101人の自民党裏金議員、10/27総選挙の星取表

2月13日に自民党が公表した議員アンケートで派閥パーティーのノルマ超過分が収支報告書に不記載だったと申告したのは85名です（議席を持たない支部長3人を含みます）。

清和政策研究会及び志帥会の収支報告書で追加記載された支出先には、この85名のほかに故・細田博之氏や知事転出組など13名の元議員と、立件された3人の政治団体が含まれています。この16名はアンケート対象外です。

つまり、判明している裏金議員は85+16で総数101名となります。101名を3区分してみました。
（1）10/27の第50回総選挙に立候補する議員、または引退する（した）議員
（2）参議院議員（出馬予定者を含む）
（3）2023年末時点で引退もしくは知事転出組

2024/10/27衆院選

第1列：「✕」不出馬、「無」無所属出馬、世 後継が世襲、非 非公認、単 公認で比例重複なし、公 公明推薦
第2列：10/27総選挙で立候補予定の選挙区
第3列：5年間の不記載額
第6列：自民党総裁選で推薦人となった総裁候補（または支持したとされた候補）

引退する二階俊博氏の後継は世襲候補です。政治団体ごと世襲すれば、今では表金になった裏金は非課税の生前贈与として三男に受け継がれます。したがって、二階伸康氏は裏金相続候補です。

高木毅氏は10月3日で半年間の党員資格停止が解けています。下村博文氏と西村康稔氏は1年間の資格停止ですので無所属出馬となり、比例復活の恩恵はありません。宮沢博行氏は別件で議員辞職したため、自民党候補が別にいます。TV出演で知名度上げてからの再出馬です。

参議院からの転出は、離党した世耕弘成氏と刑事告発された3月末まで収支報告書を訂正しなかった丸川珠代氏の2人です。丸川氏は重複立候補できますが、無所属出馬の世耕氏は二階氏3男との直接対決です。

現実的にはどこかに線を引く必要があります。非公認10人とか比例重複を認めないのが20人とか、せめてその規模でないと世間的な納得感は得られないものと思われます。公認or非公認が一事不再理の原則を損ねると言うなら、比例重複剥奪で処理できないわけではありません。

本来は個人所得として納税すれば終わりだと思われますが、検察や国税に歓迎されない処理方法のようです。不記載全額を派閥に返金、派閥から国庫返納（できるよう法改正）すればいいだけのことです。実際に派閥への返金はそれなりに進んでいるようです。

【2024/10/06追記】石破首相が非公認基準を示しました。（1）党員資格停止処分なら期間を問わず非公認ということですので高木氏が該当します。（2）役職停止処分継続中で政倫審に出席していない議員としては萩生田氏、平沢氏、三ツ林氏の3氏が該当します。（3）「説明責任を十分に果たさず、地元での理解が十分に進んでいないと判断される」はまだよくわかりません。また、（4）重複立候補を認めないのがどの範囲なのか石破氏の言葉どおりなら小選挙区の全裏金議員が対象になるようです。比例単独の3人のうち杉田氏は（3）でアウトとし、戒告の2人は事実上お咎めなしになるものと思われます。
　このとおりで最終ジャッジされるのなら、かなり露骨な安倍派つぶしです。なお、平沢氏は総裁選で石破氏の推薦人でしたが、もともと重複立候補できる年齢ではなくこれまでも公明党の推薦も受けていませんでした。　

10/07「前回2021年総選挙で安倍派裏金議員の比例復活は14人」

【2024/10/08追記】「上から読んでも下から読んでも おちみちお」越智隆雄氏の次男・越智隆雄氏が7日に不出馬表明しました。小選挙区ではこれまで3勝4敗（2復活）で今回も厳しい選挙になることが予想されていました。同日、自民党山口県連は杉田水脈氏の公認申請を出しています。

【2024/10/09追記】自民党の1次公認が発表され、新たに菅家一郎氏、中根一幸氏、小田原潔氏、細田健一氏、越智隆雄氏、今村洋史氏の非公認が決まりました。焦点の杉田氏は「調整中」です。また、公明党は無所属出馬となる西村康稔氏と三ツ林氏のほか、小選挙区単独出馬の7人にも推薦を出しています（自民公認の二階伸康氏はもちろん推薦）。

10/10「追加で非公認とされた6人の選挙情勢」

【2024/10/11追記】杉田水脈氏は10日夜、来夏の参院選に出馬する意向を党幹部に伝えたということです。上杉氏についても名簿上位に搭載しない方向性が示されています。尾身2世は中曽根3世に小選挙区を譲っている経緯があり、調整が難航しているようです。

参議院議員（出馬予定者含む）

大野泰正氏は離党しただけでいまだに在職中です。ろくな説明もない74歳・山谷えり子氏の任期は2028年まであります。衆議院をどう決着させるかによりますが、返金だけで済むのかという話にはなりそうです。

知事や引退組

現職知事が2人含まれています。国会議員でなくなっただけで公職の立場にあることに変わりはありません。自民党国会議員がこぞって返金するなら、同調してもらうしかありません。先にやればいいのに…。

自民党アンケートによる裏金議員リスト

2月13日に公表された自民党アンケートで収支報告書への記載漏れを回答した議員等は85人でした。この事件は、池田佳隆氏が起訴された1月26日までが起承転結の「起」です。 「承」タイムのメインイベントは、衆参両院に調査特別委員会を設置しての参考...

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2024.02.15

自民党の政策活動費（月別、議員別、役職別）

自民党本部の収支報告書（2020～2022年の3年間）から政策活動費をピックアップして、月別・議員別・役職別に集約しました。 衆院選に5～6億、参院選に3～4億 月別の政策活動費です。 2020年2021年2022年1月8500145009...

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2024.06.09

自民党の統一教会アンケート「点検」漏れ議員リスト

【2024/02/19追記】このページに収めていた「日本・世界平和議員連合懇談会総会」の項目は加筆のうえ新規ブログページに移動しました→「日本・世界平和議員連合懇談会」のメンバー 9/8の1次公認121人 自民党は2022年8月26日付で「...

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2022.09.11