お隣同士・お向かい同士の理髪店

都市部で美容院が隣り合うことはさほど珍しくないでしょうが、地方で理容店が並ぶのはレアだろうと思われます。隣同士、向かい同士のパターンがありました。この場合、両者の関係はギスギスしたものにならないのだろうかと気になります。

住宅地の生活道路に3本のスタンド型サインポールが立っているところがあります。マーカーの1から3まで約40mの距離です(いずれも青・白・赤のフレンチ仕様です)。場所は山形駅から車で20分弱の山形市北部になります。

山形市内(Google Earthプロ)

1は角敷地の理容店のサインポールです。2はその駐車場に設置されたサインポールです。東側の隣家も理容店で、入口は3のサインポール側です。玄関先にはブラケット型のサインポールも取り付けられています。

2012年10月のストリートビューを見る限り、両者ともに現役の佇まいです。これに対して、向かい合う2つの理髪店がもう閉業しているのではないかと思われるのが尾花沢市です。埋め込んだのは2014年7月撮影のストビューです。

右側には「理容サトウ」と書かれたテントこそありますが、壁のコンセントの下には穴と思われる黒い丸も見えます。看板かサインポールを取り外した痕跡かもしれません。

ちょっと見では営業している風情はありませんが、ガラスドアにはチョキちゃんのステッカーが貼ってあります。ドアの内側には「お顔そり」の掛け軸もありますので、閉業しているわけではなさそうです。

一方、道路左奥のガスボンベの上にはSマークの看板が掲げられています。プロパンガスは青いシャッターの家のものですが、看板は手前の建物のものです。「理容サトウ」さんの真正面になります。

カーテンで店の中は見えませんが、ガラスの引き戸にはやはりチョキちゃんのステッカーがあります。こちらも営業しているのかどうか微妙なところです。フェードアウト待ちの状態ではないかと思われます。

パン屋さん「フランス」の隣で開業

山形県鶴岡市は面積の広い市町村ランキングで10位です。国土地理院が発表している2016年10月現在の東京23区の面積は627.57㎡ですので、平成の大合併以後の鶴岡市の面積は23区の2倍以上ということになります。

  • 2,177.61㎡ 高山市(岐阜県)
  • 1,558.06㎡ 浜松市(静岡県)
  • 1,449.83㎡ 日光市(栃木県)
  • 1,427.41㎡ 北見市(北海道)
  • 1,411.83㎡ 静岡市(静岡県)
  • 1,408.04㎡ 足寄町(北海道)
  • 1,362.90㎡ 釧路市(北海道)
  • 1,332.45㎡ 遠軽町(北海道)
  • 1,319.63㎡ 別海町(北海道)
  • 1,311.53㎡ 鶴岡市(山形県)

JR鶴岡駅から南南西に約2.6km、鶴岡城址公園から南に約1kmの旧市域にその店舗はあります。

鶴岡市市街地(Google Earthプロ)

下に埋め込んだストリートビューは2012年10月撮影のものです。フランス国旗をあしらった看板を掲げた角のパン屋さんは遅くとも2009年には開業しているようです。

長らく空室だった?左隣に理容店がオープンしたのは2016年6月ということです。青・白・赤のクラシック型のサインポールを左の畑の側に設置した「BARBER HajimE」という屋号の店舗です。

確信犯的に入居したのでしょうが、立地やサイズ感からしても理髪店は妥当なところです。あいにく最新のストビューは2015年9月撮影のものですので、道路脇にスタンド型のサインポールがあるかどうかは確認できません。

なお、ストビュー未掲載のため、HajimEさんは「山形県の理容店サインポールMAP」には反省させていません。そういうルールでMAP化しています。

アメ横でもアメヤ横丁でもなくアメ横丁

香港デモのニュース写真に日本語で「アメ横丁」の看板がありました。看板の色合いはダイコクドラッグを思い出します。どうやら香港で少なくとも数店舗を展開している食品販売のチェーン店のようです。

上野アメ横もお菓子販売の香港「アメ横丁」も、同じ飴由来なのだとすれば、まんざら否定されるいわれはなさそうです。むしろ原点回帰とか逆輸入とさえ言えるのかもしれません。

香港(Google Earthプロ)

ニュース画像の店舗を探してみたら、九龍のネイザン・ロード沿いで地下鉄太子駅前でした。最新2017年1月のストビューには「アメ横丁」の店舗がありますが、2011年2月のストビューでは別の店舗でした。

