離党届提出の3人
前原誠司・日本維新の会共同代表の進退伺提出を受けた後任の共同代表は、8月7日に3人が立候補して、翌8日の両院議員総会で選出されています。
- 藤田文武 49票
- 斉木武志 7票
- 松沢成文 1票
参院選の維新は改選6議席を上回る7議席を獲得していました。前回2022年が12議席、前々回2019年が10議席ですから、減らしたという評価もできますが、前原共同代表の就任は去年12月です。掲げていた「目標」も6議席であって、必ずしも負けたとも言えません。
どう言い繕っても負けた自公共とは異なります。公明と共産の党首選は実質を伴わないものですから、参院選で負けたぐらいで直ちに党首が交代するものではありません。維新執行部の交代は、石破氏の辞任を見据えたものだったように思われます。
で、9月8日の月曜日、維新の衆議院議員3人が離党届を提出しています(まだ慰留中で正式に認められたものではありません)。
| 斉木武志 | 衆3 | 比例北信越(福井2区) |
| 守島正 | 衆2 | 大阪2区 |
| 阿部弘樹 | 衆2 | 比例九州(福岡4区) |
連立入りとなればこうしたハレーションは起こり得るものでしょうが、3氏の会見を聞いてみると、党内ではかなり与党との連携に前のめりになっているのではないかと推察されます。
異なる離党理由
斉木氏は2009年の政権交代選挙で民主党から、2017年には高木毅氏の福井2区で希望の党から、いずれも比例復活で当選しています。2021年は立憲からの出馬でしたが復活できず、県議を務めたあとの2024年総選挙では維新に移って3度目の比例復活です。
全国政党だと言っていたのに大阪の副首都だけで連立入りするのは違うんじゃないか、というのが斉木氏の主たる離党理由のようです。連立でなくとも閣外協力の話はそれなりに進んでいるものと思われます。
阿部氏は町長や県議を務めて2021年総選挙に維新から出馬、3位でしたが比例復活で国政に転じました。2024年も3位で比例復活です。阿部氏もやはり国政政党路線の転換?を懸念しているようです。
維新が関西ローカル政党化していくなら、関西以外の議員の離反は避けられないことですが、守島氏は大阪2区選出です。守島氏は市議3期を経て小選挙区で連勝しています。維新は改革政党であり保守政党ではなかったはずとの主張のようです。
ちょっと理解できない部分はありますが、大阪の選挙区が1つ空くのは公明党にとっては好都合かもしれません。創価学会の関西における最大拠点は上本町駅近くの関西池田記念会館です。

会館のある天王寺区は大阪1区ですが、守島氏の大阪2区は天王寺区に隣接する阿倍野区や生野区などです。
【2025/09/20追記】維新は3議員の離党届を受理せず9月17日付で除名しています。
衆院の大阪19選挙区
2024年総選挙では大阪の全19選挙区を維新が独占しました。辻元清美氏の選挙区だった大阪10区を除く18選挙区で自公の候補者は2位でした。
この大阪10区でさえ「(維新+自公)÷2>立憲」の不等式が成立しており、維新と自公が別々に候補者を立てても、他党には議席が流出しない計算になります。次の表の数値は得票率です。第5列の「3位」には大阪10区の2位(尾辻かな子氏)を含みます。
| 維新 | 自・公 | 他党 | 3位 | |
| 大阪1区 | 48.2 | 26.6自 | 共産 | 12.9 |
| 大阪2区 | 44.2 | 30.2自 | 共産 | 12.4 |
| 大阪3区 | 41.3 | 28.9公 | 立憲 | 12.7 |
| 大阪4区 | 43.1 | 29.5自 | 共産 | 15.4 |
| 大阪5区 | 39.9 | 30.2公 | れい | 12.3 |
| 大阪6区 | 39.3 | 34.9公 | 立憲 | 10.0 |
| 大阪7区 | 44.5 | 31.0自 | 共産 | 15.1 |
| 大阪8区 | 36.6 | 28.8自 | 国民 | 17.5 |
| 大阪9区 | 42.6 | 31.5自 | 社民 | 14.0 |
| 大阪10区 | 44.1 | 23.2自 | 立憲 | 32.7 |
| 大阪11区 | 55.6 | 28.7自 | 共産 | 15.8 |
| 大阪12区 | 52.3 | 33.7自 | 共産 | 13.9 |
| 大阪13区 | 41.9 | 36.5自 | れい | 11.8 |
| 大阪14区 | 45.2 | 33.9自 | 共産 | 12.6 |
| 大阪15区 | 41.3 | 33.2自 | 立憲 | 15.4 |
| 大阪16区 | 37.3 | 32.7公 | 立憲 | 30.0 |
| 大阪17区 | 52.3 | 29.2自 | 共産 | 18.5 |
| 大阪18区 | 51.2 | 23.8自 | 共産 | 14.2 |
| 大阪19区 | 45.2 | 41.8自 | 共産 | 13.0 |
10区や16区では候補者調整するのでしょうが、3位の候補者の得票率が20%に満たない選挙区なら調整する必要もありません。どうせどっちに転んでも維新か自公なのです。せいぜい2選挙区で公明に譲ればいいだけです。
維新は府政や市政の与党ですから、行政を回してきた実績もあります。ろくでもない首長や議員も少なくありませんでしたが、組みやすさでは他党とは雲泥の差があります。





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