海面気圧の降順TOP10は九州西部がほぼ独占している

台風などで一般的に報道される気圧は海面気圧です。なお、気圧の観測が行われているのは気象台や旧測候所等に限られています(現地気圧155、海面気圧151)。また、標準気圧は1013.25hPaです。

現地気圧の昇順TOP10

富士山吉田口の5合目の標高は約2305mです。ポテチの袋はパンパン状態ですが、破裂に至ることはまずないはずです。約1450m御殿場口新5合目ではそれほど膨らんでいるという実感はありません。現地気圧は標高に左右されます。

標高観測所20252024平年
37751富士山639.5640.4638.2
12922奥日光869.5869.9868.9
9993軽井沢900.6901.1900.1
8604河口湖915.6915.9915.2
7605諏訪926.9927.3926.4
6776雲仙岳937.9937.6937.3
6107松本943.5943.9943.2
5608高山950.1950.5949.7
5169飯田953.2953.4952.8
41810長野965.4965.8965.2
▲2025現地気圧の昇順TOP10

気象庁サイト「よくお寄せいただくご質問>湿度・気圧・日照時間について」のページにも次のような記述があります。

現地気圧(観測所で観測された気圧)は標高が高いほど小さくなるため、現地気圧の数値をそのまま使用して天気図を書くと、ほとんど等高線のようなものになってしまいます。

というわけで、現地気圧昇順は標高順のとおりでまったく面白くありません。ちなみに、↑のページには次のような記述もあります。

なお、標高の高い日光、軽井沢、富士山、河口湖、阿蘇山は現地気圧で表示しています。これら高所の観測所では海面気圧への校正を十分な精度で行うことができないことから、このような表示としています。

阿蘇山測候所は2009年10月に「阿蘇山特別地域気象観測所」に移行して、2017年12月に廃止されています(標高1412m)。

海面気圧の昇順TOP10

標高0mに補正した値が海面気圧です。

観測所2025年2024年平年値
1稚内1010.81012.31011.7
2雄武1011.11012.51011.9
2北見枝幸1011.11012.41011.9
4紋別1011.21012.51012.0
5網走1011.31012.61012.1
5根室1011.31012.61012.3
7羽幌1011.41012.61012.0
8留萌1011.51012.71012.1
9釧路1011.71012.91012.5
10帯広1011.81012.81012.5
10広尾1011.81012.91012.6
10小樽1011.81013.01012.3
10札幌1011.81013.01012.4
▲2025海面気圧の昇順TOP10

高緯度の観測所が並んでいます。地球は自転しているのですから、地球を取り巻く空気の層は赤道付近が厚くて高緯度になるほど薄くなるのではないかと私は思っていました。

海面気圧の降順TOP10

ところが、それほど話は単純ではないようです。降順のランクは低緯度順ではありません。ちなみに、私が通った高校では理系でも地学の授業はありませんでした。

観測所2025年2024年平年値
1雲仙岳1016.01015.51015.6
2日田1015.91015.71015.6
3人吉1015.81015.51015.4
3平戸1015.81015.51015.4
3飯塚1015.81015.51015.4
3長崎1015.81015.31015.3
3佐賀1015.81015.41015.4
3福江1015.81015.51015.4
3山口1015.81015.71015.5
3厳原1015.81015.81015.6
▲2025海面気圧の降順TOP10

海面気圧の降順TOP10は九州島の北西部に集中しています。

気圧TOP10(地理院タイルを加工)

理屈としては、赤道付近は日射が強くて上昇気流が起きやすいために気圧は低くなり、上昇した空気が上空で冷やされておおむね緯度30度付近で下降するため、北緯26度台の那覇より北緯32度台の雲仙岳のほうが高くなるようです。

それは納得しましたが、緯度だけが要素になるのなら、室戸岬や潮岬が割り込んでもよさそうなものです。朝鮮半島や東シナ海という地形的な影響や自転の向きの関係はあるのだろうと思われます。

現地気圧の降順TOP10

現地気圧の降順では次のとおりです。海面気圧ほど集中しませんが西日本主体であることに変わりはありません。

観測所2025年2024年平年値
1厳原1015.31015.21015.1
21015.21015.11014.9
2福山1015.21015.31014.9
41015.11015.01014.7
4佐世保1015.11014.71014.8
6舞鶴1014.91014.91014.8
6多度津1014.91015.11014.6
81014.81015.11014.8
9豊岡1014.71015.01014.6
10岡山1014.61014.81014.4
▲2025現地気圧の降順TOP10

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