交差点のがっかり標識

Yahoo!地図で「柏原交差点」を検索すると7件ヒットします。Yahoo!ランドマーク検索によって得られたそれぞれの「柏原」の読みを括弧内に付しました。

  • 福岡県福岡市南区(カシハラ交差点)
  • 静岡県浜松市西区(カシワバラ交差点)
  • 滋賀県米原市(カシワバラ交差点)
  • 滋賀県長浜市(カシハラ交差点)
  • 長野県茅野市(カシワハラ交差点)
  • 埼玉県狭山市(カシワバラ交差点)
  • 長野県上水内郡信濃町(カシワバラ交差点)

福岡市南区柏原の柏原交差点には「かしはら交差点歯科」という歯医者さんがあります。信号機横の標識も「Kashihara」です。 郵便番号検索でも「かしはら」ですので、問題はなさそうです。

浜松市西区篠原町の柏原は郵便番号検索ではヒットしませんが、交差点標識は「Kashiwabara」です。近くには柏原バス停がありますが、運行会社の遠鉄バスWebサイトでも「かしわばら」です。

米原市柏原は郵便番号検索で「かしわばら」ですし、駅名も「かしわばら」で、交差点標識も「Kashiwabara」です。米原観光協会Webサイトでは柏原宿歴史館に「かしわばらじゅく」のルビを振っています。

米原市柏原から北西21kmの長浜市高月町柏原は郵便番号検索で「かしはら」です。交差点標識も「Kashihara」であり、長浜市Webサイトの「長浜市の町名表示・読み方」のPDFファイルでも「かしはら」です。

次の茅野市北山柏原が問題です。郵便番号検索ではヒットしません。交差点標識は「Kashiwahara」で清音ですが、Yahoo!地図を含めて各ネット地図の住所検索では「かしわばら」と濁音です。

ところで、法人登記には法人名のフリガナが必要です。去年から申請書の法人名称にフリガナを求められるようになりました。そして、溜池や山林や墓地などを管理するための財産区と呼ばれる法人があります。

法人検索サイトでは茅野市北山柏原財産区のフリガナが「かしわばら」です(将来的に訂正される可能性もあります)。なお、ユキサキNAVIのバス停検索では「かしわら」でしたが、これは華麗にスルーしておきます。

さて、狭山市と信濃町の柏原交差点はローマ字表記のない「がっかり標識」でした。たしかに、このタイプもあります。2012年8月のストビューです。

指差すゴリラの道案内

イタリアンなサインポールを探しているうちに、ゴリラのオブジェを見つけてしまいました。看板の上に乗ったゴリラが左手(左前足)で左折を促している道案内のオブジェです。誰が主導して設置したのか気になります。

(A)国道442号線角地の土地所有者
(B)看板記載の歯科医院
(C)オブジェの製作業者

一般的にはBだと思われます。需要がないことには成立しない話です。案内看板がほしかったBがAに持ちかけたと考えるのが自然です。A発信の可能性は否定できませんが、C発信なら両当事者を口説かねばならず、ちょっと無理筋です。

埋め込んだのは2017年5月撮影のストビューです。「宗方歯科」の看板の上にゴリラが乗っかっています。設置箇所は国道沿いの鋭角の角敷地(赤矢印)です。大分市街地から大型ショッピングセンターに向かう途中の下り車線です。

上宗方付近 © OpenStreetMap contributors

緑の矢印が歯医者さんになります。鋭角の角敷地は店舗の駐車場として利用されていないことから、歯科医院が案内看板設置のために買い取ったものかもしれません。もしそうだとすると、次の現実をどう受け止めていいのか怪しくなります。

最新2018年6月撮影のストビューです。歯医者さんの看板は保育園に変わっています。「稙田ほまれ保育園」は2018年4月の開園です。「田」ではなく、のぎへんの「田(わさだ)」です。由緒ある地名です。

この新設保育園はまだネット地図に正確に反映されていないようですが、おおむね青矢印の位置と思われます。設置されたばかりの保育園としては、ゴリラの案内看板は魅力的に違いありません。

歯医者さんとしては、このゴリラはもう十分に目的を果たしてくれたはずです。土地ごと有償譲渡を受け入れる余地はあります。以上、私の推理が正しいかどうかは土地登記簿でわかります。調べませんけど…。

お隣はフレンチレストラン

私の記憶の中には、レストランのフランス国旗看板と理容店のサインポールが隣り合っている光景がありました。何年前に見たのか覚えていませんが、おそらくは車で通り過ぎただけのはずです。

ようやくその場所を見つけることができました。鳴門市のJR鳴門線金比羅前駅の裏でした。この光景で間違いありません。2015年2月撮影のストビューです。

手前の鳴門市街地側の店舗は「アジュール」という名前のフレンチレストランです。奥にあるのは「ヘアーワークス リボルバー」という理髪店です。前者の看板と後者のサインポールはその敷地境に設置されています。

2012年7月のストビューではレストランはありますが、理容店はなく「IRUKA」という子供服店です。ヘアーワークスさんはIRUKAさんの跡に入居してきたわけですが、アジュールさんもウェルカムだったに違いありません。

