萩生田光一、高木毅、西村康稔、松野博一氏の収支報告書訂正

いわゆる安倍派五人衆のうち衆議院議員4人は、次のように収支報告書を訂正しています。埼玉6区選出の中根一幸氏も「不明」のオンパレードでしたが、萩生田氏と高木氏も同様です。なお、世耕弘成氏はまだ訂正していないはずです（2/10時点）。

萩生田氏は2月2日付で「自由民主党東京都第二十四選挙区支部」の収支報告書を訂正しています。すでに話題になっていますが、収入額に不記載分を加えただけで収入総額や繰越額も「不明」です。

萩生田氏は八王子市長選挙の投開票翌日となる1月22日に記者会見を行っており、5年間の不記載総額は2728万、支出は925万と述べています（使い残しの残金あり）。萩生田氏は「キックバック」を「還付金」、「中抜き」を「留保金」と呼んでいます。

▲萩生田氏の不記載額

会見で萩生田氏は2020年から2022年について「留保金」としていましたが、1月31日付で訂正された清和政策研究会の収支報告書にはこの金額が記載されています。派閥側が認知しているなら「留保金」でなく「還付金」ということになります。

次の動画は実際に会見が始まる11:30から再生されるように埋め込みました。26:15辺りで「派閥事務局から還付金については収入支出ともに記載を禁じられていた」との発言があります。

高木氏が収支報告書を訂正したのは地元の敦賀市鋳物師町に本部を置く資金管理団体「21世紀政策研究会」です。山谷えり子氏の「21世紀の会」と同様、前世紀に立ち上げたのでしょう。

2020年分は2月6日付で次のように訂正されています。2列目が訂正前、3列目が訂正後です。

専用の銀行口座で管理していたということですが、5年間の不記載額は次のとおりです。全額を会合費やカニなどのお品代で使い切ったようです。

▲高木氏の不記載額

高木氏と萩生田氏は2022年にも不記載がありますので、いったん廃止されたはずのキックバックが復活した恩恵を受けたことになります。

西村氏は、キックバック分を個人パーティーの収益として計上していたということです。したがって、収入総額では収入項目を訂正しています。明石家庭教会徒歩1分の資金管理団体「総合政策研究会」の収支報告を訂正しています。

西村氏のキックバックは5年で100万円です。

▲西村氏の虚偽記載

金額が少ないこともあってか、1月19日の派閥総会後にいち早く会見を開いており、計上していた事情から「不記載ではなかった」旨を主張しています。そのとおりですが、虚偽記載には該当します。

松野氏の不記載額は次のとおりです。

▲松野氏の不記載額

市原市国分寺台1丁目にある資金管理団体「松風会（しょうふうかい）」の収支報告書を2月5日付で訂正しています。

訂正前と訂正後の支出額は次のとおりです。支出はおおむね会合費として追加されていますが、訂正後の支出額は3年間ほぼ一定になりました。

▲訂正前と訂正後の支出額

1月26日の会見です。「清和会の事務局から記載不要との教示があった」との発言は4:32辺りです。

会見の態度もそうですが、いわゆる5人衆の中ではもっとも誠実さが感じられる報告書です。