは中国政府にどんな目算があって選挙を認めてしまったのか、今のところ首を傾げるばかりです。