アメダス藤坂峠、国見山のコンベアは貨物鉄道の代替だった

三重の5区分、南勢(伊勢志摩)

三重県の一般的区分は、北勢、中勢、南勢、伊賀、東紀州の5区分です。このうち南勢(なんせい)は旧・志摩国の全域に伊勢国と紀伊国の一部を加えた地域です。観光業界的には「伊勢志摩」の呼称が使われます。

南勢

伊勢市と志摩市には著名な観光スポットが多く、松阪方面から伊勢→志摩と進むのが一般的かと思われます。ほとんどの場合は近鉄志摩線の終点・賢島駅より先に行くことはあまりないはずです。私も例外ではありませんでした。

私は日本一長い路線バスで和歌山県の新宮に出て、紀北町の紀伊長島(東紀州)の民宿でマンボウを食べてから三重県を北上したことがあります。路線の関係で紀伊長島からそのまま松阪(中勢)に向かいました。紀伊長島と志摩の間の南伊勢町を通過したことは1度もないはずです。

藤坂峠は南伊勢町と大紀町(たいき-ちょう)の町境の峠です。県道46号の峠ですが、ちょうど峠付近で道路が交差します。厳密には県道に交差する道路があるのではなく、2方向に分岐しているだけかもしれません。

藤坂峠

藤坂峠「交差点」から東に向かえばNTTの施設があり、アメダスは西方向です。藤坂峠地域雨量観測所付近のストビューはありません。

アメダス藤坂峠(地理院タイルを加工)

地理院地図ではアメダスの奥に採鉱地マークがあります。石灰岩を採石しているようです。

三重県道46号線

国見山鉱山

矢印付近をズームしてみました。水色矢印は採掘用のいわゆるパワーショベルでしょう。白矢印はサイズ感としては10トン級の運搬用ダンプではないかと思われます。

国見山鉱山

ところで、県道46号線の入口(国道260号河内バス停付近)には次のような古びた看板があります。県道46号はいわゆる険道です。センターラインなどありません。

南伊勢町の河内バス停付近

ということは、採掘場のダンプは県道経由ではなく、私有地内に作られた山道を登ってきたことになりそうです。

ベルトコンベア

ピンクの矢印から海に向かって石灰石運搬用のベルトコンベアが伸びています。

ベルトコンベア

コンベアは川を渡ったり、高架で道路と並行したり、道路をまたいだり、トンネルに入ったりしながら、吉津港まで続いています。衛星写真ではちょうど積載船が接岸中です。

吉津港

全体としては、こういうことのようです。総延長が6キロほどのベルトコンベアです。

ベルトコンベア
ベルトコンベア(地理院タイルを加工)

専用貨物鉄道が廃線

鳥形山-須崎港、武甲山-日高、八戸キャニオン-八戸港のベルトコンベアを見てきた私としては、南伊勢町のコンベアに違和感がないわけでもありません。たとえば、「関係者以外通行禁止」の道路があります。この界隈のコンベアは奥の山林をトンネルで通っています。

廃線跡の道路

日高では地下にコンベアが埋設されている道路に「農耕車以外通行禁止」の看板が設置されていした。おそらく私有地で地下コンベアに負荷をかけたくないということなのでしょう。周囲が農地で住宅もあることから便宜を図っているものと思われます。

南伊勢町ではこの通行禁止道路沿いに住宅はありません。ここを突き抜けると、コンベアトンネルの出口です。一帯は国見山鉱山の所有地と思われます。

どうやら、この通行禁止道路には2000年まで専用貨物鉄道が敷設されていたようです。コンベアの南半分約3キロは鉄道輸送だったということです。

藤坂峠の雨量
気象庁>藤坂峠(三重県) 2025年(月ごとの値)主な要素 など

アメダス藤坂峠では1月の降水量が0.5ミリ、2月は13日まで13ミリです。採石場としては雨はあまり歓迎したくないでしょうが、作業環境は埃っぽいもの

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