河口湖の六角堂、陸続きは最近10年で4回目

河口湖の六角堂が陸続きになっているというニュースがありました。最新ストビューは2023年5月ですが、去年も微妙に陸続きのように見えなくもありません。

毎年ではないにせよ、結構な頻度で見聞きするニュースのような気がします。2013年、2015年、2019年、2022年のニュースは確認できましたので、直近10年間では4回目ということになります。観光PRの側面も否定できないものと思われます。

富士五湖のうち西湖（さい-こ）、精進湖（しょうじ-こ）、本栖湖の基準水面標高は900ｍで共通です。地中水分量が増えると精進湖の南西に赤池という池が出現するようです。瀬々波橋から見える赤池は1998年、2004年、2011年、2020年、2021年に出現しています。

▲富士五湖

富士五湖の入口的位置づけが河口湖です。富士急・河口湖駅から湖畔まで1キロありません。

河口湖からの天然流出河川はありませんが、富士急ハイランド方面にトンネルが掘られて利水に供されています（青線）。また、西湖から河口湖には水力発電用の水路があります。

アメダス河口湖の標高は860ｍ、右手の風速計は高さ15.1ｍとされています。その奥の球体はウィンドプロファイラです。

アメダス河口湖の11月から4月の月降水量です。今年は1月から4月まで4か月連続で去年より降水量が多くなっていますが、基準水位より3ｍ近く下がっているようです。

▲アメダス河口湖の11～4月の降水量（2024年4月は28日まで）

アメダス河口湖の年平均気温は次のように推移しています。

1933年の観測開始ですが、1968年まで「船津」の地点名だったようです。開設当初は船津村（1956年の合併で河口湖町、2003年の合併で富士河口湖町）です。

測候所が無人化されて河口湖特別地域気象観測所になったのは2003年です。開設当初から移転していないものと思われます（統計断絶の赤線はありません）。少なくとも1970年代半ばには現在地です。

年平均気温は2018年の11.8℃がレコードでしたが、2023年は初めて12℃台に突入しました。なお、1984年2月に10日間ほどの欠測がありますので、この年の数値はグラフから除外しました。ただ、2月に欠測があっても夏日や真夏日の日数には影響ありません。

1943年と1989年の真夏日はゼロでしたが、去年は38日でした（観測史上2位）。夏日は101日で初めて100日台に達しました。35℃以上の猛暑日は過去5回あり、1946年のほかは2010年代が4回です。

2021年から2023年の観測値は次のとおりです。

▲2021年の観測値

▲2022年の観測値