「イタリアンなサインポールの理容店MAP」は、43都道府県61軒を反映したところです。まだ探し当てていないのが、山形、徳島、愛媛、高知の4県です(愛媛については、緑か青かの判断を保留している理髪店が1軒あります)。

岡山のように10軒以内で見つけたところもありますが、宮城では200軒近く空振りでした。上記4県のうち少なくとも2県では全店をMAP化して、基本形である「青・白・赤」以外の比率を出してみたいと考えています。

「あいのない」町

ネット上には古くから「巣間内(すまない)」という駅標画像が出回っています。実在する名鉄小牧線「間内(まない)」駅のコラ画像です。ただし、間内という地名はありません。

間内駅の駅舎自体や浅井長政像のある東口は春日井市牛山町です。紫の破線は市境です。バス停のある西口に出るとそこは小牧市北外山なのです。ロータリーの先の外山幼稚園は小牧市南外山になります。

間内駅付近  © OpenStreetMap contributors

間内駅の名古屋寄りのお隣は牛山駅です。牛山駅に近いところに「南外山間島」の地名がありますので、何らかの関連がありそうな匂いがしますが、確かなことはわかりません。

さて、昨日公開した「*別」と「*内」の市町村MAP掲載の87自治体のうち、もっともインパクトがあるのは、今は北見市になっている旧・常呂郡相内村だと思われます。間違っても新婚旅行先にはならないはずです。

北見市への編入は1956年ですが、字としての「相内町」、「東相内町」、「西相内」が残り、相内保育園、相内小学校、相内中学校、相ノ内郵便局も現存します。相内駅もあります。2012年6月のストビューです。

漢字のままでいいのに、わざわざ「相内」をひらがな表記にした「あいのない診療所」があります。旅行中に診察を受けることになれば、さすがにためらいを感じることでしょう。「愛の無い」と「愛の内(うち)」には隔たりがあります。

診療所は相内駅徒歩7分ですが、隣接する飲食店は「あいの里茶房」です。「さと」と読むのか「り」と読むのかわかりませんが、店主は地名の「あいのない」を「愛の無い」に脳内変換したに違いありません。

北海道庁アイヌ政策推進局アイヌ政策課の「アイヌ語地名リスト」によれば、「アイヌオナイ」の音に「相内」の文字を当てたようです。現地語は尊重すべきでしょうが、「あいのない」はNGだったのではないかと思わなくもありません。

この地区のもう1つの医療機関は、相内駅の西側の「あいない歯科クリニック」です。「の」を省いたことで幾分やわらいだ印象があります。愛着と抵抗の葛藤が窺えるようなネーミングです。

日本一・二の高さより268歩

伊賀上野城で見かけた案内看板です。いわくありげな雰囲気が漂います。

伊賀上野城の高石垣を示す看板

伊賀上野城Webサイトには「大阪城と並んで日本一の高さ」と明記されています。「約30m」も誇張表現ではありませんが、実際には30mに若干欠けるようです。

藤堂高虎が本丸の西に築いた石垣。高さ約30メートルの高石垣は大阪城と並んで日本一の高さを誇っています。

伊賀上野城>高石垣と宝もの

大阪城Webサイトには次のような記述があります。

大阪市立博物館裏手付近は水面からの高さが24m、堀底の根石からだと32mにも達する。

大阪城>時の刻印>本丸の高石垣

どうやら学術的な意味での城の石垣の高さとは、堀の水面下にある「根石」から最上部の「天端石」までの垂直距離を指すようです。文字どおりの水面下であることから計測は困難で、もともとは上野城が日本一と言われていたそうです。

大阪城の堀の調査が進んだ結果、日本一のタイトルが上野城から大阪城に移動し、こういう看板が登場したという経緯のようです。水面上の高さだけならどちらも「24m」ですから、ほぼ遜色はないものと思われます。

藤堂高虎が上野城の改修工事に着手したのは1611年で、徳川2代将軍の秀忠が大阪城の修築工事を始めたのは1620年です。したがって、上野城が日本一であった時代もあったのかもしれません。

次の看板は街中で見かけました。ガソリンスタンドの敷地内に設置された街灯にくくりつけられていた銭湯の看板です。行きたい方向ではありませんでしたので、本当に268歩で辿り着くのかどうかは確かめてはいません。

「ここから徒歩268歩」の看板

この看板を見たとき、1歩を60cmか70cmで計算したのだろうと私は思いました。Google Mapで看板の位置から一乃湯さんまで道路上の直線距離を計測すると約156mです。156÷268は58.209cmです。

銭湯の玄関は道路から奥に10m入って左に5mありそうですので、玄関までで考えるなら約171mになります。171÷268は63.806cmです。オムロンさんのWebサイトでは、歩幅の目安は身長の45%とされています。

そうすると、前者の場合は身長130cm足らず、後者では142cmの人を基準にしたことになってしまいます。どうやら私の直感的な推理は間違っているようです。ただ、この「268歩」はまったく根拠のない数字ではないはずです。

もちろん、ゆっくり歩けば歩幅は縮まるわけですが、もしかすると実測の結果なのかもしれません。もし私がこの銭湯に通っていたら、この看板からきっちり268歩で歩くというゲームを楽しんだに違いありません。