ストビュー左端の店舗は「優の良品」です。ここは「雪の恋人」という名前のクッキーを販売しています。雪は降らないはずの香港ですが「日式銘菓」だそうですから、やはり何かにインスパイアされたのでしょう。

香港と那覇の月別平均最高気温と最低気温を比較してみました。緯度的にはまるごと台湾の差がありますが、気温的には大差はないようです。5月あたりは香港のほうが暑く、冬場はむしろ那覇のほうが暖かくなっています。

さて、ストビューの「アメ横丁」の看板の右側にはサインポールが見えます。もちろん「青・白・赤」のスタンダードタイプです。

「理髪店のサインポールは世界共通?」

ついに発見、山形のイタリアン

「山形県の理容店サインポールMAP」に山形県内の理容店を落とし込み始めて351軒目にして、とうとうイタリアンなサインポールを発見しました。最上地方の真室川町で、屋号は「とこやさん」です。

埋め込んだのは2014年6月撮影のストビューです。これで全47都道府県でイタリアンなサインポールを見つけることに成功しました。モータープールとは異なり、地域的な偏在は少ないと踏んでいましたが、ここまでの苦戦は想像以上でした。

「カット&シャンプー1,500円」ということですので「とこやさん」はもちろん理髪店ですが、ストビューでは飲食店っぽい「悠」の看板も掲げられています。ボカシがかかっている赤い文字は「カラオケハウス」です。

同名の「カラオケハウス悠」は愛媛県新居浜市にも存在するようで、こちらはいわゆるカラオケスナックです。真室川町の「カラオケハウス悠」がカラオケ喫茶なのかスナックなのか、営業時間帯はわかりません。

そもそも店のオーナーが同一かどうかも判然としません。別個に賃貸されていることも考えられます。ガソリンスタンド側の看板の形状が異なりますので、同時期のオープンではないはずです。併業というわけではないかもしれません。

さて、真室川町に覚えがありましたので、サイト内検索をかけてみましたが、何もヒットしません。そんなはずはありません。私が真室川町の存在を知ったのは、紛れもなくこの1年以内のはずなのです。

犯人は「八森MAP」でした。なるほど、MAPの文字列はサイト内検索の範囲の対象外です。

最上地方(Google Earth プロ)

真室川町と金山町の境界にある標高380mの山が八森です。酒田市との境界近くには標高799mの八森があります。イタリアンなサインポールは真室川町南部の鮭川村との境界付近で見つかったものでした。

自転車店と理髪店の兼業以上

2016年から理容所と美容所の重複開設が認められるようになっています。理容師と美容師の双方の免許所持者なら1人でも1つの施設を「理容所兼美容所」として開設することができます(頁末外部リンク参照)。

理容免許所持者と美容免許所持者が結婚して、理美容店を開業するというケースは珍しくありません。この場合、入口や施設を同一にできないことに変わりはありませんが、屋号としての「理美容店」を名乗ることはもともと制限されていません。

尾花沢市と山辺町で自転車店と理容店との兼業が2例見つかりました。人口が多いわけではない地域では、単独ではなかなか生計を維持できないものかもしれません。多角化の先駆けのようなものとも言えなくはありません。

夫婦なのか親子なのか、同一の建物内に自転車店と理容店が同居しているわけですが、どちらが先なのだろうという疑問が生じてきます。夫婦だとすれば、資格が必要な理容店をあとから副業的に始めるというのは少し考えにくい話です。

親子なら事情が異なります。もともと親が自転車店を営んでいるところに、子供が理容師免許を取得して、自宅兼店舗の一角で理容店を開業することは大いにあり得る話です。これらを凌駕?するものも見つかりました。

2012年10月のストビューです。玄関にはフレンチのサインポールが立っていますが、ガラスドアに記された法人名は設備屋さんで看板は設備・建材のパナソニックです。ついでに、右の駐車場には「遠藤モータース」の文字もあります。

専業主婦を潔しとしない奥さんだったのかもしれません。建物の規模からして2世帯と思われますので、子育ては任せられる環境にあるはずです。まあ、他人の家庭の事情に踏み込むのは野暮でしかありません。

【外部リンク】
 東京都福祉保健局>理容所と美容所の同一場所での開設