安倍派キックバックの復活と事務総長交代の先後

越前町と越前市と南越前町

福井県「越前市」は2005年10月に武生市と今立町が合併して成立しています。越前市の北には「越前町」が1955年から存在しており、2005年1月には「南越前町」が発足したばかりでした。

1955年3月四ヶ浦町と城崎村が合併して「越前町」
2005年1月南条町・今庄町・河野村が合併して「南越前町」
2005年2月越前町・朝日町・宮崎村・織田町が合併して(2代目)「越前町」
2005年10月武生市と今立町が合併して「越前市」
▲ややこしい年表

同一都道府県内で同一名称の市町(町村)が存在するのは、ほかに釧路市と釧路町、四万十市と四万十町、土佐市と土佐町、松川町と松川村があります。丹波市と丹波篠山市もそうですが、紛らわしい話です。

越前市と越前町と南越前町
越前町、越前市、南越前町(地理院タイルを加工)

高木毅・前自民党国対委員長は福井2区選出です。自民党武生支部は旧・武生市域の越前市横市町にあります。越前町に「越前支部」があって名前を変えられないのかとも思いましたが、どうもそういうわけでもなさそうです。

自民党武生支部

高木氏は引き継いだだけ?

高木氏はもともと旧3区の嶺南が地盤でしたが、区割りの変更で嶺北を含む2区に移っています。ちなみに、福井1区は今立町生まれの稲田朋美氏です。旧2区は山本拓氏(高市早苗氏の夫)、その前は牧野隆守氏でした。

参議院福井県選挙区は「俺だけなんで(裏金が)ないんだろう」と発言した山崎正昭・元参院議長と当選2回の滝波宏文氏です。現職4議員はオール自民党でありオール安部派でもあります。福井は安倍派の牙城です。

安部派の事務総長は次のように引き継がれています。池田氏が「逮捕」されたということは、この4人に塩谷氏&世耕氏を加えた6人のうち、少なくとも誰か1人が人身御供にならなければ収まりそうにない雰囲気です。

下村氏 2018/01~(2018/5/22、2019/5/21)
松野氏 2119/09~(2020/9/28)
西村氏 2021/10~(2021/12/6)
高木氏 2022/08~(2022/5/17)

下村氏には早くから一種の「司法取引」が成立しているという噂が流れています。松野氏の在任中にパーティーは1回しか開かれていませんが、2021年は10月の総選挙前にキックバックされたと考えるのが妥当です。

私は、事務総長を2年務めていて金額がもっとも大きくなりそうな松野氏が生贄最有力候補だと思っていましたが、そうではないのかもしれません。

安倍派のキックバックは2022年5月に中止となり、9月に復活したそうです。再開は西村事務総長の時代に決まり、高木氏はその決定事項を引き継いだだけとも報道されています。そうなると、松野氏は慣習によってキックバックを不記載にしたとの弁明が通用する可能性があります。

【2024/04/09追記】松野氏は政倫審で「不記載の事実を認識していなかった」と述べ、「事務総長としての担務の中に派閥における政治資金の管理や、政治資金パーティーにおける還付の管理について、事務局の方から一切報告があったこともなく、何らかの判断を要求されたこともないので、事務総長の立場として知りえないものだった」と完璧な形でかわしました。

逆に、(違法性を認識したうえで)再開を決めた西村氏が苦しい立場に立たされます。 高木氏の場合、前任者時代の決定を引き継いだだけという抗弁が成立する余地があります。 ただ、高木氏については裏金疑惑だけでなく、「闇団体」疑惑も抱えています。

高木氏は12月21日までに事情聴取を受けているようです。

越前家庭教会

鯖江市上氏家町にあるのが越前家庭教会です。

越前家庭教会

越前市中央1丁目から鯖江市に移転し、2016年9月に献堂式を挙行しているようです。3階建てで、接面道路に駐車禁止の標識は見当たりません。

鯖江と武生
越前家庭教会(地理院タイルを加工)

移転前の建物は立地だけはいいものの2階建ての結構な古家でした。2015年6月撮影のストビューです。

高木氏と旧・統一教会との関係については2006年の祝電以外はとくに報じられておらず、密接な関係にはないものと思われます。

統一教会で高木議員と言えば、パ〇ツ高木より北海道3区選出で二階派の高木宏尋(ひろひさ)衆議院議員のほうが有名です。

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