2024年の日テレ党員電話調査
自民党員・党友対象の電話調査を行っているのは日テレ(JX通信社)だけです。2024年の総裁選は9月27日投票で、日テレの終盤情勢報道は9月22日でした。

で、今年の終盤情勢は次のとおりです。この票差なら決戦では小泉氏で決まりです。

今回総裁選のワイルドカード感が色濃く漂ってしまいますが、党員票だけ抽出してみました。
| 24日テレ | 24党員票 | 25日テレ | |
| 石破 | 121 | 108 | |
| 高市 | 110 | 109 | 110 |
| 小泉 | 54 | 61 | 88 |
| 林 | 72 |
2020年総裁選では岸田氏が善戦
去年の党員票は、日テレの予測より石破氏の得票は約1割少なく、小泉氏は実際には約1割多くなっています。トランプ氏と同様に、世論調査では小泉氏の数字が低く出る傾向があるのかもしれません。
今回も1割の変動があり得るとすれば、高市氏が上振れしても党員票は120票程度です。小泉氏と林氏を合わせると160票ですから1割減っても145票です。党員票が120対145なら議員票にはあまり影響はなく、当初の構図は変わらないと見られます。
とすると、小泉新総裁が実現することになりますが、この場合に問題になるのは高市氏の処遇です。「首班指名前に連立を」と簡単に言える人物に幹事長を任せて政権が回っていくのかという不安を誰もが感じるはずです。
誰が汗をかいてまとめ上げるのか、まるで自分が号令をかければ他党も従順に従うとでも思っているかような発言です。で、林氏が2位になれば、高市氏は決選投票に進めませんから、林幹事長で丸く収まります。
これを実現するには、小泉氏の議員票を林氏にレンタルするという荒技が必要です。ところが、日テレの情勢調査では、小泉氏が林氏に回せる議員票はせいぜい15票です。ちょっと難しいだろうと思われます。
2020年総裁選の議員票は菅氏288票、岸田氏79票、石破氏26票でした。岸田派と谷垣グループの一部で基礎票50票、無派閥議員を取り込んでもせいぜい議員票60票と見られていた岸田氏が意外に善戦したのは石破氏を2位にもさせたくない勢力が存在していたからです。
産経新聞「岸田氏、議員票伸ばす 「石破氏潰し」で他派閥から票」です(2020/9/14 21:02)。
細田派(清和政策研究会、98人)や麻生派(志公会、54人)、無派閥などから20票程度が流れてきた計算になる。 細田派幹部は岸田氏が議員票を伸ばした理由について「いろいろある」と語り、岸田氏に票を回したことを示唆した。同派の所属議員も「石破氏を2位にしないという執念だね」と述べた。
2020年総裁選は簡易型で菅氏が圧勝したため決選投票にはなりませんでした。今回は接戦ですし、当時の森喜朗氏のように旗を振れる人物もいません。組織立って票を回すことはたぶんないはずです。あっても議員個々人のレベルです。
裏金議員の「解凍」
高市氏が党員票1位で決選投票に敗れた場合、挙党一致の建前からやはり幹事長クラスで処遇しなければなりません。石破政権で総務会長を断っているのですから、無任所副総理ではOKしないものと思われます。
高市氏の閣僚歴は経産大臣、総務大臣、経済安保大臣などです。政調会長は2回あります。2度目の経産大臣が妥当なところでしょうが、この際いっそ財務大臣に起用して、現役大臣の加藤勝信氏を副大臣に「降格」させるという人事はどんなものかと思う次第です。
さすがにそこまでやると露骨ですが、当選6回で閣僚歴はない木原誠二氏を副大臣に起用する人事はそれほど不自然でもありません。木原氏は前回も小泉陣営でしたが、決選投票では高市氏に投票しているようです。
当面は衆院解散は打てないと開き直って、高市氏の行き詰まりを待つ人事は考えられなくもないと思われます。5人の中でもおよそふさわしくはない2人がツートップを占め、総理と幹事長を分け合うという事態は喜劇ではなく悲劇です。
喜劇なら傍観するだけのことですが、悲劇には巻き込まれたくありません。何度目かの「解党的出直し」とは裏金議員の「解凍」のことだったのかもしれません。





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