早稲田大雄弁会OB(森喜朗、下村博文、安住淳)

早大雄弁会OBの総理大臣は5人

森喜朗氏は早大雄弁会OBとしては5人目の総理大臣です。

(総理)生年主な役職等当選回数
石橋湛山18841956-57首相衆6
竹下登19241987-89首相衆14
海部俊樹19311989-90首相衆16
小渕恵三19371998-2000首相衆12
森喜朗19372000-01首相衆14
▲雄弁会OBの総理大臣

竹下氏と海部氏の間には宇野宗佑氏が総理を務めています。竹下氏の後継が海部氏だったわけではありません。小渕首相急逝後の総理は、いわゆる5人組が密室で決めた森氏でした。

竹下、小渕、森の3氏はリクルート事件で未公開株の譲渡を受けながら立件されなかった議員です。森氏は2012年の総選挙で引退しますが、これと歩調を合わせるかのように雄弁会の勢力は縮小傾向にあるようです。

主な早大雄弁会OB

橋本登美三郎氏はロッキード事件で1976年に逮捕されました。同年末の総選挙では自民党を離党した橋本氏は無所属で11回目の当選を果たしました。刃物で左胸を刺されるという事件が起きたのは翌1977年です。

1979年の選挙でも当選を重ねますが、1980年は落選でした。一審と二審は懲役2年6か月(執行猶予3年)で追徴金500万円です。上告中に死去したため、控訴棄却で裁判は終結しています。

(引退)生年主な役職等当選回数
松村謙三18831945-46農相、1955文相衆13
三木武吉18841955総裁代行委員衆11
堤康次郎18891953-54衆議院議長衆13
鈴木茂三郎18931951-60社会党委員長衆9
浅沼稲次郎18981960社会党委員長衆9
三宅正一19001976-79衆議院副議長衆14
橋本登美三郎19011972-74自民党幹事長衆12
村上勇19021955-56、74-76郵政相衆14
石田博英19141957-58など労相4回衆14
多賀谷真稔19201986-89衆議院副議長衆12
三塚博19271989外相、1996-98蔵相衆10
玉澤徳一郎19371999-2000農水相衆9
藤波孝生19321983-85官房長官衆11
渡部恒三19321996-2003衆議院副議長衆14
青木幹雄19341999-2000官房長官参4
深谷隆司19351999-2000通産相衆9
西岡武夫19362010-11衆議院議長衆11参2
佐藤観樹19421993-94自治相衆11
▲その他の主な雄弁会OB

藤波氏はリクルート事件で1989年に受託収賄罪で在宅起訴されています。無所属出馬の1990年総選挙では当選しましたが、1993年は落選でした。1審無罪で自民党に復党し、1996年の小選挙区では当選しています。

2審判決は懲役3年(執行猶予4年)で追徴金4270万円の有罪判決でした。1999年に上告が棄却されて有罪が確定しますが、当時は有罪確定でも公民権停止にはならず、再び無所属出馬となった2000年総選挙も僅差で当選しています。

早大雄弁会の現役組

主な現役組は次のとおりです。皮肉にも下村氏も雄弁会です。額賀・現衆院議長は橋本登美三郎の後継者になります。

(現役)生年主な役職等当選回数
額賀福志郎19442023-(現)衆議院議長衆13
山本有二19522016-17農水相衆11
下村博文19542012-15文科相衆9
黒岩祐治19542011-(現)神奈川県知事知事4
大島敦19562017希望の党代表代行衆8
松原仁19562012国家公安委員長衆8
岩屋毅19572018-19防衛相衆9
安住淳19622011-12財務相衆9
手塚仁雄19662017小池新党排除リスト入り衆5
國場幸之助19732022-(現)総裁特別補佐衆4
▲雄弁会OBの現役組

注目すべきは立憲民主党の安住国対委員長が雄弁会のOBだということです。共産党は森喜朗氏の証人喚問を要求していますが、立憲はそこまで踏み込んでいるわけではありません。

安住淳氏の収支報告書

野党議員がどれぐらい使っているのか安住氏の収支報告書を覗いてみました。資金管理団体は「淳風会」です。

淳風会2021年2022年
収入総額61,953,89272,263,234
(前年からの繰越額)52,913,51651,270,822
(本年の収入額)9,040,37620,992,412
支出総額10,683,07017,168,786
翌年への繰越額51,270,82255,094,448
▲「淳風会」収支報告書(令和3年分、令和4年分)

宮城県は10増10減の減員対象です。安住氏は宮城5区で小選挙区9連勝ですが、次期総選挙では宮城4区から出馬予定です。

5区支部・4区支部2021年2022年
収入総額29,177,53625,032,992
(前年からの繰越額)3,772,2644,575,363
(本年の収入額)25,405,27220,457,629
支出総額24,602,17324,535,365
翌年への繰越額4,575,363497,627
▲「立憲民主党宮城県第5区総支部」(令和3年)&「4区総支部」(令和4年)

もう1つ、「安住淳連合後援会」があるようです。

後援会2021年2022年
収入総額1,832,5341,622,679
(前年からの繰越額)28,03318,179
(本年の収入額)1,804,5011,604,500
支出総額1,814,3551,583,138
翌年への繰越額18,17939,541
▲「安住淳連合後援会」収支報告書(令和3年分、令和4年分)

安住氏の場合、年4000万前後の支出ということになります。

明大OBの萩生田氏は都連(自由民主党東京都支部連合会)の会長ですが、安住氏は宮城県連(立憲民主党宮城県総支部連合会)の会長です。県連会長に就任したら自分の秘書を県連の会計責任者に据えるのかどうかはよくわかりません。

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